さて前回のこのタイトルのブログは自分自身の消化不良というか、書きたいことをかけないままで終えてしまいました。すみません。と書きながら、さらに肝心な書きたいことを忘れていました。

 

 「築地と豊洲」の出版をした都政新報ですが、「東京都」を始めとする都内行政についての週2回発行の新聞ですが、これがいいなあ~と思ったのでこのことについて書きたかったのです。

 

 

 

 

 この「築地と豊洲」を購入して初めて知った会社であり、たまたま身近で手に取ることができたもので、ざっくりバックナンバーも見出しだけをずっと読んでみました。

 

 そこで気付いたことは、船橋市役所でも役に立つ情報が多いな。という感想です。

 

 職員向けの記事が秀逸だな。と。阿ることなく、ズバズバ書いている感じ。ではありつつ、それは政治家小池百合子の記事であり、都庁職員への批判はざっとみた感じはなく、淡々と事実を報じている感じです。

 

 そんな中、首都東京の行政サービスの実情を記事として読みながら、船橋に当てはめる、対比するのは、将来を見据えた時に参考になるな。という感じ。

 

 さらには、いいなあ~と思った一番は、「都主任選考講座」「管理職選考講座」特別区・Ⅰ類択一・記述、ⅠⅡ類論文とか、職員教養講座・と管理職選考対策とかがシリーズで連載されています。

 

 私は基本的には、「東京都」日本で最も大きな地方公共団体であって、場合によっては、あるいは人によっては国よりもずっと優秀な人材が揃っており、行政運営が行われ地方公共団体の雄であると思っておりましたが、今回の「築地と豊洲」を読み進めれば読み進めるほど、なんとも切ない気持ちになるものでありました。

 

 それでも、職員諸氏に頑張って精進してください。と紙面を埋めている都政新報には敬意を表したいなと思います。

 

 そして、ちょっと引用させていただいて、船橋市の若手職員諸氏にもお読みいただきたいなと思ったのがこれです。

 

若手へのエールというタイトルの連載です。お読みください。

 

 公務とは

 公務員としての職業特性を理解するには、自分たちの仕事である「公務」とは何か。どのような業務特性を特っているかを理解する必要があります。公務の守備範囲をどのように設定するかは様々な要素で決まり、国によって異なります。しかし究極的に守備範囲を狭めた場合に残されるのは、「民間が参入できない。民間に任せたのではうまくいかない業務」となります。儲けが出ない。または収益を目標に設定したのでは最終目的を実現できない。そんな業務です。そしてそれは、住民の命に直結し、安定的に供給することが求められるもので、「公共の福祉」に直結したものとなりまず。また、権力性を伴うものも公務となります。強制力をもって行う業務はその行使に民主的なチェックが必要であるため公務が行うのです。

 

 互いに選べない関係

 このような公務の性格から、それを担う公務員には民間労働者と異なる意識、価値観が求められます。互いに「選ぶか選ばないかの自由」がある企業と顧客の関係とは違い、公務組織と住民は原則として互いに「他を選ぶことができない」関係です。そのため、公務員には住民の多様な価値観を理解し、一人たりとも取り残さない「高い人権意識」が求められることになります。

 

 顧客に選択の自由が保障されている民間企業では競争が品質保証の原動力になります。しかし、公務組織では競争原理は組織の特性から働かせようがありません。そのため、品質保証のためにも公務員には高い倫理感が求められることになります。

 

 民間企業は、顧客を選択する自由があります。市場から撤退する自由もあります。しかし、公務組織は顧客である住民を選択する自由を持ちません。もちろん、撤退の自由などなく、誰一人として住民を置き去りにすることは許されません。そのため公務員は社会に分断や差別を作りかねない言葉を安易に使うことは厳に慎むべきです。

 

 弱者に寄り添う感性

 「真の弱者は誰か。何がその住民を弱者にさせているか」。それを正しく見つけ理解し寄り添う力が公務員には求められます。そして公務員は歯を食いしばっても、「自分を弱者に据えて自分だけの正義を振り回すようなこと」はしない。そんな姿勢が求められます。確かに公務員に一方的犠牲を強いる風潮は問題です。しかし、公務員がその職責を自覚した時、自分を弱者と位置付け自分の個人的な正義感を振り回すと真の弱者に寄り添うことができなくなります。自分より苦しんでいる人を常に考え「利他の気持ち」を持つ。そのことが公務員としての使命感と重なったとき、自分が公務員であることに心から誇りを持つことができます。「自分を弱者とする考えを捨て、真の弱者に寄り添う」ことが公務員には求められます。

 

 等価交換ではない

 行政サービスは、等価交換ではありません。受益者と負担者が異なります。つまり、住民は顧客という立場だけの存在ではないのです。行政サービスの場合は、「サービスを提供した目の前の住民の納得」だけでなく、「住民全員の納得」が得られなければなりません。

 

 生き生きと働くために

 「プライドを持つ」「公務員らしい公務員を目指す」。どの職業に就いたとしても語られるべき当たり前のことが公務員の場合、あまリ語られません。逆に、「プライドを捨て、公務員らしくない公務員を目指せ」と語られてしまう傾向にあります。しかし、公務員は民間人になれないし、なってもいけません。自己否定につながるような意識を捨て、公務員自身が「公務とは何か」「自分の使命は何か」について正しく理解しておくことが何より必要です。

(人事院公務員研修所客員教授高嶋直人)

 

 一言添えたい部分は何箇所かありますが、とりあえずは先入観なしにストレートに読んでいただければありがたいですね。