http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0419speech.html

素晴らしかったです。前回に引き続き「2.成長戦略の3つのキーワード」に僭越かつ図々しくもコメントさせていただきます。

2.成長戦略の3つのキーワード  まず、私の成長戦略の全体像を語りたいと思います。そのキーワードは3つです。「挑戦:チャレンジ」、「海外展開:オープン」、そして、「創造:イノベーション」です。
(挑戦:チャレンジ)  人材、資金、土地など、あらゆる資源について、その眠っている「可能性」を、存分に発揮させる。そして、生産性の低い分野から、生産性の高い分野へ、資源をシフトさせていくこと。「成長」とは、それを実現していくことに他なりません。


 総理が発するだけで元気の出る、気持ちの高揚する言葉ですね~。

 いったん資源が配分されると、既存の産業で固定されがちです。これを動かすことは、並大抵のことではありません。まさに、「チャレンジ」であると言えましょう。
 一本目の矢によって、「資金」を潤沢に市場に流し込みます。


 もう前兆が見えてきていますものね。確実に。

 二本目の矢は、その「資金」を、成長分野にふりむけるためのトリガーです。官民ファンドは、リスクマネーを市場に供給することで、成長産業への投資を生み出そうとするものです。
 成長戦略の先駆けとして、市場に存在していた「資金の目詰まり」を取り除きつつあります。ようやく民間投資も動き始めています。企業の設備投資意欲は、昨年末から急回復しています。


 これって今回の総理スピーチによって、「意欲」から実際の動きにつながって行くでしょうね~。

「人材」資源も、活性化させねばなりません。
 優秀な人材には、どんどん活躍してもらう社会をつくる。そのことが、社会全体の生産性を押し上げます。
 現在、最も活かしきれていない人材とは何か。それは、「女性」です。
 女性の活躍は、しばしば、社会政策の文脈で語られがちです。しかし、私は、違います。「成長戦略」の中核をなすものであると考えています。
 女性の中に眠る高い能力を、十二分に開花させていただくことが、閉塞感の漂う日本を、再び成長軌道に乗せる原動力だ、と確信しています。
 具体策については、後ほど詳しくお話しさせていただきます。
 日本の未来を担うこととなる、若者には、まず、その能力をどんどん伸ばしてもらわねばなりません。

 「女性」「若者」がキーワードですね。これは従来の古い自民党の体質の中では前面に出てきて語られることはあまりなかったように思います。社会を支えるのは「壮年男性」が「主」であって、そこを中心に物事を考える。あとは黙ってついてこい。みたいな旧態依然とした思想があったように思います。

 これも、具体策は、後ほどお話しますが、「国際人材」でなければ、国際的な大競争時代を乗り切れない。そう考えています。


 ですね。って感じです。高度経済成長期のあのパワーというか、世界のどこでも行っちゃうぞ~って感じが何となく希薄な感じ。もちろんあの時代よりもずっと世界に羽ばたいている方々が多いことは承知です。でもマインドがという感じ。ある意味イメージの世界の話になって恐縮ですが、高度経済成長時代に比べて、世界の中での競争が厳しくなってきているのは間違いないでしょう。当時発展途上国と言っていた国が、先進国となってきていて、米ソの冷戦時代でもなくなったことも世界経済の図式を変えてきていますからねえ~。

(海外展開:オープン)  私たちは、国際的な大競争から逃れることはできません。であれば、むしろ打って出るしかない。それが、成長戦略の二つ目のキーワードである「海外展開:オープン」です。

 そうなんですよね~。

 今や、ものづくり製造業だけではありません。食文化も、医療システムも、教育制度も、交通・エネルギーインフラも、すべてが、世界で売り買いされる時代です。
 そのためには、従来のモノの貿易ルールを超えて、知的財産や投資、標準といった新たな分野のルールを創っていく必要があります。
だからこそ、アジア・太平洋、欧州などとの経済連携交渉を、積極的に進めていきます。


