下記のような事件があったようです。なんだかずいぶん昔の時代の話のような気がしますが、現代の話のようです。

 

 船橋市もこのような議員はほぼいないに近いのですが、例えば、「会派」の大きさなどを背景に無理強いするヤツがいないとも限らないですね。ひょっとすると倫理条例が必要かもです。

 

 倫理観のない議員って必ずいますから。

 

 都政新報より(左をクリックしてください。)

 

 府中市官製談合事件 「議員との関わり方」見直し  再発防止策を策定

 2019年に発覚した市幹部と市議らによる官製談合事件に関し、府中市は11日、再発防止策を公表した。通常の不正の再発防止策のような職員の倫理向上策にとどまらず、事件の大きな原因となった議員との関わり方の見直しや、入札制度の改善などにも取り組むことを明記したのが特徴。市は「二度と起こさないよう、防止策自体もさらに改善していく」と話す。

 

 「部長級の市幹部に加えて、市議が関わっていた官製談合。本来言ってはならない言葉とは分かっているが、正直、想定外の事件だった」。再発防止策を策定した市職員課は、官製談合事件をそう振り返る。

 

 談合事件は、市が競争入札にかけた公園新設工事と、浅間町1丁目の歩道拡幅工事の2件で発生。当時、市の都市整備部長だった塚田雅司被告が、市議だった村木茂被告と、臼井克寿被告の2人の求めに応じ、工事の最低制限価格を漏らし、2市議が事業者に伝達した。歩道拡幅工事の入札価格が最低制限価格と同額で、公園工事は9円高いだけだったため、市が調査したところ、塚田被告が名乗り出て事件が明らかになった。

 

 塚田被告は官製談合防止法違反の罪で逮捕され、懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決が下った裁判で、「五輪による資材費や人件費の高騰で入札不調になることが多く、年度内に工事を終わらせるために価格を漏らした。市議相手なので大丈夫だと思った」と供述した。ただ、市職員課は「事件のきっかけとして入札不調はあったかもしれないが、もっと根本的な問題があった」との認識を示す。

 

 市は昨年、事件の背景の調査と再発防止策策定のために外部有識者による調査を開始。主に職員倫理に関する職員へのアンケートや聞き取り調査で明らかになったのが、「議員との関わり方の問題点」だ。

 

 例えば、市役所の執務室は、たとえ議員であっても原則的に部外者は立ち入り禁止だが、一部の市議が無断で執務室に入るケースが常態化していたという。また、職員が私用の携帯電話で市議と連絡を取り合うケースも見られた。職員課は「議員も公務員に近い立場という認識が両者ともにあったのかもしれないが、線引きは必要。公私混同しないようなルールを考える必要があった」と話

す。

 

◆「起こらない」体制を

 新たに策定した再発防止策は、職員研修の充実など職員倫理の向上に加え、議員との関わり方の見直しについて明記。議員からの要望や申し出を公式に記録して公表する仕組みづくりや通話録音装置の配置、議員との関わり方や不当な要求に関する相談体制を整えるとした。また、執務スペースの立ち入りや職員の私用携帯の扱い方についても明文化する方針を盛り込んだ。

 

 もちろん、職員に順守させるだけではなく、価格を教えるよう働きかけを行った議員側にもルールを徹底させる必要がある。職員課は「議会側も議員自らを律するルール作りをしているところだが、先行して職員側のルールを議員に周知する」と説明する。

 

 一方で、塚田被告が入札不調を恐れて談合につながった側面もあることから、入札不調が起こりにくいよう契約制度も改正した。

 

 例えば、設計金額500万円以上の入札案件の予定価格を事前に公表する暫定措置を導入。予定価格を公表することで不正に情報を入手する働きかけを無意味なものにするのが狙いだ。併せて、工事の品質を確保するため、価格のみで受注者を決めず、価格と品質を数値化して総合的な判断で決定することとした。判断項目や数値の計算基準は今後検討する予定で、都や有識者にアドバイスをもらい、客観性を持たせる考え。

 

 

 さらに、条件付き一般競争入札の対象となる工事価格を、従来の7億円以上から5千万円以上に大幅に引き下げ、限られた事業者しか入札できない指名競争入札の案件を減らして不調を防ぐほか、不正時違約金の増額などの罰則も強化。外部有識者による入札監査委員会の設置も明記した。市契約課は「監査委員会には再発防止策の検証もしてもらう。市としてもこれで終わりと考えておらず、随時改善していく」と話す。

 

 市役所に限らず、不祥事や不正の発生には、体制や組織構成、風土に要因があるケースが多く、要因を分析し、できる限り不正が「起こり得ない」体制に作り替えるよう考えたのが今回の再発防止策だ。

 

 市職員課は「過去にも府中市で逮捕された職員はいたが、また起きてしまった。二度と起こらないようにするための再発防止策なので、職員には順守してもらいたい」と力を込める。