仮に市が当該地を買わない場合は、不動産業者等により開発工事が行われて、工事の前に記録保存は実施するものの、地下にある遺跡は工事により破壊され、消滅することになります。また、国指定に向けた調査が始まっているにも関わらず、対象地(候補地)を手放すことで、国や県からの市の遺跡の保護に対する姿勢についての評価に影響がでることも懸念さます。

 

 ということで、本議案が上程されたわけですが、今までの船橋市の街づくりの姿勢は決して褒められるものではありません。

 

 都市計画法や建築基準法をはじめとして、関係法令を遵守し、船橋市の健全な発展と秩序ある街づくり整備を促進させてきた事業者への理解は皆無でした。文化財関係の手続きを真摯に進めようという事業者に対しても言語道断の事業の妨害とも言える「時間軸」を無視した手続きが横行していました。若干の改善はあるもののいまだに傲慢な姿勢には変化はありません。保護法にあるんだからこちらのいうことを聞きなさい。という姿勢ですね。

 

 

 また、船橋市の都市計画に関して、褒められたことは一度もありません。行政として何をやっているんだという言葉はあっても、街づくりに関して褒められることは一切ありません。

 

 素人考えによる強引な建築物の高さ制限は、日本全国の嘲笑の対象となり、大手資本などの民間活力の導入による計画的かつ機能的な都市計画などまったく不可能にしているものであります。

 

 それでいながら、工業地域等ににおける街づくりの誘導も極めて強引かつ傲慢な姿勢であります。都市計画法の精神など皆無の船橋市には街づくりの理想を語る資格はないものと考えております。

 

 次に、当該地には建物がございますが、所有者からは土地の売却に際して、建物も一緒に買い取ってほしいという要望が示さました。今回の土地買収交渉は、公有地の拡大の推進に関する法律(公拡法)による申し出によるもので、公拡法では「土地と建物が一体で買取り希望の申し出があった場合は、建物も一緒に買い取ることが妥当」という国の見解が示されていることから、建物については鑑定評価による残存価値をみることとしている。とのことでした。

 

 このことは、審査の過程でも指摘をしましたが、船橋市役所お得意の論理のすり替えとご都合主義による法の解釈に過ぎないと思います。

公拡法の目的から鑑みると、決して許される理由にはなりません。

 

 この建物は文化財保護法第93条による土木工事の届出が提出されておらず、文化財保護法の手続きがとられておらず、これによる調査の未実施については真摯に反省し、現在は宅地課との連携を強化して漏れのないように努めている。とのことであります。

 

 なお、建物の取得にあたって市が、設計図面等で確認したところ、もともと建物の基礎が浅い軽微な工事で、地下の遺跡には影響を与えないものであったこと、また、仮に建築当時に届け出が出され、調査を行っていたとしても「工事立会」で、浄化槽部分のみ「試掘」という全額公費負担の調査に該当したものと判断されるとの説明でありました。

 

 こうしたことからだけでは、貴重な遺跡を保存するために当該地を土地・建物一体で鑑定評価額により取得するという、市の判断については妥当なものといえるかどうか疑問が残ります。

 

 鑑定評価に関しても指摘をしました。ここでは、士業の先生方に対する敬意のかけらもなく、傲慢かつお上の意識によって、その適正、かつ正当な価格を不当に下げる要求をしている実態でありました。

 

 どんなに理由を並べて取り繕おうとも、自分勝手な理屈であり、公共事業と地域経済の関係を無視した最低最悪な業者いじめの最たるものであり、ここにも船橋市役所特有の傲慢さが垣間見えたものです。

 

 また、蛇足ではありますが、接遇日本一の話を職員各位雑談していた時に、「うちは業者しかこない職場ですから、関係ないですね。」という驚愕の発言を聞いた。世間一般ではカリスマ性のあるリーダーであればその姿勢に惚れ込み、その思想が浸透をしていくものであるが、一事が万事である。

 

 船橋市のツートップが、業者を自らの下僕のごとく見下す姿勢が見事に職員諸氏にも浸透をしているのである。普段の何気ない一言が部下を「そういうもんだ」と勘違いさせる原因であることだと深く反省を促しておきたいと思います。だいたい言葉使いが傲慢ですよね。敬語の使い方を知らないですね。