大丈夫か船橋市議会?

 昨日、市民環境経済委員会に委員外議員として発言をさせていただくために出席をさせていただきました。

 

 が、驚き。というか驚愕しました。

 

 常任委員会の劣化が激しいのは文教委員会の様子などを聞くにつれて、わかってはいましたが、ここまでひどいのだと昨日思い知らされました。

 

 昨日は議員提起の発議案の審査がありました。私は本会議質疑でも申し上げたのですが、総論は大賛成。だけど、各論というよりも文言の問題点がありすぎる。だから、賛成はできかねる。ということでした。

 

本会議 平成28年6月3日 午前10時

 

 の録画をご覧いただくことで、ご趣旨はご理解いただけると思います。

 

 そもそも、この発議案は

発議案第7号として、

「いわゆるスクラップ」の適正管理制度の創設を求める意見書

という標題の意見を述べる書類を次の通りの文面で、船橋市議会の名前で内閣総理大臣、総務大臣、環境大臣に提出をするという提案です。

 

 提出者は佐藤重雄議員、賛成者が規定の人数が必要ですので、賛成者として名前を連ねているのが、 松崎佐智、坂井洋介、中沢学、渡辺ゆう子、岩井友子、金沢和子、関根和子の各議員です。

 

 そしてその文面が次の通りです。

 

  船橋市内の「いわゆるスクラップ」の火災が発生している。

 「いわゆるスクラップ」と総称されているものの組成は、火災後の検証から推察して、金属、ビニールや発泡スチロールなどのプラスチック、木片、紙、布、金属に付着しているオイル、ガスの残っているボンベ等が混在し、あるいはそれらを組み合わせて組み立てられた基盤などである。

 それらが置かれている実態は産業廃棄物の集積であるが、輸出に当たって産業廃棄物と呼べば、バーゼル条約による制限を受けることになる。

 それを回避して輸出するために、スクラップと称して野積みし、その結果、金属の接触時の火花(あるいは有機物の発酵熱の可能性も否定はできない)等によって発火し、火災になっているのではないかと推察される。

 火災になれば、プラスチックやオイルの燃焼によってダイオキシンなどの有害物質が放出されるだけでなく、輸出に当たってバーゼル条約で禁止されている有害物の混在を確認することも回避しているのが、現在の形である。

 船橋市内でも、野積みの集積所での火災や船への積み込み時などの火災が、この10年間で11回発生している。

 このような周辺環境に悪影響を与える事件を避けることは、行政としての責任である。

 よって、政府においては、そのための適正管理を行うための立法措置を講ずるよう、強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船橋市議会   

(提出先)

内閣総理大臣、総務大臣、環境大臣

 

 私は、潮見町で長時間にわたって鎮火できなかった火災の原因ともなったこの問題は、市議会がしっかりと取り組むべきであると考える案件ですが、じゃあ、この文書内容で「船橋市議会」の名前で「内閣総理大臣」に提出できるかというと明らかに「否」であります。

 

 結論から先に申し上げましょう。

 

 この議員提起の意見書案は、明らかに文言等に問題があるためにその議案には反対です。

 

 反対の意見表明をし、ただし、委員会として重要な問題であるため、委員会が一致して委員会として発議することを前提に本会議閉会中に所管事務調査として、委員会が十分な調査を行い、その結果として内容の濃い意見書を作成し、議会の全会一致で意見書案を決めて、議長や委員長、委員会のメンバーで環境省など関係省庁へ直接出向いて提出をするべきものであると考えます。そのことを委員会で確認議決をするだけで済む話です。

 

 形だけ、かっこだけ整えてあとは郵送というのでは、本来の、意見書の意味はありません。(やる気あんのか、おい?ということです。)

 

 意見書の提出について、諸々の議論をしている船橋市議会ですが、結局はツメが甘いなと感じる案件でした。

 

 で、そういうことを話し合い、決めることができず、委員の誰からもそういう提案ができず、なんと驚いたことに、全会一致で「継続審査」となったのです。

 

