さて、まあ、ひどいもので、昨日のワイドショーの番組の作り。意図的でバラエティ番組としては良い出来かもしれませんが、あまり正しくないという情報を流すべきではありませんね。

 

 都議会の自民党を未だに悪者にして知事がかわいそうという論調。

 

 質問の通告と答弁の調整について、各番組のコメンテーターがもっともらしく語っていました。

 

 代表質問において、知事が答弁席で言った発言にも驚愕ですが、こいつはどうしようもね~と思いましたね。

 

 「事前通告をいただきませんでしたこともあり、ご理解を賜りたい。」と言ったときには仰け反りましたね。

 

 そして、私が見た番組「ひるおび」では(まあこんなワイドショーに目くじら立てる必要はないのですが…。)、「事前に質問に対する調整をすべきなのに、自民党はそれをしなかった。」という論調なのです。これは他の番組も似たような論調です。

 

 新聞等では、知事側に批判的なものも出てきていますが、まだまだのようです。

 

 ふざけんな。です。日頃は、各紙媒体をはじめ、電波媒体も「質問の事前調整」を茶番と言ってみたり、地方議会は機能していない等々の論調で責め立てたり、批判したりをするくせに今回は、調整推奨かよと思いましたね。

 

 議会という場は、知事なんて所詮は説明要員に過ぎず、それ以外何も権限はありません。議会の議場の中では全権が議長にあります。そのことをこの知事は理解できていません。もっとも、どこかの自治体の首長や職員もそんな感じですけどね(笑)。

 

 そして、その議会の秩序を保つためには並大抵の仕組みではありません。127人の勝手な振る舞いがあっては、いつまでたっても会議は終わりません。長い長い東京都議会の歴史の中でその秩序が保たれるルールが確立されています。

 

 そのルールに則って都議会自民党は粛々と代表質問をしています。

 

 前述しましたが、誰が何を言おうと、東京都議会のルールは、都議会の議員が長い時間をかけて決めてきていますから、それに従ってもらうのが当然のことでありまして、国会議員の経験があろうが大臣の経験があろうが、またそこでのルールをご存知であろうが、東京都議会のルールに従って答弁をするのが知事の務めです。

 

 それを「事前通告をいただきませんでしたこともあり、ご理解を賜りたい。」だとお~。ふざけんな!ですね。

 

 さて「事前通告」の定義について、これまた勝手な解釈をワイドショーでも言っていましたが、まあ、いちいちワイドショーごときに反応すんなという感じですが、とにかく地方議会の悪い印象を作ろう作ろうとされていますのでね。と思います。

 

 これまた「通告」なるものは勝手な解釈が多いんです。

 

 うちの議会でも、執行機関を慮って「通告を丁寧にすべきである。」という持論を述べるアホ議員がいます。そして、テレビでも言っていましたが、通告を細かくしないことは「いじわるだ」と。

 

 おいおいおいおい。そのために、議場には執行機関の長の補助者が出席してます。ほとんどの議会が。船橋市役所で言えば、市長部局は副市長以下局長、部長が議場内に出席着席し、答弁もします。さらに、議場の外に課長級が控えいつでも答弁できるようになっています。

 

 このことについて、議会事務局は見解を述べませんが、地方自治法第121条に基づいて議長の出席要請に対して市長部局や教育委員会から出席との回答が来ているのは局長、次長、部長以下主幹までです。

 

 

 (笑)。へへへ。主幹だって答弁することあるよ~という意味にとっても良いような回答です。

 

 以前、課長に答弁してもらおうと議会事務局に相談したら見事に却下されました。

 

 じゃあなぜ、出席回答に書いてあるかですが、議場への入場の問題があります。

 

 議場へは、議長の許可がなければ入場できません。例えば、アホ答弁予定者が小心者でいろいろと答弁が心配になり、部下に答弁の再確認する場合があります。その場合も議長の許可を受けなければ議場への入場はできません。

 

 では議場はむやみに議場へ「人」を入場させて良いのか?これまたいけません。

 

 議場の秩序維持権限は議長にありますが、議員に了解をとって入場させなければなりません。

 

 他の地方の議会ですが以前にも書かせていただきました。お作法ナンバーワンの議会をご紹介しましょう。

 

 広島県議会

 平成28年12月定例会(12月5日(月))本会議(開会・知事提案理由説明等)

 (上記をクリックしてください。そして冒頭の部分からご覧下さい。)

 

 わかりますか?この権威づけ。これが正しい姿。

 

 議会の賛成を経て、議長が許可をしなければおしゃべりな副市長どんなにしゃべりたくても、地方自治を理解しようともしない副市長だって、議場に入れてもらえないんですよ。

 

 都議会も同じ。どんなに副知事や部長に助けてもらおうと思っても入場さえもできない事態だって想定できるわけです。

 

 そして、そこには答弁をする側の理屈や理論など関係がないのです。都知事はそこをメディアを使って、自分に有利なように報道をしてもらおうとする。報道だってバカじゃないから、そのうち利用されていることがわかってくると手のひらを返すでしょう。

 

 豊洲やオリンピックが良い例です。

 

 近所のおばさん同士の町会の井戸端会議並みの「騒ぎ立て」をして、結局、オリンピックの会場は変わらず。豊洲も費用が膨大にかかることがわかって来たら、メディアも手のひら返し。

 

 ただのお騒がせおばさんでしたもんね。

 

 さて、話を戻します。ことほど左様に、自分から自分勝手な理屈で議会を悪者にしているのですから、議会もたまったものではありません。

 

 何をやるにしても、ルールに基づいて議会は動いているわけです。

 

 この通告も同じ。ましてや代表質問の範囲は決まっているはずですから、「項目」だけの通告だって問題なし。たぶん、ですから、通告に関してもルールが決まっていて、そのルールに基づいて自民党は行なっているはずです。

 

 もうしそうでないとしたら、他の会派の議員から「異議の申し立て」があるはずですが、その形跡はありません。ましてや、何においても議長が「議事」を進行する全権限を持っていて、余程のルール違反がない限り、議事を進めます。

 

 議長が議事を進めているということは、何ら問題はなし。知事の答弁できない言い訳は通用しないということです。

 

 ましてや、自民党側も言っているように、根回しや馴れ合いをしないと知事自らが言っているわけですから、そこはきちんと知事のご希望に沿ってということになります。

 

 ひるおびで浅野元宮城県知事が最初の方では議会の側の理屈について述べていて、さすがと思ったのですが、番組制作上の問題でしょう。トーンダウンをし、自民党悪しの論調に方向転換しましたね。私は、本当にこういう番組の放映姿勢、論調は国民をミスリードする悪い習慣だと思いますね。

 

 いずれにしても、都議会自民党には頑張っていただきたいものです。船橋市議会みたいにヘタレないで首都東京の議会にふさわしい論戦を繰り広げていただきたいですね。

 

 さて、船橋市議会もヘタレないでやっていけるかどうかの事案も出て来たようです。

 

 どうなることやら...。(笑)。