先輩からいただいた本の引用なのですが、まあ、これ読んで頑張れ!!って感じいただき、読ませていただいていますが、実は、先々月辺りはチャーチルの語録のようなものを読んでいましたが、こっちの方がしっくりくる感じですね。

 

 中国の友人に、この言語どういうニュアンスって聞いてみたりすると、これまた言語に対する中国語の解説の方がしっくりきたりで、楽しんでおりますが、今回は、下線を引かせていただいた部分が、私の気に止まった部分です。(笑)。

 

信なくば立たず

 「迷った時は、原点に返れ」と言います。リーダーの原点、それは「信頼」です。

 政治を志す人は、国民、県民、市民から信頼される政治家を目指すことが原点です。そして、そのことが初心だったはずです。

 

 また、経営者は、社員、取引先、ユーザーから信頼されることによって、事業の繁栄が約束されます。

『論語』に「信無くば立たず」という言葉があります。人と人、国民と自治体、お互いの信頼を失うとき国は亡びる、という先人の教えです。

 

 信頼は人としていちばん大切なことであり、社会がよりよく機能するための要諦の一つです。しかしながら、社会構成の礎であるにもかかわらず、残念なことに、今、最も失われつつあることも事実です。

 

 リーダーとしての原点である信頼について、わが身を振り返り胸に手を当て、今一度、考えることを訴えたいと思います。

 

 原点とは極めて簡単明瞭なことですが、簡単明瞭なことこそ真理である、とも言えるのです。

 

将らず、迎えず、応じて蔵めず

 これも中国にある教えです。

 

 「将らず」とは、過去のことです。過去はすでに終わったことだから、くよくよ悩まない、過去にとらわれない、ということ。

 

 「迎えず」とは、将来のことです。将来はわからないのだから、考えすぎてむやみに恐れることはない、ということ。

 

 「応じて蔵めず」とは、今のことです。今、いろいろなことに相対したとき物事を素直に受け止め、必要以上にこだわらない、ということ。

 

 「将らず、迎えず、応じて蔵めず」とは、過去にとらわれず、未来を恐れず、今を楽しく前向きに生きる、ということです。言い換えれば、今の今に全力を尽くせ、ということでしょう。

 

小鮮を煮るがごとし

 小鮮とは小魚のことです。小魚を煮るのにやたら引っかき回したら、頭も尾もとれてしまいます。コトコトゆっくり煮ることが肝心です。それと同じように、大国を治めるには、権力で細々と指図するのではなく、寛容にゆったり待つことが大事である、ということです。これもリーダーの大切な心構えと言えるでしょう。事が成るためには熟成が必要であり、ある程度の時間がかかるものだからです。

 

 しかし、だからといって何もせずにただ待っていればよいのか、というわけではありません。小魚を煮るときも、焦がさないように火加減し、味見をし、煮魚から目を離さずにいます。料理人は、味付けの塩梅と、火を止めるタイミングを計っているのです。

 

 リーダーの役割も、じっと待つだけではなく、大局を見ながら判断することと、その決断のタイミングを計ることが肝心と言えます。事が成就するためには、よく見る観察カと、気長に待つ忍耐力、そしてタイミングを計る決断力が必要なのです。