前回に引き続き「質問力向上」講座の内容を中心に書き進めていきたいと思います。特に、船橋市議会の新人議員さんにお読みいただければなあと思います。
質問の「全体構成」を考える
◯ 「問題設定」と「獲得目標」を決める。
問題解決のためには、相手(執行機関)に「やります」と答えさせなければならないから、再質問、再再質問の議論で、執行部の答弁を質していく。再質問は、いろんな答弁を想定してシミュレーションをして臨む。
まあ。セオリー中のセオリーって感じですかね。
(例) 漁師が投網を打つ要領
まず、広い範囲に網を投げてから、再質問で絞っていき、最後は、獲得目標だけに絞り込むこと。
質問の「組み立て方」
一般質問の組立てフォーマット
1)主意通告書に記載するタイトル
何をどうしたいのか?を、主語と述語を明確に記載します。
2)動機・原因/なぜこの問題に取り組むのか(1行以内)
なぜ取り上げようと思ったのか?なぜ問題が起きているのか?
3)問題設定/問いを立てる(1行以内)
何が問題かを特定する。問いが立てば方向性とゴールが見えます。
4)獲得目標(1行以内)
問いと答えは一対→問いに対する獲得目標は一つに絞ります。
5)どの問題をどのように解決したいか?(1行以内)
問いから答えまでの道筋~現状とゴールのズレが何かを認識します。
ここまでが、質問の骨組みにあたります。
で、その後、
6)状況の説明/問題設定から原因まで(400字程度)
事業・施策の状況、現状、現場で起きていることなどを、客観的事実に基づいて簡潔に説明をします。
伝聞や憶測、2次情報ではなく、調査をした5 W1Hを入れます。
この部分には、原因の分析、何が問題かまで書きます。
7)獲得目標にむけて、根拠となる立論・解決方法(400字程度)
立論は、問題をどのように解決するか説得力のある主張を、
調査した法律(制度)、データを駆使して、「根拠」を示して、論理的に組み立てます(問題解決の方法と道筋を示します)。
先に結論を書き、続いて「なぜなら」と説明を書くのが良いでしょう。
質問の種類により、立論の仕方は変わります。
8)質問項目(一項目につき一行程度で、具体的かつ簡潔に書きます)
段階を経て望む答えが得られるように考えて絞り込みます。
最後の質問で獲得目標に届く質問にします。
6)と7)の質問本文を、実際に声を出して読んでみます。
再質問を含めてシミュレーション(想定問答)をします。
以上が、講師が「一般質問の組み立て方」フォーマットとして、記載し、引用文献として(寺町みどり・寺町知正『市民派議員になるための本』(WAVE出版)を記載しています。
私の私見としては、基本形はこれで良いでしょうが、そんなにうまくいくはずはないというところでしょうか。