この記事を読んで少し安心できました。
私は日本人の古き良き気質というか、日本人を最も表している人たちって、第一次産業に従事している方々だと思っています。

そして特に日本の農業というのは、技術的にも世界トップクラスだと思いますし、品種改良、品質保持等の技術ノウハウは世界的に胸を張れるものだと思うのです。ですから、TPPの話がでてきたとき「恐るに足りず」のつもりでいたのですが、そうでもなさそうなので驚いていたのです。
で、今回の記事。

MSN産経ニュースより

船橋市議会 勝手にe-報告 (長谷川大のe-通信簿)-sankei

農産輸出倍増「1兆円」 首相方針、TPP視野
2013.1.6 07:25[安倍首相]

 安倍晋三首相は5日、経済再生に向けた成長戦略の一環として農林水産品・食品の輸出額の目標を現状の倍以上となる「1兆円」と定め、輸出拡大策を強化する方針を決めた。世界の人口増で農林水産品の需要が伸びていることから、国内市場中心から輸出の比重をより高めた農業政策への転換を目指す。貿易立国を支える一産業として農業を育成していく狙いがある。
 首相は昨年末の産経新聞との単独インタビューで、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、「聖域なき完全撤廃という前提条件が変われば、当然参加ということも検討の視野に入ってくる」と発言した。今後、TPP参加を判断する場合には農業分野の強化・成長が不可欠であり、安倍内閣として国内市場だけに頼らない強い農林水産業を追求していく考えだ。


これはまさにその通りであり、現状でもその実力がありながら、その力を発揮できていないと思うのです。一部ではリンゴや米などの海外での異常人気を報道するテレビ番組があったりしていましたが、それがどういう品目であろうと、空輸に耐え得るものにもなっていくのではないかと思うのです。

これだけ流通が発達し、世界中にほぼ翌日、翌々日に品物が届く時代になって、あとは価格競争力と更なる品質向上で勝負可能だと思うんですよね。少なくとも、国内市場だけでなくて今でもやっていけると思います。

 当面は、海外市場を開拓し農家の所得向上につなげる方策を検討する。

 ここは残念ながら、自力では難しいと思いますので、行政の手が必要でしょう。そして行政の手がと言っても、民間企業の援助のために国がお金を出す程度でしょう。それらのトライアングルの信頼関係の構築が必須の課題だと思うのです。

首相は、経済再生に向けた「三本の矢」の一つである「成長戦略」の柱に、農林水産分野の輸出拡大を掲げる方針だ。今月末召集の通常国会に提出する平成25年度予算案に農林水産品、食品の輸出拡大に関する予算を盛り込む方向で調整している。
 具体的には、アジア地域の中国やインドなどで経済発展に伴い嗜好(しこう)品・高級品の需要が高まっていることを踏まえ、品質が高く安全な日本の高級食材を武器に輸出促進策を強化する。
 

 ここは少し考え方が違うのですが、アジア圏だけではなく欧米でも受け入れられるような市場の開拓と優位性の確保が必要でしょう。欧米諸国相手に農産物の優位性ってなかなか難しいし、口で言うほど簡単ではないでしょう。しかし、日本のようなきめ細かい作業の農業って欧米で行われているのでしょうか? そういうところが強みのような気がします。

 海外市場における日本の農林水産品、食品の広報強化や日本食レストランの展開などに加え、国内の各地域で農家に対する海外販売の支援活動を拡充する。

 これは何が何でもやってもらわなければなりません。

 首相は第1次安倍内閣当時の18年に「地方を支える農林水産業は戦略産業としての可能性を秘めている」と語り、農林水産業の育成強化を表明。「国内向けとの固定観念を打破するため『おいしく、安全な日本産品』の輸出を25年までに1兆円規模とする」として「1兆円」の輸出目標を掲げていた。

 これまた大事な部分ですね。この固定概念が一番のネック。生産者もまったくイメージがつかみにくいと思います。海外を相手にするのって。

 第1安倍内閣では、農水相にコメなどの海外輸出に熱心な松岡利勝氏を起用し、「攻めの農政」のテコ入れを図った経緯もある。
 16年に3609億円だった農林水産品・食品の輸出額は19年には5160億円まで拡大したが、首相が退陣した後の20年以降は伸び悩み、23年は東日本大震災の影響もあって4511億円にとどまった。
 政府関係者は「輸出額1兆円はすぐには達成できないが、十分に可能だ。挑戦していくべきだ」と主張している。


 下線部に大いに賛成であります。