(笑)。ちょっとおもしろいことがありました。

 

 会派代表者会議が開かれ、統一地方選挙後から最初の定例会を開会するまでの日程について協議をしました。

 

 4年前の前回の、このタイミングで協議について、私が議長でしたから、様々なケースを想定しながら、日程の組み立てをしました。

 

 ですから、熟知とは言いませんが、全てのケースがほぼ前回同様なので、理解をできました。

 

 特に今年は、天皇陛下のご譲位、皇太子殿下の天皇への御即位、それらに関連する諸行事、国民の関わる諸行事、皇室内の諸行事など様々な行事がメディア等で報道されながら、日々色々なことが進んで行くものと思われます。

 

 さらに、改元があり、地方公共団体をはじめ、日本国中が新元号に基づく様々な書類等の作成などに細心の注意を払いながらも、「元号」という日本固有の制度の尊さを感じられる瞬間が訪れます。

 

 ある特定の国政政党は天皇制自体に反対で、元号使用に異を唱えておりますが、この元号こそが我が国の誇り高き意味のあるものだと思います。

 

 「元号とは」を考えた時、我が国固有の情緒豊かな素晴らしき伝統文化だと思いますが、このことを理解できない方も多いようで残念です。まあ、感性の違いですかね。

 

 さて、そのように、通常事務に加えて新元号を意識した書類作成等煩瑣な事務が数多く発生する今年の5月。しかも、カレンダー上のお休みはかなりの日数。

 

 従って、この時期の執行機関は、国民の祝賀ムードとはチョイと違って、かなりの大忙し。

 

 議会も、少ない人数の少数精鋭主義で事務に当たります。しかし、統一地方選挙後の役職を始め様々なことを決めて、進めなければならない初めての臨時議会が行われますが、地方自治法の定めには次のような条文があります。

 

第百七十九条 普通地方公共団体の議会が成立しないとき、第百十三条ただし書の場合においてなお会議を開くことができないとき、普通地方公共団体の長において議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき、又は議会において議決すべき事件を議決しないときは、当該普通地方公共団体の長は、その議決すべき事件を処分することができる。ただし、第百六十二条の規定による副知事又は副市町村長の選任の同意及び第二百五十二条の二十の二第四項の規定による第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市の総合区長の選任の同意については、この限りでない。

○2 議会の決定すべき事件に関しては、前項の例による。

○3 前二項の規定による処置については、普通地方公共団体の長は、次の会議においてこれを議会に報告し、その承認を求めなければならない。

○4 前項の場合において、条例の制定若しくは改廃又は予算に関する処置について承認を求める議案が否決されたときは、普通地方公共団体の長は、速やかに、当該処置に関して必要と認める措置を講ずるとともに、その旨を議会に報告しなければならない。

 

ということです。

 

 今回は「普通地方公共団体の長は、次の会議においてこれを議会に報告し、その承認を求めなければならない。」ということの議論です。

 

 毎年度末に国の事情による、国による地方への配慮のかけらもない、法改正、省政令改正などにより、それらが地方へ波及し、条例改正を行わななければならない事案が発生します。

 

 その場合、専決処分を行いますが、本来できる限り専決処分は避けるべきであり、特に船橋市役所というところは2日間の時間があれば臨時会を開くことができちゃう市役所ですから、まあ、基本的にはこの地方自治法第179条に定める専決処分は行うべきではありません。

 

 ところが、統一地方選挙を直前に控えている3月から4月末の任期満了までの間に選挙がありますから、「議員心理」としては、普通の人であれば、「4月の議会日程は勘弁してよ~」状態です。前回、私は選挙中も登庁して決裁等を行なっていましたが、さすがに誰も登庁している議員はいなかったような記憶があります。

 

 さて、そのような議員心理、事務の事情(執行機関と議会事務局)、改選直後の議会構成、議会諸行事などを総合的、総体的に鑑みた時、この地方自治法第179条の定めを忠実に守ることはできません。

