総務委員会の視察を終えました。

 

 議会の視察は、慣例的に日本全国の議員が、第3回と第4回の定例会の間の時期に視察を行うことが多いようです。

 

 その視察ですが、国家公務員の旅費法に準じて、決まっている「職員の旅費に関する条例」に基づいて厳格適用されています。

 

 私は、ここに大変な疑義を持っています。

 

 これらは、一般職の職員の個別の出張等に厳格適用すべきものであるのに、あろうことか、最近は我々非常勤特別職に厳格適用をしようとする「考える力」のない職員がいるようです。

 

 それを指導できないやつもできないやつですが、上司の命令を聞けない職員も職員だと思います。

 

 私は、議会の視察は特殊移動の伴うものがほとんどだと考えていますし、実際にそうです。

 

 さらに申し上げますと、一般職の職員が個別に移動する出張と、非常勤特別職が10人を超える団体で移動する出張とを一緒にしか考えられない職員というのは職員失格です。

 

 昨年だったか、20名以上で移動する視察もありました。

 

 私は、厳格適用ではなく柔軟運用が当然だと思っています。

 

 一般職の職員は定年退職の制度があります。しかし、非常勤特別職には定年退職の制度などありません。これは議員に限ったことではなくて、65歳以上の他の非常勤特別職などたくさんいるのでは。

 

 それらの年齢のことも考慮できないで旅行手配をするということ自体、全体の奉仕者としての「意識」としていかがなものかとも思います。

 

 ある特定の議員に言われ、それが正しいことだと思って厳格適用をしているようですが、もうこいつらダメだなっていうのが私の率直な感想です。

 

 少なくとも、私が何度か(平成7年からず~っと)、この旅費に関する条例の取り扱いで関係部課長(議会事務局長、庶務課長、議事課長、総務部長、職員課長)と議論をした限りでは、条例の厳格適用に問題が多々あるため柔軟運用をしても差し支えない。という見解をえていましたし、得ています。

 

 また、過去においては、この条例運用面では、必ず、議会事務局は議員の側に立って、担当部課長と協議決定し予算執行をしていましたが、今は、下っ端役人が「議員の側に立って、担当部課長と協議決定し予算執行」する意思など全く無いようです。

 

 「考える力。」が無いということは、時としてとんでも無いことを引き起こします。

 

 私がここまで書かなければならないのは、私個人の意見ではなく、むしろ私は、過去の経緯から頭の整理ができており、この問題の原因もわかっているから何も言うつもりはありませんでしたが、この視察が集中する時期に、複数のというか多数の議員から「愚痴」を聞かされましたので、あえてここで問題提起をさせていただこうと考えました。

 

 議員なんて、旅費の条例なんて知りませんから結局「愚痴」をいって泣き寝入りしかないと思っているのです。

 

 いやいや、その愚痴、あなたの言う通りですよ。と言うことばかりなのですが、わからないらしくかわいそうです。

 

 議員なんて、人の良い人ばかりですから、団体で動くことにむしろ遠慮をして自分のわがままと取られることを言わないのです。

 

 一方で、議員の視察ってなんでしょうか?

 

 完全にBusiness tripだと思うのです。気持ちよく職務を遂行する環境を整えるのが事務方の役目では無いでしょうかね。

 

 世間の批判を浴びていた過去の視察とは違い、きちんとした先進都市事情視察旅行だと考えます。どういうことかというと、一般職の職員の個人出張とは違って、所管事務に関して、現地で直接担当者から聞き取った事情から、ダイレクトな政策への反映が十分に考えられるものです。

 

 それを「視察へはもう行きたくない。」と言わしめるようなことは絶対にあってはならないことです。

 

 私は会社員時代、訪日中国人のアテンドをする機会が多々ありました。まさに10人を超える団体で訪日するケースがほとんどでした。

 

 時には船橋市が受け入れのものを一部お手伝いするケースもありました。

 

 もちろん初来日、見るもの、聞くもの全てが異次元の世界に映る中国人。団体の動きなどおかまいなしに立ち止まって店先の商品に見入る、突然立ち止まって興味あるものをカメラに収めるなどなど、想定し得ない事象が次々におきます。

 

随行社員としての動きは、「迷子」を出さないこと。が第一。「日程」を守る。ことが第二。等々やるべきことはたくさんありました。

 

 そう言う意味では、「随行」職員が、管理しやすい旅程・行程を組むべきだと思うのです。

 

 それを我が○○課は職員課が所管する条例の厳格適用をするのです。話にならない。

 

 団体に必死になってついていこうとする議員だっているわけですよ。齢を重ねると、身体だって、いうことを効かない。それでも公務だからと参加する。

 

 そんな議員を「条例で決まっていますから」のひとことで斬って捨てる。

 

 高齢者をいたわる気持ちなどさらさら無い。ぶん殴ってやりたい気持ちです。だから前述したのです。「全体の奉仕者としての「意識」としていかがなものか」と。

 

 当然、高齢議員は歩みが遅いのですから随行職員も気が気ではありません。

 

 そんなことはどこ吹く風。私たちは行かないですから、わかりません。ってな感じでしょうか。

 

 いやいや、視察で団体行動を取れなきゃ引退しろという話もありますが、それは有権者の判断があります。とやかくいう立場にはありあません。それが非常勤特別職である議員の特性です。

 

 他の非常勤特別職は意識的に「年齢」を考慮する選任があり得ますが議員だけは違います。

 

 だからこそ、しっかりと「考える力」をもって、考えなければならないのです。

 

 また、その職種に対する、安全の確保(危険回避、危険を可能な限り除去する等)を意図しようと担当者が頑張っても「考える力」が無い職員は条例の厳格適用で突っ張ります。

 

 なので、その件でも苦情をいただきました。

 

 今に、たぶん船橋市議会の委員会視察などで、集団食中毒とか、大きな事故などが起きる日がくることでしょう。