 そういう時代に世界がなっているということですよね。まさにその通りだと思います。

 TPPが目指す経済秩序は、アジア・太平洋全体の新たなルールづくりのたたき台になることは間違いありません。その中心に、日本が存在するために、私は、交渉参加をすみやかに決断しました。
 インフラや制度に関わるビジネスは、多くの国で、政府のコントロールのもとにあります。何と言っても、首脳外交が「ものを言う」世界です。
 いよいよ、経済外交をスタートします。
 近く、ロシアと中東を訪問し、食文化、エネルギー、医療システムなど幅広い分野で、トップセールスで、海外展開の動きを本格化させます。


 私が中国に駐在している時代でさえも欧米諸国はトップセールスをものすごい勢いでやっていました。遅きに失した感がありますが、今までの遅れを挽回するためにも積極的にお願いしたいものです。

 特に、医療の分野では、日本は、年間2兆円の貿易赤字となっています。それも、この5年間で8000億円増えています。国内の医療ニーズはどんどん高まることが予想されており、逆に、打って出なければ赤字はさらに拡大していくこととなりかねません。
 日本にも、強い分野はあります。例えば、CT・MRIを使った画像診断においては、日本は世界最先端を走っています。ガン治療に用いられる粒子線でも、世界トップレベルの技術を持っています。
 新興諸国では、生活水準が上がるにつれて、感染症から、ガンや脳卒中などの生活習慣病へと、疾病傾向が変化しています。日本の高い技術の出番です。
 ロシアでは、5月からウラジオストクに、「日本式画像診断センター」が開所します。さらに、今回のロシア訪問を機に、粒子線治療施設を建設するため、日露で協力する動きも進んでいます。
 中東でも、アラブ首長国連邦のアブダビに、世界最先端の粒子線治療を行うことができる「日本UAE先端医療センター」構想を推進することについて、次の中東訪問の際に、合意したいと思います。
 そのためには、日本の高度な医療技術を、世界に展開する母体が必要です。来週、政府が音頭をとって、20を超える医療機器メーカーと50を超える医療機関が連携して、新たな体制を創ります。この「メディカル・エクセレンス・ジャパン」のもと、国際医療協力を新たな成長の種としていきます。
(創造:イノベーション)  日本の医療産業が、高い競争力を持つためには、次々と「イノベーション」を起こしていく他に道はありません。
 「市場と技術の大きな出会い」とも呼ぶべき、革新的な「価値」を創造する「イノベーション」は、官民が一体となって協力しなければ、生まれません。
 世の中のニーズに応える「あるべき社会像」を、国が明確に示した上で、その実現のために、政府も民間も投資を集中させることにより、新たな成長産業を生み出すアプローチです。特定の産業を、国がターゲットするのではありません。
 何も新しいことではありません。過去にもやってきたことです。例えば、「東海道新幹線の建設」。
 「超特急列車、東京―大阪間3時間への可能性」。
 この議論が初めて世に出た昭和32年、東京・大阪間は、特急列車でも、7時間かかっていました。それを半分以下に短縮するのは、誰もが「夢見る世界」でありました。
 技術的には困難だらけの挑戦。しかし、「3時間で結ぶ」という目標に政府がコミットしたことで、空気抵抗を少なくする流線型車体、振動を除去する油圧式バネなど、様々な「イノベーション」が生まれました。
 東京オリンピック前の開業を目指し、車両製造など膨大な量の「需要」が生まれ、そこから、多くのすそ野「産業」が生まれました。
 さらに、「より速く」という世界共通の夢の実現は、「日本の新幹線」を「世界の新幹線」へと押し上げ、「鉄道」は輸出産業になりました。
 誰もが夢見る「あるべき社会像」を見定め、その実現に向けてあきらめないことが、新たな需要と産業を生み出します。そして、その目指す社会像が世界も求めるものなら、その技術は必ずや世界に輸出できます。
 今後策定する成長戦略では、健康長寿、エネルギー、インフラ、地域活性化といった分野で、それぞれ「あるべき社会像」を提示し、その実現に向けてどういう政策が必要かを検討してまいります。


素晴らしいことです。ぜひとも全力投球でお願いしたいと思います。