前回に引き続きです。頭の体操をするために、地方議会実務講座の読み込みをしました。
地方議会実務講座 改訂版(全3巻)
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今回は次の件についてです。
4 議会運営に絶対ということはない
(1) 選挙で多数の支持を得て当選した議員は、それぞれ見識を持っているので、議会の運営は千差万別である。当該団体の人口、産業構成、地勢、議員定数等が異なるので、それを反映して議会での論議も異なるのは当然である。
まさにこの通りです。私が初当選をした時は、農業、漁業、幼稚園経営者、大手企業管理職、司法書士が会派の先輩でした。
(2) 議会は政治であり、政治は一寸先は闇といわれる世界であるから、それに見合った運営をする必要がある。ところが地方議会の運営というと、一つの標準的な運営があり、それによらねば誤りのように解している向きが見られるが、これは誤りである。我が国には1,766の地方議会がある(平成25年4月1日現在、47都道府県、789市、746町、184村。総務省調)ので、極端にいえば1,766通りの議会運営があるといってよい。政治を反映した議会運営には「絶対これが正しい」という定型化したものはないのである。他にモデルを求めたがる職員は、あってほしいと願うであろうが、それは中央集権国家であれば可能なことで、我が国のように地方自治が保障されているところでは求める方が無理である。当該議会に見合った運営があるのであり、絶対に正しい画一的な運営は幻想にすぎない。
実はこれがかなりになっていまして、地方分権が進み、地方議会の議員の意識に変化が起き、意識の高い地方議会は、その規模の大小に関わらず、運営方法自体を大きく変化させてきています。
幸い私は、それらの議会の議長始め関係者に触れる機会をいただいておりますが、その勢いは驚くほどで、船橋市議会はかなり遅れをとっているなと感じます。
また、今般、先生の指導のもと始めて町議会の先進的取り組みを行なっているところを訪れることになっています。非常に楽しみです。
まさに著者の野村先生の記述の通り、議会の数だけ運営方法はあります。自分の議会から見て長短はあったとしても、それがその自治体の議会においてはベストな選択となっていることは間違いありません。
ただし、自身の議会の方法が今現在本当にベストなのかは常に問いかけ続ける必要はあると思います。
(3) 議会運営に幅広いやり方が認められているが、注意すべき点は、第一に法令の範囲で幅が認められていることである。違法な運営は議会の自律権の範囲外であり認められないので、事務局職員は違法か適法かを判断し、適法の範囲で運営の幅を検討する必要がある。
ここはきちんと押さえておかなければなりません。「適法の範囲で運営の幅」を常に事務局は押さえておいて欲しいですね。
議会はエキサイトする時が往々にしてあります。その時に、勢いで突破していく場合がありますが、そんなときこそ冷静にブレーキを踏める体制こそが事務局に求められる重要な役割です。
第二に運営は状況に応じて変わることを知る必要がある。今日の運営も状況(環境)が変われば合理性を失うので、明日は別の運営となる。状況(環境)が変わらないのに運営を変えるには、正当な理由が必要である。これは状況(環境)が変わっても運営を変えない時も同様である。状況が変わっても運営を変えなければ、運営に弾力性を欠き、それを続ければ住民の感覚から遊離し、極端には「古いものを見たければ博物館と議会に行け」となる。このように議会の運営は、時と場所と状況(環境)により変化するものであり、絶対に正しいというものはない。自らの議会運営に違法性がない限り、他の議会の運営と異なっても何ら差し支えないのである。
まさにこの通りですね。ここに書いてあることは極めて重要なファクターというか、この意識を常に持ちながら、最新情報を引き出しにいくつも入れておいていただきたいものですね。