ちょっといまひとつすっきりした書き方ができませんで、もやもやしておりました。色々と検索をしていたら、ぴったりな論文が見つかりました。
の
第四章 胡錦濤政権期の中国外交 ―「韜光養晦、有所作為」をめぐる議論の再燃― 増田雅之
氏の論文です。
この論文の88ページに記述されている「こうした中国外交における権利主張の高まりは、1990 年代以降における中国外交の戦略 方針と位置づけられてきた「韜光養晦、有所作為」(時を待ち、できることをする)をめぐる議論を中国国内で改めて惹起した。
という部分ですが、私が駐在中の1988年前後から共産党員には教育、学習が進んでいたのでしょう。
多くの中国人の仲間から言われました。
今は、今は、まだまだ経済も社会も先進国ではありませんが、やがて、アメリカとも同等のくらいの経済大国になるのです。そのときに、中国は世界の中心になるのです。それまではおとなしくね、途上国ですということでおとなしくしているんですよ。
思い出してきました。これですね。社内共産党委員会の学習だけは何をおいてもしっかりやらなければならないことの一つでしたから。
ある意味、中華人民共和国という国の強みなのかもしれません。各職場にある共産党委員会において、主導的立場にある党員社員が学習した内容をきちんと上意下達で伝わるのです。そして着々と生活は豊かになり、ついには世界第二位とも言われるほどの経済大国になったわけです。
しかも、その過程において、「香港」という地域は、大陸の発展に合わせて、経済的に様々な調整弁となって繁栄をしていきました。そういう意味では、NHKでも、香港経済界の重鎮が言っておりましたが、大陸の香港への投資があったからこそ、今の香港があるのだと。
そこは、私もその通りだと思います。だから香港の若者も大陸の若者と同じような意識を持てば良いのです。
以前は多くの大陸からの日本への留学生が来ており、日本に残る人も多かったのですが、いまや大陸へ戻って活躍をする学生の方が多いと聞きます。
ただし、ただしですが、今回のCOVID-19ショックの世界経済の状況が、どのような国際関係を作り出すのか?です。
私は、まさに天安門事件を中国ビジネスに関わっている最中に経験しました。世界中から、距離を置かれた中国でしたが、日本を筆頭になし崩し的に関係改善に動き、ついには何事もなかったかのように現在の経済発展を手に入れた「したたかさ」がある中国。昨日も書きましたように、「上有政策、下有対策」「没有帮方」の使いわけで、生き残るのか?あるいは米中間の摩擦が激化し、抜き差しならないところまで行ってしまうのか?気になるところです。
でも力をつけた今、昨日のニュースでしたか?オーストラリアの牛肉の輸入を差し止めたという話です。ひどいもんです。私が駐在しているころは、どちらかというとオーストラリアは、上位にランクされるくらい友好国だったのに。
まあ、ファーウェイの件や色々あっての話かもしれませんが。
それにしても油断禁物であります。