さて、前回のブログの続きをどう書こうかと色々と調べましたが、書けませんので、関連するところのリンクを記載しますのでそれぞれにお読みいただき判断いただければと思います。

 

 まず、

 Report of Columbia Accident Investigation Board, Volume I(左をクリックしてください。)

 

 です。これはNASAのWebSiteの報告書のページです。特に私が申し上げたいのは、Chapter7です。

 

 次がJAXAの関連ページからの抜粋です。ここに日本語で、7章について触れています。

 

 スペースシャトル「コロンビア号」事故について(左をクリックしてください。)

 

 スペースシャトル「コロンビア号」の最終報告書について

平成15年9月3日

宇宙開発事業団

 本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。 

 

 (2) 事故の組織的原因(organizational cause)について

 この事故の組織的な原因は、スペースシャトル計画の歴史と文化に根ざしている。

 具体的には、シャトル計画の承認を得るために求められた妥協、次に続く何年もの資源の制約、揺れ動く優先順位、スケジュール確保の圧力、シャトルは開発から運用に移行したと早くから定義した誤り、有人宇宙飛行に関する国家合意の欠如などが挙げられる。

 (さらに、NASAにおいては)安全確保を損なう文化的特質と組織的慣習が広がることとなった。

 具体的には、過去の成功に頼り「要求通りにシステムが稼動しない原因を解明する試験」のような適切な技術的作業を省略していること、重要な安全情報に関する有効な意思疎通を妨げたり専門的意見の相違を抑圧したりするような組織的な障壁があること、計画を横通しで統合して管理していないこと、命令の非公式な流れや組織の規則に則らない意思決定プロセスが発生していることが挙げられる。

第7章で委員会は、断熱材と同様にNASAの組織的文化がこの事故に大きく関わったとの見方を示す。
 安全性の歴史、組織論、最良のビジネス手法、現在の安全に係わる失敗を調査することにより、NASAの組織的文化に対する大幅な構造変革のみが成功を可能にする、と報告書は述べている。

 この章では、この組織的状況に対するシャトル計画の実態を評価し、足りないものを探し出している。委員会は、NASAの現在の組織が効果的なチェック・アンド・バランスを与えず、独立した安全プログラムを持たず、また、学習機能を備えた機関としての特色を発揮していないと結論付けている。第7章は、組織的文化に対する是正の勧告を述べている。

 

 と記載されています。

 

 さて番組を見ながら次のようなメモをとりました。

 

 この事故は特異な原因や偶発的な出来事ではなくNASAの歴史的文化的背景に根ざしている。

 

 初めは小さな綻びが気づかないうちに広がっていく

 

 知識や過去の経験への依存

 

 コミュニケーション不全

 

 NASAには悪い知らせを嫌い、問題提起を拒絶する文化があった

 

 好きな言葉は「問題ない」だった

 

 関係各所の適切なコミュニケーションがなされていなかった

 

 「危険だと証明されなければ危険は存在しない」という考え方

 

 スケジュール第一主義

 

 異議を唱える者はいなかったのか?

 

 自己保身が組織の硬直化を招く

 

 リスクを覚悟で組織を良くしようという気持ちが薄れる

 

 事故をどの程度許容するのか?

 

 箇条書きですが、出演者の言葉やら、番組中のメモやらです。

 

 それぞれ個々にいろいろな訳文があるようですので、原文をお読みいただくのが良いのではと思います。

 

 さて、それでも時間を持て余して、映画でも見るかと思い、アマゾンプライムで

 デイ・アフター 首都水没 前編というのを見ました。

 

 ロンドンが水没しちゃうとものですが、これも、コロンビア号と同じような視点というか、行政をはじめとする関係者の「大丈夫だろ~」の意識による大惨事という設定のようです。(笑)まあ映画の世界だろということばで済ませられるのか?と海老川上流域での水害対策が気になるところです。

 

 あそこは、県の調整池整備完了をもって、あの地域の区画整理事業が適正なる整備となるはずだったのですが、進んでいるようです。県事業が完了しない中で、医療センターまで移転させて大丈夫でしょうかね?

 

 高価な医療機器類はどこに設置されるのでしょうか?電源、非常電源、高額医療機器関連インフラ、不思議ですが、まあ、NASAと同じで、「好きな言葉は『問題ない』だった」とならないようにしていただきたいものです。