「船橋のことを総合的に考える」を書いていて思い出しました。平成13年に父の叙勲の記念に書いた冊子に、私も船橋の将来について書かせていただいたのですが、その内容を少々手直しして、リメイク版としてブログを始めようと思っていました。それから、もう2年近くが経過してしまいました。再々リメイク版みたいなものですが、根幹は平成13年から変わっておりません。ので、私のWebSiteにアップしてあったものをお読みいただいている方もいらっしゃるかもしれませんが、またお読みいただければ幸いです。

 

 で、平成13年に発表したものを、平成21年に修正加筆し、さらに今回修正加筆してみます。青文字が平成13年、21年部分です。

 

 ◆ 海っぺりの街づくり

 

 さて、市では「海っぺりの街づくり」なんて言葉の遊びをしておりますが、どうして言葉遊びが好きな市役所になっちゃたんでしょうか?

 

 6年間良い先輩方に恵まれ、積極的に勉強会や講演会に行かせていただいたり、全国の若手市議と交流したり、さらには私立幼稚園PTA活動を通じて全国の幼稚園経営者の先生方(経営者の中にはお寺のご住職も多く良いお説教を聞かせていただける)、多くの文教族の国会議員の先生方とお話しする機会に恵まれ充実した時間を過ごしてまいりました。その結果、リーダーシップという言葉に関心を持ちました。

 

 内閣総理大臣、自民党幹事長、各大臣、副大臣、文字通りトップの方々を近くで拝見し、接してみて、皆さんすべてがすばらしいお人柄でした。マスコミで伝えられることとは大違い。そして、すべての方々が、きちんと上から明確な指示を出すことによって物事が進んでいっているのです。

 

 船橋市においてはトップダウン、ボトムアップ論があちこちで聞かれますが、ボトムアップとは、下のほうで言葉遊びをして上に上げればよいということではありません。それが、なぜか勘違いをしている人が多く、言いたいことを言っていいんだと思っているようです。あまりにもトップと部下とのギャップがありすぎて、さらにはトップの意志とは裏腹な中間による間違った判断によるトップへの情報遮断。いつもいつもトップの苦労を感じているのは私だけではないはずです。

 

 市民の意見をきく海っぺりの会は、六十数名という大所帯。そこから出た意見をまとめただけの提言集というのができてきました。そして、市職員による委員会みたいなものでまた話し合われる。ここでたぶん、市民の提言は消えて無くなっていってしまうと思われます。だから私はあえて言葉遊びと言わせていただくし、独自の意見をこの場で述べさせていただくわけです。提言集は残念ながら完全に目を通していません。ひょっとすると同じ考えの方がいたかもしれませんが、私は私の考えを述べちゃおうと思いましたので、あえて読まずに書かせていただいています。

 

 あえて、このようなことを書かせていただいたのは、我が恩師、丹澤章浩先生(ららぽーと元社長、船橋商工会議所元会頭)がいつもおっしゃっていた街づくりの考えがベースにあり、そのふなばしフィシャーマンズワーフ構想を一部入れさせていただいています。そして、船橋の中には残念ながら、丹澤先生をうまく利用しようとして、この考え方を言ってまわる方が結構いらっしゃいます。丹澤先生の街づくりの思想は奥深いもので、それらを酒飲み話で簡単に理解したと思っていただいて、偉そうに言ってもらっては困りものです。

 

 さて、市役所の姿勢というのはあまり当時と変わっていないよいうな気がしますが、何度かこのブログでも書かせていただいておりますが、千葉市は海との共生というか海を使った施設、施策は進んでいますね。

 

 海がありながら、「市」として何もできていないのは、なかなか例を見ないのでは無いかと思います。やるとしても他力本願的に民間企業へのおねだりしてやるフリを。常識の範囲でのおねだりは許せるとしても、「常軌を逸したおねだり」は、いかがなものかと思いますね。

 

 ねだる側の思いと違いねだられた側の印象は、場合によっては「行政による圧力」であり、「恫喝」であったりします。

 

