さて、村長が議会で検討を表明したということがニュースになっています。

 

 具体的にどういう作業になるのか?逐条解説を見てみましょう。

 

 

 

からです。

 

[解釈]

 一 第94条は、第89条の例外規定であり、住民も非常に少なく、単一な社会構成を有する町村で、選挙権を有するものが、事実上一堂に会して、会議を開き、その団体意思を決定することが可能なものにおいては、条例で議会を設けないで本条の規定により、町村総会を設けることができる。本条は第89条の例外ではあっても、憲法第93条第1項の例外ではない。憲法第93条第1項は、「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する」とあるのであるが、町村総会は、それ自体が当該町村の議事機関であり、とりもなおさず、憲法にいうところの議会に他ならないと解して差しつかえない。

 

 「第89条の例外規定」であることが大前提ですね。

 

 でなおかつ、「住民も非常に少なく、単一な社会構成を有する町村で、選挙権を有するものが、事実上一堂に会して、会議を開き、その団体意思を決定することが可能なものにおいては」となっています。ここが一番のネックというか、熟慮、熟議しなければならない事項ですね。

 

 下記にさらにその詳細が書かれていますが、それらの条件を満たすことができるかというと甚だ疑問です。というか、難しいでしょうねえ~。と思うのです。

 

 憲法上の規定の解釈はクリアになりました。「議会」に置き換えて考えてよろしい。ということですね。

 

 二 総会の構成員は選挙権を有する者で足り、議会の議員の披選挙権は必要でない。すなわち、年齢満25年に達している必要はない(法一九1、公選法一〇IV参照)。

 

 三 総会については町村の議会に関する規定が準用される(法九五。すなわち、権限、招集及び会期、運営方法等町村の議会に準ずればよい。ただし、議員定数等については町村議会に関する規定が準用されないのは当然である。また、議員の選挙、議員の任期、議会の解散に関する諸規定についても同様である。

 

 ここに解説されていることを、詳細に議会同様に決めていく作業で、「え~勘弁してよ~」ってなりはしないですかね。と思うのです。

 

[運用]

 わが国においては町村制が施行されていた当時、神奈川県足柄下郡芦之湯村(現在同郡箱根町の一部)に町村総会の例があったが、同村は昭和22年4月以降議会を設けた。地方自治法施行後においては、東京都八丈支庁管内宇津木村(当時人口61人)にその例があったが、町村合併により八丈町の一部となり、現在は町村総会の例は存しない。