さて、かつての議員さん方や職員諸氏なら前回のブログでご理解をいただけれる「あ」「うん」の呼吸がありましたが、さてさて、どうも今は無いようです。

 

 少し細かく説明しましょう。

 

 今回、新型コロナウイルス感染予防の観点から、できるだけ職員と議員の接触を避けながら、議会を行うために、議会における質問内容の事前の聞き取りに関して、議会担当副市長が少々踏み込んだ記述を掲示板にしたようですね。

 

 議院内閣制の国会において「政府・与党」とは一体ですから、綿密な打ち合わせを堂々として、美しい質問と答弁が行われ、会議が進んでいきます。

 

 それは、長い時間をかけて自由民主党と行政府の各省庁とで目指すところは当然一致しているわけですから、後から会議録を読むと提灯記事の如くの内容になるものがほとんどでしょう。ましてや会議録が、重きを置かれておりまして、裁判の判例のように使うものですから、むしろそこの部分を大事に打ち合わせ等が行われ議論に齟齬がないように、そして将来、引用する場合に問題が生じないように綺麗に会議録に残すことが肝要です。

 

 さて、では地方議会はどうかと言うと、少なくとも船橋市における議会と行政の執行機関の間では、そのような関係は存在し得ません。それは法律的にも、慣行として、慣例慣習でも少々異常とも言える関係であると思われます。

 

 まず、議院内閣制ではまったくない、地方議会は、行政の執行機関が行うこと自体を、監視します。この監視の中には、議会が議決をした予算を最終的にその使い方で良しと認定するまでの全てのことを言いますが、その関係をわかっていない関係者が多いのでしょう。だから、議会の側はあたかも「国会議員のミニ版」にでもなったように振る舞い、発言をするのでしょう。

 

 そして何よりも、選挙に当選するための活動を主として考え、そのための執行機関との関係構築に議会の質問を通じてあるいは日常の活動を通じての振る舞いがあるようです。

 

 その選挙主体でしかモノを考えられない議員しかいない船橋市議会を舐めてかかってきたことを、私が今回の問題視する根底にあります。

 

 まず、理由はどうであれ、ほぼ公式的に、庁内ネットワークの掲示板に書き込むと言う愚行を行なったことは「デリカシー」のかけらもない、振る舞いであります。本来はこっそり、ひっそりとやりながら、「口伝」で伝わるような話を、新型コロナウイルス感染防止対策を錦の御旗のごとく使うところに狡猾さがありますな。ということです。

 

 本来、露骨な質問とりなどなかった船橋市議会において、質問取りを定着させた責任は議会にもあったでしょし、私もその一端を担ってしまっていたかもしれません。

 

 しかし、私は船橋市役所職員諸氏の質問取りのレベルの低さに気づいてからは、なるべく相手にしないようにし、ダミーやブラフを交えながら、適当に楽しんできましたからそれはそれで、加害者側としては楽しい部分でもありました。(笑)。

 

 さて話がずれちゃましたが、いいでしょう。馴れ合いの政治を行うのも、馴れ合いの議会質問を行うのも。

 

 私が、頻繁に執行機関と打ち合わせをしながら議会質問を繰り返したのは、私の信念に基づくものでした。学校給食の民間委託移行の質問です。数回の定例会にまたがり、委員会も使いながら、一貫したストーリー作りをし、民間委託へ移行したのですが、それは関係する全ての部課長を巻き込んでのものでしたが、そういうことは否定をするものではありません。という自己弁護はしておきます。

 

 さて、今回のは、大した質問があるわけでもないのに、普通に仕事をしている部長だったら、その場で即席で答弁できるような質問しかないのに、掲示板にどうどうと逃げを打ちつつも、やり方を指示すると言う驚くべきものであります。

 

 「質問に際して事前にペーパー等いただけるとありがたい」

 

 議会と執行機関との間で、公式のやりとりは「主意通告」制度が確立されており、そこに全てが包含されているのです。

 

 船橋市議会会議規則

 (一般質問)

 第62条 議員は、市の一般事務について、議長の許可を得て質問することができる。

 2 質問者は、簡明な主意書を作り、議長の定めた期間内にこれを議長に提出しなければならない。

 

 議会は議長に正式にこの「質問者は、簡明な主意書を作り、議長の定めた期間内にこれを議長に提出しなければならない。」に基づいて作成された主意書を受け取っていれば、それで良しなのです。

 

 ということは、これ以外に関わってはいけないのです。むしろ関わるということは議長の越権になり、議員個々の自由な発言が制限されたり、制約されることにつながりかねず、正常な議会活動の妨げになります。

 

 それなのに、まあ、たしかに、議長と何らかの合意があったからこそ、「掲示板」に堂々と書かれていること自体に驚きですが、まあ議長が議長ですからね~。今後はなんでもありなんでしょうね。

 

 法律も地方議会の置かれている制度である二元代表制なんてものも有名無実という感じです。 

 

 そして、執行機関のおバカな職員たちは、「少しでも『議員さんたちにとって』『良い答弁』ができるようにしたいので」という殺し文句に「やられちゃう」のが昨今の選挙至上主義議員の面々なのです。

 

 長くなっちまいましたので、また。