 「行政」は許認可が伴う場合は、細心の注意が必要だと思いますね。

 

 さて、「海」はなんとなく船橋市は永遠のテーマみたいになっていますね。稚拙な議論が多いような気がします。

 

 クリエイティブな話って今まで一度も聞いたことがありません。

 

 丹澤社長や超大手ディベロッパーの方などと話をしていた場合には、その多くの経験、研究からくる話で、どこかのコピー話などは一度もありません。

 

 しかし、船橋市が過去に入れたシンクタンクや専門的知見のあると言われる有識者の方々でも場合によっては、「単なるコピー話」をいう方がいてうんざりでしたね。

 

 先般も、港湾土木の先生と意見交換しましたが、ダメ出しをされちゃいましたね。(笑)。

 

 ◆真の船橋市民へ

 

 さて、次に中小製造業の育成ですが、前述の千葉都民を少しでも減らして、真の船橋市民になっていただきたいからです。

 

 どのようなことかというと、市営住宅のような発想で、市営軽工業団地をつくるのです。これは、船橋市の北部地域かなと思っていますが、1フロア1社ぐらいのイメージの工場ビルを建築して、入居者を募るのです。大きなエレベーターがあって、輸送用自動車の出入りがしやすいスペースをとって、もちろん最新技術を使いやすい、水光熱源の供給体制をとります。出退勤管理や食堂は、ビル全体を管理する会社でやるとか、ビル全体でやったほうがよい部分は管理会社が行い、中小企業がやりにくい部分は、すべてビル管理側で行うようにします。何棟か建てて、同業種をなるべくまとめるとか、工程ごとに会社が別で、フロアが違うだけとか、効率的に製品製造が可能なようにしていきます。

 

 通勤は、共同運行の通勤バスか、自転車を主としてもらいます。市内の主婦層などの労働力を使うことを条件とし、開業資金等の融資も行い、起業をしやすくします。知恵と経験があれば、船橋で起業できるという形にしたいと思います。同様の発想で、SOHO向けのビルも併設または入居可とし、製造業のみならず、情報通信技術を生かした起業も可能にし、若年起業家の育成を目的とします。同時に大企業のサテライトオフィス需要にも対応するようにします。条件はとにかく船橋市に住むことです。若手起業家には前述の公営住宅優先入居権を与えるとか。公営住宅でもサテライトオフィス利用企業には、法人貸しをするとかの方法をとると、千葉都民が減って、完全船橋市民が増えてきます。そうすれば、税収も増えて、街が活性化して、生きてきます。

 

 続く・・・

 

 県のインキュベーション施設はありますが、私は不満足ですね。

 

 この国の産業を支えるのは中小企業。

 

 その中小企業を育成するのは、国、県、市の行政機関がそれぞれに、それぞれの需給と所管に合わせて責任を持つべきです。

 

 一つは、事業の立ち上げから、安定期に入るまでで、もちろん創業者、経営者の責任ではありますが、行政によるトライアル利用と評価のシステムを構築するべきだと思います。

 

 役所の実績主義によって公共調達への参入障壁があります。しかも、個人事業主などが参入しにくい書類の山。少し踏み込んだ、事務作業補助をすべきです。

 

 ある分野では、手取り足取り書類作成までして面倒を見る部署があるかと思えば、逆に冷たい部署があり、その温度差は半端なものではありません。

 

 企業が伸びれば税収につながるという意識がまったくかけている部分だと思います。

 

 手厚いケアをすべきだと思います。

 

 安定期は自力で頑張っていただきますが、その後のずっとあとで出てくる事業承継の問題。これも、人口をこれだけ抱えていて、そういう悩みを解決できないのはある意味行政の怠慢ではないかと思います。

 

 人と人を結ぶ機能の最たるものが市役所でしょう。法的問題はうまくクリアして、納税できる事業者はいかなる形態であろうとも、存続できる環境を整えるべきです。ここで私が存続をいうのは、M&Aも含むものです。