私たち船橋市も念願のというか、私は予てから望んでいたCIO補佐官業務を行っていただく方の特別職としての任用前提の方に業務を委嘱したようです。

 

 愚の骨頂とは言わないけどさ(左をクリックしてください。)

 

 さて、船橋市のICTというのは無法地帯でした。否。いまも無法地帯に近い状態です。

 

 それはそれはひどいもんです。「わからないから」のひとことで、完全担当任せ。上層部が一切の責任を放棄し、一切口出しをしないという状態が長い間続いていました。

 

 唯一、私が評価をしているのが、ある時期の財政を担当する部長と課長が、予算査定のために外部コンサルタントを入れて、その評価をさせたことです。世界的に見ても有数の会社でしたから。

 

 その結果は、素晴らしいものでした。

 

 ところが、コンサルタント業務による報告書で厳しいことを書かれれば書かれるほど、ICTを担当する部署にとってはその業務、事務が杜撰であったことが明白であることになります。

 

 なので、報告書の作成にあたって、いろいろなことがあったようですが、それなりに厳しい報告書になりました。

 

 その結果、次年度から、そのコンサルタント会社はその業務に就くことはありませんでした。まあ、簡単に言うとそういう力が働いたと考えていただいて結構かと思います。

 

 そして次年度からは当たらず障らずとでも言うのでしょうか、そういう会社に依頼をして業務を行わせました。

 

 今は、専門の会社に委託をできるところまでになったようです。

 

 さて、じゃあ補佐官としてその業務を行い仕えるのは誰に対してでしょう?CIOって?

 

 船橋市では、CIOとは副市長がその任を担っております。なぜかと言うと「CIOは、これまでの情報システムの最適化の役割に加えて、組織や部門を越えて企業グループ全体を俯瞰した、経営の変革を推進する主導的役割が求められる。」からです。

 

 船橋市では、当時の松本副市長が情報システムの最適化の道筋をつけてくださったにも関わらずまったくそのときのもう一人の副市長があまりにも「とん・ちん・かん」だったから、何もできませんでした。

 

 平成25年の予算特別委員会です。松本副市長の後任の山口副市長は、問題意識は持っていました。ところが、肝心なCIOは、我関せず。その部下であり副市長に忠実な部長も我関せず。

 

 いかに、財政担当者が苦労したかがわかる答弁です。

 

 本当に無法地帯でした。以下の会議録で長くなりますから、今回はここまでにします。

 

○委員長(中村静雄) 再開する。
 長谷川委員から申し出があった地方自治情報管理概要という資料の配付について許可する。
     [資料配付]

◆長谷川大 委員  お手元に配付したのは、目次と凡例だけをコピーしたもの。81ページにわたる地方自治体の今後の電子行政のあり方についてだが、山口副市長、ご出身母体からなので、これは当然お読みになっていますよね。

◎山口 副市長  これがあることは当然承知しているし、大体どんなことが書かれているかは頭に入れているが、これを精読しているかというと、そこは申しわけないが、きちんとは読んでいない。

◆長谷川大 委員  CIOはお読みになったか。

◎松戸 副市長  読んではいない。

◆長谷川大 委員  担当部長。

◎総務部長 この2月に出されたそのものは目にしていない。

◆長谷川大 委員  そうすると、質問もできるレベルにないので、取りやめるが、せめてマイナンバーを想定して、どんなスケジュールを想定しているかぐらいはしゃべれるか。

◎情報システム課長 マイナンバーのスケジュールについては、本来であれば平成25年度から調査の経費等が必要になるところだが、法案の関係もあり、1年度ずれるので、26年度には調査費等を要して調査を開始しなければ間に合わないと把握している。

◆長谷川大 委員  それを全庁的にどうこうするのも法案次第という感じなのか。それとも、今からもうその準備に入っている──他自治体は、もうみんな入ってい。何でうちはこういう状況なのか。

◎情報システム課長 組織的なもの等の立ち上げ等が必要なこともあるが、確かに予算要求もこの先の調査なので、全庁的には、まだマイナンバーについて意識しているとか、浸透しているとかということはない。
 総務省からの調査で、関係課にヒアリング、実地調査もあったので、その部分で担当のほうでの意識はあると思うが、全庁を取りまとめるための組織はこれからということになってしまう。

◆長谷川大 委員  セキュリティー監査をやることになっているが、全国の自治体の電子のシステムをいじっている職員の人たちにあの事件がどれだけの迷惑をかけたか、わかっているか。

◎情報システム課長 日常の業務に対する信用を全国的に失ったということで、全自治体職員、地方公共団体で仕事をしている職員全てに対して迷惑をかけたと意識している。初めてのケースということで。

◆長谷川大 委員  そうなんですよね。各自治体議会で、船橋市のようなことはうちの庁内では起こっていないよね、起きないよねということを議会でどこでもやられたらしい。「船橋市のような」という枕言葉で。非常に残念に思う。
 それはそれでいいとして、先ほど、これだけ世の中が情報システムの取り扱いに関してさまざまな工夫があって、国からもいろいろな話があって、調達に関しても気を使いなさいよということを、総務省のみならず、各関係省庁みんなが言っている。そんな中で、最高情報統括責任者も情報統括責任者も知らないなんていうことがある状態では、この先何が起こるかまだわからない。
 よって、もう指定都市のほとんどが導入し、中核市もほとんどが導入しているCIOの補佐官を早急に置いていただきたいと思う。素人なんだから、素人が無理なことをしないで、プロに任せればいい。それをとにかく早急に考えて、今年度の途中で予算計上するなり何なりでもいいから、CIOの補佐官を置いて、今後、事故が起きないような工夫をぜひしていただきたいと思う。