 継続審査?ありえません。絶対にありえません。

 

 この議案は、この文面をFixした状態で議案となっていますので、議案質疑、付託もこのままです。「修正」などはできません。この文面そのものを審査しているのです。

 

 ではもっと以前の問題として、その審査を振り返ってみます。

 

 これがまたひどい。

 

 船橋市議会の市民環境経済委員は全く仕事をしていないのです。そもそも、二つの点で「全く仕事をしていない。」と言い切らせていただきます。

 

 まず、質問。この問題は、解決するための法律が無いため、所管する部局が無く、「法律を作ってもらうよう意見を述べる書面」を提出しようということで提案されたものです。

 

 にもかかわらず、その事案の処理のために出動した消防局と類似する事案の所管である環境部が理事者として出席していました。

 

 私は本来的には経済部や都市計画部にも参考意見を聞く必要がある事案でもあると認識をしています。

 

 本来であれば、この議案に対する事前の勉強は、消防局はもとより、環境部やそれ以外にも想定される部局からの事情聴取はしておくべきです。その上で議論をしていけば良い話です。というか、議案というものはそういう準備作業をして議会のそれぞれの会議に臨むのが本来の姿です。だからこそ、毎月議会が開かれない時にも議員報酬が支給されています。

 

 その、理事者に、「いま、そういう質問をするのか?」という質問が頻発していました。その中でも醜悪、最低最悪の事態が、すでに意見書の提出にあたって賛成をしている渡辺ゆう子委員が、あたかも理事者を責めるかのごとくの質問を30分近く行っていました。

 

 唖然呆然。なにが唖然呆然かって、質問をする方もする方だけど、それを止めない委員会の委員。委員長経験者などがいるにもかかわらず、その質問を制止しません。このことが、今回のブログタイトルにした、一番のポイントです。

 

 そのそも、提出議案の提出にあたって賛成をしたということは、内容も熟知し、文書さえも納得した上での賛成であるはずなのです。それなのに、質問をするなんてありえない話です。それなのに、そのこと自体を問題視する委員がいないことにも唖然呆然です。

 

 議員傍聴席から議事進行発言をして、止めさせたいくらいでした。なんでこんなことを言うか?

 

 これは提出会派の代表が常日頃から仰っている、職員の負担軽減とも関係あるからです。

 

 事前に勉強をし、委員各位の知識、認識がある程度熟成、醸成されていれば、ああいう無駄、はっきり言いますが「無駄」な質問時間に多くの職員を拘束せず、会議を円滑に効率的に運営していけますが、この委員会は違っていました。

 

 市民の皆さんに申し上げたいですね。無駄な、小学校の学級会のような委員会運営をおこなっている議員はどういう人かをよくよく見ておいていただきたいものですね。

 

 どんなに日頃耳障りの良いことを言っていても、結局本業とも言える会議を運営する部分で「無駄」だらけでは市役所の税金の無駄使いなんてチェックできるはずもありません。

 

 事前勉強もせず、委員会が行われる時に着席だけしていて、毎月高額な報酬をもらっているのは誰か。勉強をして、最終的に市民の福祉の向上のために議論をし、市政のチェックをしているのは誰か?

 

 市民の皆さんにはよくよく監視をしていただきたいものです。

 

 委員会の録画中継もアップロードされるていました。ぜひご覧いただきたいと思います。

 

市民環境経済委員会 平成28年6月16日 午前10時

 

 で、もう一つは前述したように、継続審査。ありえない。絶対にありえないと思います。

 

 調査が不十分だから継続というのはある意味、前述したように委員会自体の勉強不足を認めているようなものです。

 

 「まだ十分では無い」のなら仕方がありませんが、あの程度の質問をしていて、調査が十分では無いという理由だったら、市民に皆さんにお叱りを頂戴しますよね。

 

 僕は、くどいようですが、意見書案は取り下げるか否決。だけど趣旨は大事だから委員会として今後も継続して取り組んでいく。ということです。意見書案はとにかくFixされたものですから。