報•連•相(ほうれんそう)の徹底ってよく耳にする言葉であり、企業やいろいろな職場を訪ねたときに壁に大きく書かれていたりします。まあ、まあ、その通りなのですが、もはやその言葉は一般的すぎて、社会常識みたいなところがあるような気がしていました。

ところがどっこい。市役所という世界は完全な「異次元空間」でした。「報•連•相」に「無」や「非」がつくようです。恐ろしすぎます。いかに上司が優秀でも、口頭報告、口頭連絡、口頭相談を頭に入れておけるのでしょうか?諸事務においてIT化が進み、むしろ定型化して記録を残すことや、そのことによる情報共有などがしやすい環境が整っています。

ITのはしり、ワープロ専用機がまだまだ高価な時代、私の会社員時代ですが、小さな小さな会社でしたが、一番下っ端の私は「業務記録」なる書類をちょくちょく作成、先輩から上司にと回していました。それは「与えられた業務」でもありました。従って、課内あるいは部内のそれぞれの社員の動きは書類上で知ることができ、更には内部の打合せ、外部の打合せともに、どういうことが行われたかの情報共有ができていました。従って、採用されない提案であっても、採用された提案であっても経緯経過は記録として残ります。もちろん最初から意味の無い提案や、記録を残す必要の無い事案は、最初の上司との「相談」の中で「その指示」がでます。

また、私自身が様々なお付き合いの中で、いろいろな企業の方とお会いし、相談事やお手伝いの依頼などがあります。その際は、ほとんどが経営者の方と部下の方とでお話をし、それぞれバラバラに連絡を取り合う機会が出てまいります。しかし、経営者に連絡を取ろうが、担当者に連絡を取ろうが、情報の共有はできていて、仕事が迅速に進みます。


何を言いたいか?

我が会派の代表からまさに「相談」を受けたこと。「報告」を受けたことについてです。

代表と一緒に、或は別々に周辺情報を集めた結果、まあ、ひどいもんです。というか、そういう風土が醸成されていないからというのかわかりませんが、堂々と言ってのけるところに空恐ろしいものを感じました。

そして妙に納得をしました。まず、納得したこと。

これだけ大きい組織で、IT化が進んでいる(我々議会の知らない庁内LAN、グループウェア等の使い勝手ですが)のに、「縦割り」という逃げ道の「用語」を駆使して「逃げ回る」職員の多いこと。

これって、「知ってて、とぼけてやがる」と思っていたのですが、ホントに知らないのですね。これは下から上まで全く同じ。

「いや~、私、ちょっと詳しいことはわからないので担当の係長を呼びますね」

と係長にしゃべらせる「アホ課長」の存在。

こいつ、報告受けてもその職務自体の内容を「アホで飲み込めていないんだ」と思っていたのが、報告を受けていないし、相談もされていないし、連絡も無かったので、業務の進行と共にリアルタイムの情報を持っていないということ。だったんですね。

なので、トラブルなどおきていてもそれなりに大きくならないと管理職に上がってこない。
究極の自由放任主義社会が船橋市役所にはあるのでしょうか?もう笑っているしか無いくらいです。まあ、これら以外にも思いつく、事案はたくさんありますが、本題に戻りましょう。

議会に対して、議案になるほどの事案の事業決定に至る過程を過去の記録で説明して欲しい旨を申し入れたら、「存在しない」という回答だったそうです。

これが代表の怒りであり、相談であり、報告でありました。

何か?議会において、答弁に使用した「会議体」の会議録。答弁に使用したのですから当然裏付けである会議録等の記録が残っていて、それに基づいて答弁をしたのですから存在し、資料として求めたら提出いただけるものであると信じて疑わなかったようです。ところが存在しない。

議会をこれほどまで愚弄した事案はないのではと思います。議長としても看過できない事案ですね。裏付けのない議会答弁。今後の大きな研究課題です。