国会先例の詳細は次の通りです。手元にあったのは平成15年版の衆議院の先例集です。

 

 以下の通りです。これを読みますとね、さすがに国会だなと思いました。参議院は、WebSiteから先例を見ることができますので、ご興味のある方は、下記をクリックして読んでみてください。

 

 参議院先例録

 

 参議院委員会先例録

 

衆議院委員会先例集(平成15年版)

52 委員でない議員の出席を求めて意見を聞く。

 

 衆議院規則第46条の規定により、委員会において審査又は調査中の案件に関して、委員でない議員に対し必要と認め、その出席を求めて意見を聞いたことがある。

 

 第十回国会 農林委員会において、農業改良事業等に関して、昭和二十六年五月二十八日に議員森幸太郎君、同小林運美君及び同井上良二君の出席を求めて意見を聞いた。

 

 第十三回国会 大蔵委員会において、接収貴金属等の数量等の報告に関する

法律案(内閣提出)に関して、昭和二十七年六月十六日に議員世耕弘一君、同月十七日及び二十一日に議員青木正君の出席を求めてそれぞれ意見を聞いた。

 

 第二十四回国会 海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会にお

いて、ソ連地区残留同胞引揚に関して、昭和三十一年二月二十三日及び二十四日に議員穂積七郎君の出席を求めて意見を関いた。

 

 同       決算委員会において、昭和三十年度一般会計予備費使用総調書・昭和三十年度特別会計予備費使用総調書に関して、昭和三十一年四月三日に議員川島正次郎君の出席を求めて意見を聞いた。

 

 第四十三回国会 災害対策特別委員会において、長雨等による災害対策に関して、昭和三十八年六月二十五日に議員小山長規君の出席を求めて意見を聞いた。

 

 第六十八回国会 外務委員会において、国際情勢に関する件(中国問題)に関して、昭和四十七年四月七日に議員藤山愛一郎君、同月二十五日に議員春日一幸君、同月二十八日に議員三木武夫君の出席を求めてそれぞれ意見を聞いた。

 

 第八十回国会 予算委員会において、昭和五十二年度一般会計予算、昭和五十二年度特別会計予算及び昭和五十二年度政府関係機関予算に関して、昭和五十二年二月二十五日に議員田中伊三次君の出席を求めて意見を問いた。

 

 第百三十六回国会 予算委員会において、平成八年度一般会計予算、平成八年度特別会計予算及び平成八年度政府関係機関予算に関して、平成八年二月十六日に議員加藤紘一君、同田名部匡省君、同藤井裕久君及び同武村正義君の出席を求めて意見を聞いた。

   参看 五三号

 

53 委員でない議員の出席発言を許可する。

 

 衆議院規則第46条の規定により、委員でない議員から、審査又は調査中の案件に関して、出席発言の申出があり、委員会がこれを許可したことがある。

 

(一)審査の例

 第三十四回国会 昭和三十五年二月十七日の予算委員会公聴会において、議員久保田豊君から昭和三十五年度一般会計予算、昭和三十五年度特別会計予算及び昭和三十五年度政府関係機関予算について、質疑の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

 第百三回国会 昭和六十年十二月十一日の公職選挙法改正に関する調査特別委員会において、同委員の割当てのない会派の議員菅直人君から公職選挙法の一部を改正する法律案(第百二回国会金丸信君外六名提出)及び公職選挙法の一部を改正する法律案(第百二回国会田邊誠君外六名提出)の両法律案について、質疑の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

 第百四十回国会 平成九年四月十五日の厚生委員会において、会派に属しない議員遠藤武彦君から臓器の移植に関する法律案(第百三十九回国会中山太郎君外十三名提出)及び臓器の移植に関する法律案(金田誠一君外五名提出)の両法律案について、質疑の申出があり、委員会はこれを許可した。

  

(二)調査の例   

 第三十四回国会 昭和三十五年四月二十八日の法務委員会において、議員門司亮君から法務行政及び検察行政に関する件について、質疑の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

 第九十一回国会 昭和五十五年三月六日の災害対策特別委員会において、会派に属しない議員渡部正郎君から災害対策に関する件(豪雪対策)について、質疑の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

(三) 身上発言に関する例

 第五十七回国会 昭和四十二年十二月十三日の予算委員会において、議員山中貞則君から発言を行いたい旨の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

 第七十八回国会 昭和五十一年十一月四日のロッキード問題に関する調査特別委員会において、議員加藤六月君、同佐々木秀世君、同二階堂進君及び同福永一臣君からそれぞれ一身上の弁明を行いたい旨の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

 第百五十六回国会 平成十五年二月二十七日の安全保障委員会において、議員中山正暉君から発言を行いたい旨の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

(四) 要望発言に関する例

 第四十九回国会 昭和四十年八月六日の運輸委員会において、会派に属しない議員田中織之進君から海運に関する件について、政府に対し発言を行いたい旨の申出があり、委員会はこれを許可した。

 

 なお、議院運営委員会において、同委員の割当てのない会派の議員に対し常時その出席発言を許可するに決したことがある。その事例は次のとおりである。

 第三回国会 昭和二十三年十月二十二日の委員会

 第五回国会 昭和二十四年四月二日の委員会

 第三十七回国会 昭和三十五年十二月十七日の委員会

 

【備 考】

  衆議院規則(第一回国会昭和二十二年六月二十八日議決)第四十六条には「委員会は、その付託を受けた事件に関して意見を有する議員があるときは、その出席を求め、意見を聴くことができる。」と規定されていたが、衆議院規則の一部改正(第二十二回国会昭和三十年三月二十二日議決)により、同条は「委員会は、審査又は調査中の案件に関して、委員でない議員に対し必要と認めたとき、又は委員でない議員の発言の申出があったときは、その出席を求めて意見を聴くことができる。」と改められた。

    参看 五二号、二五九号