(笑)。議会と長の関係

 

 (笑)。議会と長の関係について面白い記事を見つけました。

 

 この浅野前知事の意識がなければダメですね。

 

 最後の方をお読みください。お互いに誰のために仕事をするのかが明確であれば、宮城県のようにできるのだと思いますが、そうで無いとダメですね。

 

 長が、自分のメンツにこだわって、「議会の言うことを聞くんじゃね~!!」なんて言っているようじゃダメですね。

 

 議会との勝ち負けで行政運営なんかをされちゃあ~たまりませんね。

 

 元総務大臣の片山善博氏も講演でおっしゃっていましたが、長として議会に提案する議案のうち、かなりの数が「半信半疑」のものがあって、議会の意見を問うてみて、それでOKだったら、良いけど、ダメなら修正や取り下げるくらいの勇気が必要だということでした。

 

 船橋市の場合は、その腹がくくれていないですね。出したものは何が何でも当初予定内容で議決まで行かせる。議会の言うことなんか聞かない。

 

 ですもんね。

 

 この驕りや、下らんプライドが市民にとってマイナスであることに気がつけないところ残念です。

 

 記事中にある「切磋琢磨」なんてものには程遠い船橋市長と船橋市議会の関係です。

 

 こうは書いていますが、現状は、どちらかというと議会に当事者能力が無いと言い切って良いかもしれませんね。

 

 

 

月刊 ガバナンス No.183  2016 7月号 ぎょうせい刊 P55より

 

神奈川大学教授、元宮城県知事。

 

議会と知事の関係   議会側の見識

 

 高額な海外出張経費、毎週の別荘通いへの批判に始まる舛添要一東京都知事への風当たりの強さについては、前回の本欄でコメントした。その後、さらなる展開はあったが、今回はそれについては直接触れない。論じるのは、都知事と都議会の関係である。

 

 この原稿を書いている時点では、都議会がどういう対応をとるのかは、まだわかっていない。その時点でも言えることは、都議会の議論にこれだけ高い関心が寄せられることは、めったにないということである。

 

 都議会にこれだけ都民の関心が集まるのはいいことである。これまでは、都議会で何か行われているか、都民はほとんど無関心であった。自分たちが選んだ都議会議員が、都議会でどんな活躍をしているのかも知らなかった。それが一転して、6月定例会では、都議会の傍聴席が満員になった。都民が、都議会での議論にこれだけ関心を寄せるのは、ほんものの民主主義に至る第一歩といっていい。

 

 対照的なのが埼玉県議会である。埼玉県議会2月定例会で、自民党県議団による上田清司知事無視「事件」が起きた。自民県議が上田知事に質問したのは、代表質問の1回だけ。議会運営委員会で、質疑の出席を部長ら事務方に限る「部局別質疑」を新設して、知事を答弁者からはずした。

 

 自民党県議団がこうした挙に出たのは、上田氏が多選自粛条例に反し、昨年8月に4選したことに反発し、「4期目の知事は存在しない」(幹部)と位置づけるからだという。上田知事のほうでも、多選自粛条例違反を正式に謝罪することもない。

 

 骨がありますね。(笑)。理屈に沿った議会の対応だと思います。次元の低い低俗なことと言われるかもしれませんが、「多選自粛条例に反し、昨年8月に4選」は、それなりの筋を通さなきゃいかんでしょ。と思いますね。

 

 産経新聞のネット記事です。2015.9.18 07:02 

 

 

(記事消えちゃうかもしれません)

 

埼玉知事、多選自粛条例改廃は「白紙」

 

 上田清司知事は17日の定例会見で、「多選自粛条例」の改廃案を24日に開会する9月定例会に提出するかどうかについて、「まだ白紙の状態だ」と述べた。

 

 8月の知事選では、上田氏は自ら制定した任期を3期までとする同条例を破って出馬。自民県連などから強い批判を受けたが、条例破りの是非は「県民の判断に委ねる」として選挙を戦い、最終的に圧勝。一方で、条例の存在意義について疑問が呈されてもいた。

 

 上田氏は知事選以降、同条例の扱いについて各会派からの意見聴取を実施。条例をめぐって対立していた自民については「非公式に聴取のアプローチをしているが、やめてほしいといわれている」と意見が聴けていないことを明らかにし、「最大会派の自民党から意見を聞き、最終的に自分で判断したい」と述べた。

 

 ひどいもんですね。とはいえ、地方自治体議会と長の関係なんてこういうものなんですね。船橋もそうでした。

 

 気になるのは、県議会がこんな状況になっていることに埼玉県民がほとんど関心を示さないことである。そもそも、過去2回の県知事選の投票率が25%前後という低さであることも根っこにあるのだろうが、これほどの無関心は民主主義の危機といってもいい。

 

 最後に、参考までに、私が宮城県知事時代の県議会との関係について紹介する。

 

 知事選挙では、県議会最大会派の自民会派は私の対立候補を支援した。県議会は知事にとっての野党が多数であり、知事と議会との対立が激しくなるのが自然である。この対立関係を、いい意昧でのライヴァル関係にするか、知事の足を引っ張る敵対関係にするかは、議会側の見識にかかっている。

 

 その点、宮城県議会は、知事と切磋琢磨する関係であり、それを議員提案の政策的条例案を多数成立させるという形で具体化した。三重県議会と並んで日本一の議会となった。このことは、知事としても誇らしいことであった。

 

 議会の政策転換への関与も紹介したい。地方公務員共済組合の宿泊施設である勾当台会館を改築する計画が、県議会の反対にあったときのこと。自民会派の議員から「ホテル・旅館などの民業圧迫になる」という反対理由が示された。私は「なるほど、もっともだ」と受け入れて、計画を撤回することにした。県の財政が厳しい中、多額の改築費用の支出が回避されるという副産物ももたらした。

 

 議会と知事とのこういう関係もあるということを知ってもらいたかった。