さて、危ない危ない。またブログが滞りそうでした。
前回の「隣の芝生はキラキラ輝いて見える(笑)(9)シリーズ」で、資料をアップさせていただきました。
私たち(船橋市議会常任委員会視察)のためにいただいた資料を勝手にブログ上にアップすることに若干の抵抗があるのですが、まあ、これをケチョンケチョンにけなすわけではなく、この病院の素晴らしさをより多くの皆様にお伝えしたいという気持ちをご理解いただくものとして、お許しいただきたいと思います。
では、パワーポイント資料2ページごとにまとまっているもののおページ数でコメントをさせていただきます。
2ページからは、当然ですが最初は現病院地における建て替えの検討です。しかし、これまた当然ですが、新築開院時と違い、社会情勢の変化、医療技術、機器の進歩などによって、「理想の病院」の議論が必要になってきます。
船橋市でも並行しておこなっておりますが、その議論の角度、その議論の深さなどこの堺市の総合医療センターに関しては素晴らしいものが、順を追って行われたということです。
当然、現在地での建て替えとなると休診など建て替えによって一時的であっても機能縮小することが「病院の社会的使命」としてありなのかが検討されたことが3ページに記載されています。
そして、まず、新地移転による整備が早い時期に決定され、そこからあるべき将来像を出来る限り多くの情報を収集し、医療スタッフを含む病院職員が「院内ビジョン」を作成したようです。
たぶんここも船橋も同じだと思いますが、専門知識を有するコンサルタント会社に支援をお願いして進めたものと思われます。
さらに、私たちも勉強させていただきましたが、総務省が公立病院の経営が「親方日の丸」でどうしようもねえ~という感じで、改革に手をつけ始めました。
ちゃんとしないとお金も出さないよ。ということでした。
当然でありますが、またくどいようでありますが、医療技術の進歩、医療機器、医薬品のそれぞれの進歩があり、高度な医療が身近に受けられるようにもなってきて、高齢化社会になり医療費はうなぎのぼり。国民皆保険制度先進国の我が国の医療費は増え続けるばかりです。
そんな中で、「予算面で効率的な経営」を「しなければならない。」公立病院の経営は、「公立だから」の甘えは許さないよ。と。
そもそも、その前に、国立病院をはじめとする、「公的」病院の経営のあり方を「整理」した国にはノウハウが蓄積されたがために、様々な保健政策も全体像ができ、公立病院改革は急務でもあり、かつ、甘いことは言わないよ。という雰囲気が醸し出されました(笑)。
6ページから9ページをご覧ください。
これらの流れの中で、前述した「地方独立行政法人」への移行を目指すようになります。
私は、「人」として大変だったのが、10ページにある「職員の身分、処遇」のことです。
公務員が公務員で無くなる。
僕から言わせれば「安定」第一の公務員諸氏。職務といえども、「公務員」の立場がなくなる。
このことが一番、不安だったと思います。当然、新規採用(新卒採用)中途採用(経験者採用)の職員が入り混じり、どういう雰囲気になるんだろう?上下関係はどうなるんだろう?利益優先で仕事がきつくならないか?などから始まって不安要素は尽きないものだったと思います。
しかし、今回ご説明いただいた責任者の方は、「患者さん第一で患者さん優先なんです。」という言葉に集約され、それが実践されている様子を見たら、その経営思想がしっかりと職員全体に理解され、運営されていることがわかりました。
私は何も医療の世界がすべて患者優先でなければいけないなんて青臭いことは言いません。
経営者のそれぞれの医療のあるべき姿を考え、人々の生活を支えてくだされば良いと思っています。
しかし、公立病院というのはその使命がある程度限定されてきて然るべきものだと思っています。だからこそ、「税金」を入れて、経営運営するのです
そしてまだ最近できた制度でもある独立行政法人という経営形態での病院経営。ここに踏み出し、より良い「公立病院経営のあり方」を選択した堺市、堺市民に敬意を表したいと思います。