どうもせわしなくて、ブログの更新がうまくいきません。今日は、鹿児島へ向かう飛行機の中で作業です。まあ、やることが少ないので。(笑)。(後日のアップになっちゃいました。)

 

 政策科学の勉強会に行ってきました。

 

 今回は、各市の議員が提出した「市の問題点」に対して先生が、コメントをくださる日。

 

 私の提出は次の通り。

 

 一度、このブログでも書きましたが、今回は先生が文字でコメントをくださって、さらに補足説明がありました。

 

 これが私の問題意識として一番のもの。

 

 船橋市では、平成17年4月1日から22年4月1日までの間に、職員数を350人削減した。人口増、業務増にあっても、国の通知に基づいて行った。しかしながら、これに対応するためには、外部委託等やICT化などを同時並行で推進すべきところだが、一切手をつけることはなかった。人員削減したといっても、単に臨時・非常勤職員に「頭数」を置き換えたに過ぎず、業務の見直し等は行われなかったために、常勤職員と臨時・非常勤職員との区別も不明確なまま業務が行なわれている。

 

 です。

 

これに対して回答は、

 

(1)X非効率

 進化とは、絶え間ない変化を意味する。自治体経営の進化の機能は、自ら課題を発掘し、窓口業務を含めた行政運営に自覚的にフィードバックすることで生まれる。その自覚的フィードバックの核に、「見えない非効率」の発掘がある。

 

 多くの自治体では、窓口業務等の改善に取り組む一方で、これまで職員数や歳出削減による組織・業務のスリム化に努力してきた。しかし、職員数や予算額等表面的な数値に依存したスリム化の場合は、業務の多様化や輻輳化と連動せず、自治体運営の持続性に対して大きなリスクを抱える要因ともなる。なぜならば、行政の中の意思決定や行動の中には、無意識化している「見えない非効率」があり、それを残しながらのスリム化等が進行するからである。

 

 この見えない非効率の中に、リスクを抱え込む非合理な意思決定や人間行動が埋め込まれている。 

 

 

 予算額や人員等を削減しても、従来展開してきた意思決定や行政活動に潜む「見えない非効率」を温存し続ければ、業務の多様化や輻輳化がなくても、行き着く結果は行政内の非効率の比率を拡大させ「努力しても報われない実態」に陥る(図1)。

 

 そのことは、自治体職員の意欲を低下させる要因となると同時に、公共サービスの質的劣化にも結び付きかねない。見えない非効率は、日常、ルーティン的に実施してきた当たり前との認識、無意識化している領域に多く存在する。予算額や職員数を削減しても「見えない非効率」を従来同様、温存すれば、全体に占める非効率の比率は、むしろスリム化後の方が拡大する。

 

 その結果、効率化に努力するほど自治体経営の機能が劣化する逆機能をもたらすのである。

 

 自治体経営の進化とは、常に見えない非効率を自ら自覚的に掘り起こし、克服に向けて新たな意思決定や行動原理を創造する自治体経営を形成することである。