浦幌町議会の視察をさせていただいて、その際に提供いただいた資料を、船橋流にアレンジ(と言っても引用条文など条ずれ合わせ)をさせていただき、船橋市議会のひよこちゃん向けにコメントを加えたいと思います。

 

 時折辛辣な文言が入るかもしれませんが、それは浦幌町議会の資料内容にではなく、船橋市議会ひよこ組に対してでありますのでくれぐれもお間違いのないようにお願いします。

 

 (1)一般質問の通告

 一般質問は、議題と関係なく、行財政全般にわたる議員主導による政策議論であるから、質問する議員も、受ける執行機関も、ともに十分な準備が必要である。

 

 そのために、他の発言と違って、通告制が採用されている。

 

 通告にあたっては、会議規則第62条で「2 質問者は、簡明な主意書を作り、議長の定めた期間内にこれを議長に提出しなければならない。」、先例申し合わせ95項で、

「一般質問」

 ○事前連絡

会派代表者は、所属会派の質問予定者名及び予定時間を把握し、審議日程等を協議する議会運営委員会の前日までに、議長に連絡する。また、質問を予定する無所属議員は、審議日程等を協議する議会運営委員会の前日までに、議長に連絡する。

 ○主意書の提出期限

 議案に対する質疑日の前々日の正午とする。

 ○主意書の記載内容

 要旨及び質問予定時間を記載する。

 ○主意通告事項の重複

 同一会派内の重複はできるだけ避ける。

 ○主意書写しの配付

 主意書の写しを議員ほか関係者に配付する。

 ○主意通告事項の追加

 主意書の提出締め切り後は、原則として事項の追加を認めない。

 ○発言時間

 会派所属議員数に15分(答弁を含まない。以下同じ)を乗じて得た時間を当該会派の持ち時間とし、その範囲内で発言を予定した所属議員に割り振る。ただし、1人最長30分間とする。なお、無所属議員の発言時間は15分以内とする。

 

 と記述してあり、例えば「行政全般について」とか「教育行政全般について」というような単なる質問事項のみでなく、具体性がなければならない。

 

 なお、議員は、通告事項をすべて述べるのが普通であるが、全部述べなければならない義務はなく、全部述べないときは降壇する前に、○○○については通告したが省略する旨を述べるのが礼儀である。

 

 私は最近というか以前から、議場での一般質問は不要論を言っております。本質から外れている議員が数多くいます。

 

 「一般質問は、議題と関係なく、行財政全般にわたる議員主導による政策議論であるから、質問する議員も、受ける執行機関も、ともに十分な準備が必要である。」と浦幌町議会では言っています。

 

 船橋市議会の場合、常任委員会の委員の差し替えや、時間無制限、回数無制限の質疑応答ができる環境があります。さらには売名行為が好きな議員のために中継設備も備えられています。

 

 さらには、議会だよりにも閉会中、開会中問わず内容が報告されます。

 

 本当に、行財政一般に関して政策議論をしたいと思ったら、徹底的に質問を繰り返し、自身の考えを織り交ぜながら、質問をして、他の議員(委員)からの質問を引き出して、質問の応酬があって、収斂して行く。ようにすべきだと思うのです。

 

 本会議では一方通行にすぎません。

 

 ですから、そこで意見交換をしても良いでしょう。会議中ですと記録が残り、執行機関も言いにくいこともあるでしょう。それを休憩をとって、うまくさばいていくのが委員長の役割ですよね。

 

 以下は、委員会の所管事務調査として、徹底的にやることを前提に考えてみましょう。

 

 (2)一般質問の内容

 質問は、内容が単なる事務的な見解をただすに過ぎないもの、制度の内容の説明を求めるもの、予算審議において説明を受けているものなどは、一般質問としては適当でない。

 

 これはこの通りですね。なんのための質問なのか?質問をして何を手に入れたいのか?

 

 です。

 

 これがどうも船橋市議会をみていると、質問の目的が失礼ながら最終結果を求めるものでないケースが多々みられます。

 

 だからこそ、「要望」を入れたり、「意見」を一方的に述べちゃったり。で、相手方と結論まで導かないのです。

 

 先に係数などを確認し、そこから質問を広げていくというテクニックで実施するときはいいが、ただ係数だけを問いて、「はい、わかりました」というような質問はすべきでない。

 一般質問は、個々のことや小さなことにこだわらず、大きな視野で政策を建設的立場で議論すべきであり、また、能率的な議会運営が必要なことを十分理解して、簡明でしかも内容のある次元の高い質問を展開したいものである。

 

 「一般質問は、個々のことや小さなことにこだわらず、大きな視野で政策を建設的立場で議論すべきであり」が、一番大切なことですよね。少なくとも、船橋市議会では「建設的な立場で議論する姿勢」を拝見できるのは、ほんの数人の議員にすぎません。

 

 (3)正確な情報をもとに質問すること

 質問にあたっては、ある一部の市民の一方的な情報を言い切って質問する場合があるが、反対側の情報も聞き、総合的に判断した上で行うことが必要である。

 なお、執行側の情報が入らない場合の方法として、「市民からOOOというような話しを耳にしたが、その真意はどうか」との質問をした上で、真実を明らかにしていくべきである。

 

 これって我が会派の新人議員もそうなので何度も言い聞かせていますが、

 

「ある一部の市民の一方的な情報を言い切って質問する場合があるが、反対側の情報も聞き、総合的に判断した上で行うことが必要である。」

 

 ということができていません。特に最近の船橋市議会における1年生議員の振る舞いはこれです。

 

 たった一人の市民に言われたことが「民意」として、それがいつの間にか「多数の民意」に置き換わっていたりします。

 

 堪りません。その論理の飛躍。

 

 今、本会議1時間あたりのコストを計算する作業をしています。不確定要素が多いのですが、現在は、まさに議案策定から議案上程までとその質疑及び一般質問の答弁準備に要するコストを算定中ですが、それ以外のものをざっくり出しました。

 

 その結果としてでてきた額が、813,880円です。これ一時間のコストですよ。すごいと思いませんか?

 

 ちょっと気を引き締めて質問をしていただきたいものですよね。

 

 だいたい35名くらいが質問をしますが、約3千万円近い税金を使っています。あ~もったいない。

 

 いくらでも、価値ある事業に結びついたり、経費の節減に結びつくような建設的な質問だったらねえ~、いいのに。(笑)。