半藤一利氏の訃報をボ~ッと聞いていて、何の興味も持たなかったのですが、たまたまザッピング中に大宅映子氏のコメントに俄然興味をひかれて思わず、「日本のいちばん長い日」の映画を、2本見てしまいました。娘が有料チャンネルを契約していて、そこで検索をかけたら、岡本喜八監督三船敏郎出演と原田眞人監督役所広司出演のものがあって両方みてしまいました。

 

 ちょっとこの映画の場合、どなたの役柄が主演になるのかわからず、私が見ていて「主」演と思われたのがこの阿南惟幾役かなと思ったので、ここに書かせていただきましたが、彼ら以外にも多くの大物俳優が出演しているのが印象的でした。

 

 原田眞人監督作品は一度見たような気がしたのですが、ほぼ記憶の外でありまして、初めて見た感じでした。この作品のイメージは「玉音放送レコード盤」をめぐる事件(騒動)を描いたもの。という印象でした。

 

 しかし今回見た感想はまったく違う作品のイメージ。というのは、ウォーキング用ラジオ番組で先般問題になった日本学術会議騒動の東大の加藤陽子先生とこの半藤一利先生と大宅壮一先生が、近現代史の第一人者だろうという話でした。

 

 私は、近現代史が学校教育に歪められた形で若干入っていたり、正確な近現代史がきちんと教育の中に入ってこないことを憂いている者の一人です。

 

 では、ラジオで言われていた3人が必ずしも私のイメージする方向の人かというと違うのかもしれませんが、それは研究の過程において「反戦」の色を濃く出さざるを得なくなったのかもと考えつつ、「近現代史の第一人者」という部分に興味を惹かれ、条件反射のように映画を見てしまいました。

 

 映画というのは、見る瞬間の知識の蓄積や問題意識などが多分に影響するかなと思いながら見ました。

 

 実は、私はこの近現代史にはめちゃくちゃ弱くというか全く知識がなくお恥ずかしい限りなのですが、父方祖父の家系も母方の家系にも軍関係の方々がおり、特に同居していた祖父はもともと職業軍人でしたから、小さい頃話を聞いていたのですが、なんせ私は一桁の歳の頃が祖父の頭も発言もクリアでしたし、いつも出かけるのは祖父とだったのですが、私の歳が二桁になるとあまり祖父と話をできる機会も減り、戦争の話などはあまり聞けませんでしたが、祖父は靖国神社へのお詣りは欠かしていなかったような記憶があります。

 

 さらに祖父の方を遡っていくとそもそも祖父は「藤井」姓で、藤井右門につながる家系図や関係書類が我が家にはありいろいろと調べたところ、富山県の小杉町や京都市に居を構えていたことなどはわかってきているのと勤皇の運動というかどちらかというと「政治」の世界に関係ある家系であることは間違い無いようです。(笑)。家系図で男系男子で遡っていくと藤井右門氏には確実に繋がるのですが、小杉町ではちょっと違う見解でもありましたが、まあ、我が家にある系図(過去帳)では明確に書かれているのでまあそうなんでしょう。(笑)。

 

 さて話は戻りまして、泣けましたねえ~。原田眞人監督作品の方は特に。

 

 特に陛下の描写をはじめ、いくつも感情移入をしてしまいました(笑)。久しぶりに。

 

 それにしても、描かれている当時の人々の「公」の精神。形は違えども、全員が全員「私」ではなく「国」のためを考えていたこと。

 

 それが、天皇制に結びつける人たちが多いのですが、そこはちょっと違うな。と。

 

 それにしても、改めて見応えのある映画でした。時間があれば、原作も読んでみるかな。と。(笑)。