 

 他自治体議会をみてもそのような状況だと思います。従いまして、ここでいう、「普通地方公共団体の長は、次の会議においてこれを議会に報告し、その承認を求めなければならない。」については、執行機関と議会の「あ」「うん」の呼吸で判断、処理しましょう。だけど、それを開示前提の会議録に残すのはいかがなものかという懸念がありますから、会派代表者会議を一旦休憩して、そのことをお伝えしますね。という意味で、議長が「休憩」を宣言して、このことについて、話を始めました。

 

 別に頼まれたわけでもなんでもなく、同じことの経験者として、ポイントになることを会派代表の皆さんにお伝えしておこうと思い、発言をしたのですが、それを聞き置くのではなく反応をしてしまった代表がいました。

 

 ちょっとこれには参りました。議長が休憩を取るということは、「あ」「うん」の話などをする場合です。

 

 昔の大物代表ばかりの場合は、その呼吸や会派代表者会議の意味や意義、休憩の意味や意義を理解し、聞き置き、特段の異論を挟むことなく、経験がなければ参考意見も含め聞き置くのが、流儀であり、矜持とでもいうんでしょうかね。会派代表の威厳を保ったものでした。

 

 しかし、今回はどうすりゃいいのよというこっちが困るくらいの状況になっていってしまい、面食らった感じです。

 

 そういう内容をブログに書くなよと言われそうですが、けっこう私のブログを読んでくださっている後輩議員がいるようなので、自分が会派代表になった時には、過去からの慣例、慣習、そしてなにより過去からの議論を徹底的に勉強をし、時には先輩に教えを乞い、議会特有の理屈やこだわりなどを理解すべきでしょう。ということを助言しつつ、こういう代表になっちゃダメよということをアドバイスしておきます。

 

 また、休憩中のことを公にするのかと憤るかしれません。それをも上回るほどひどいことが起きたから、公開すべき、実態を知っていただくべきと思い書かせていただきました。

 

 こんなじゃ、会派代表者会議には出られないなどと言うかもしれません。だったら、あなたが出ないでください。そうすれば、会派代表者会議は、大人の本来の会派代表者会議になりますから。と言う感じですかね。(笑)。

 

 十分な理解をできていない人は、発言をしない。そして、後刻にそっと議会事務局に確認をする。それが「日本人の奥ゆかしさ」というか、日本人のコミュニケーションの機微でしょうね。

 

 我が会派にもなんでも手を上げて質問して、自己主張をすることが善だという教育を受けてきた議員がいますが、そこにはT・P・Oと、日本人のそう言う時の「機微」を勉強するように言っていますが、なかなか理解できないようです。

 

 社会人としての経験を積まなきゃと昨日も話をしましたが、外見だけでキャーキャ言われて自分はモテると言っている話にはその場にいた一同かなり驚きましたが、モテ方の質が違うことには理解ができないようでした。(笑)。

 

 まあ、シビアでシリアスなシーンを数々経験することで、育って行くので、まあそこは長い目で見てあげるしかないのですが、どうも育ち具合が教科書的で、政治家にはなれない感じです。

 

で、

 

 「自分の考え方が正しい」だけでは全く通用しない世界だということがわかっていない議員や会派代表が増えてきていて、もはや会派代表者会議が機能しない時代になってきていますから、新たにシステムを構築しなければならないでしょうね。

 

 会派代表者会議の内容の報告をできない代表が多いようですからね。一つ一つのことを、細かく過去の経緯を話しながら、なぜこういう議論になってきているかを話せる会派代表はたぶん皆無に近いと思いますね。

 

 だから、議員が育たないし、稚拙な議会になってしまって、執行機関の軽蔑、侮蔑がやまないんですよね。

 

 会派代表は威張って良いと思い込んでいる代表が複数いますが、大きな間違い。み~んな執行機関の職員は舌を出して笑っていますよ。