どうもせわしなくて、ブログの更新がうまくいきません。今日は、鹿児島へ向かう飛行機の中で作業です。まあ、やることが少ないので。(笑)。(後日のアップになっちゃいました。)
政策科学の勉強会に行ってきました。
今回は、各市の議員が提出した「市の問題点」に対して先生が、コメントをくださる日。
私の提出は次の通り。
一度、このブログでも書きましたが、今回は先生が文字でコメントをくださって、さらに補足説明がありました。
これが私の問題意識として一番のもの。
船橋市では、平成17年4月1日から22年4月1日までの間に、職員数を350人削減した。人口増、業務増にあっても、国の通知に基づいて行った。しかしながら、これに対応するためには、外部委託等やICT化などを同時並行で推進すべきところだが、一切手をつけることはなかった。人員削減したといっても、単に臨時・非常勤職員に「頭数」を置き換えたに過ぎず、業務の見直し等は行われなかったために、常勤職員と臨時・非常勤職員との区別も不明確なまま業務が行なわれている。
です。
これに対して前回の回答の続きは、
(2)情報化の意味
情報通信革命は、情報の流れや情報の質・量に変化をもたらし、個々人あるいは人間集団の意思決定の構図を変化させ、地域の経済社会活動の質にも変化をもたらす。
情報は、組織・地域の内外を問わない人間関係を形成するための中核的要素であり、情報通信革命は、人間関係を形成する「情報の集積」と「伝達移動」の流れを変える。
情報化の流れは、効率的に人間関係の権限と責任の体系化を図る経済社会のガバナンス構造の中核的位置づけにあると同時に、様々な社会現象が相互連関性を強め、それに対応するため社会全体の脱縦割り等自治体経営の枠組み自体の変革をも求める要因となる。
(3)(参考)情報化と外部化
一方で、民間化の取組みは、これまで行政内に集積していた情報を分散化する機能を有している。従来、行政が公共サービスを直接提供してきた段階では、活用の程度、統合の程度は別として行政内部に直接的に情報が集積する構図にあった。
具体的には、窓口業務や公民館等の業務の問題点や住民からの意見等を一元的に把握することは可能であった。しかし、民間化により公共サービスが外注された場合、行政が直接的に現場の情報を把握することが難しくなる。仮に、民間化の発注担当部局までは情報がフィードバックされても、行政組織として部局横断的に一元化し、民間化のノウハウの共有・応用や質の改善に向けた集積化は、意図して展開されない限り極めて困難となる。
仮に、民間化等が職員削減と同時並行的に行われた場合、その削減対象が現場サイドであり企画や総務等ではないとしても、企画や総務の機能の前提である情報集積が劣化することへの対処が必要となる。
情報集積を高めればその情報を分析する管理職を中心とした能力の向上が不可欠となる。それなしでは、全体の効率性はむしろ低下し、公共サービスの質と持続性、さらには将来に向けた自治体経営にリスクを抱えることになる。
(4)(参考)担い手最適化(政策思考P68)
担い手最適化とは、地方自治体業務に関する処理・執行プロセスを構成要素・工程ごとに段階的に分解し、各段階の行動を、「専門性(高・低)」の軸と「定型性(高・低)」の軸の観点から整理する取り組みである。
この分析によって、専門非定型業務は正規職員、専門定型業務は民間委託・嘱託職員・再任用職員、単純非定型業務は嘱託職員・臨時職員、単純定型業務は民間委託・臨時職員など業務の類型化を行い、民間委託に関する業務と人員の配置の最適化を図ることが重要な選択肢となる。