が、7月11日開会されました。
この議会運営委員会では、現在試行中であります「質問の型」について話し合いました。

従来の方式(演壇に行き、議員に向かって質問内容を言う。答弁者も同じ演壇に行き答弁をする。)と、対面式(議席側の最前列中央において答弁をする執行機関側に対して質問をする。)の検証と、前回第二回定例会から始めた分割質問方式(わかりやすさ、議論の深まりを意図し、一問一答形式で、回数無制限。)の検証をいたしました。

分割質問方式は概ね好意的な意見が大勢でありまして、引き続き試行を続けてみることという雰囲気でした。

次に答弁をする側である理事者への反問権・反論権の付与ということについて話をしました。これは正副委員長預かりで論点を整理しますということでした。

おもしろいもんですね~。反問権って口々に言っていても、その解釈は様々です。全体的なトーンとしては「ルールは必要」ということ。

私たちの会派は、どんどん反論させてやれ~って感じですが、おもしろかったのは「反論権などというものは存在しない」という発言でした。

なるほど。これは一理あるなと思ったのは、船橋市議会は「議案質疑」「一般質問」しかほぼ形式がありません。これって原則論で言うと、議会の側がその権能として「一方的に質問する」。そして、行政の側である市長他執行機関の方は「質問に答える」。That’s all って感じ。チェックをするのは我々で、チェックをされるのはあなた方。って感じですね~。

議会とは「議論をするところ」と大きな勘違いをなさっている方が時折いらっしゃいます。百歩譲って議論するとしたら、それは行政の側が提案したことについて、そのことに賛成の立場を取るか反対の立場を取るかの「議論」を議員同士ですることなんですね。議会と執行機関ってそういう関係なんですよね。

極めつけでおもしろかったのは、「現在の議会では、議員に意見だけ言いっ放しにされてかわいそう」みたいな論調の意見がありました。いやいや、そういうもんだからって思いましたが、ぐっと堪えて。

で、けっこういろいろな意見が出たあとに、質問者の質問内容がわかりにくくて「聞き返す程度」はいいだろう、みたいな話も数人から聞こえてきました。でもそれって、やっている人はやってるよって思うんですよね。誰がどうやって、答弁をする人に教えているのか知りませんが、要は答弁者の工夫であると言っておる人もおります。

日本語ってものすごく素晴らしい言語でありまして、
「ご質問者の今のご質問の趣旨は、◯◯について、どうやって◯◯していくのかというお尋ねかと解釈いたしましたが、市といたしましては、◯◯が不十分であり、そのこと自体は、過去においてご質問者の会派の議員が◯◯であるとご発言になっていた記憶がございます。その際の答弁でも申し上げておりますように、◯◯について矛盾が生じることにもなりかねないのではないかと存じます。そういう部分に関しましても、もう少しご質問者におかれましても精査した上でご質問をいただければと存じます。現時点では難しいけれども、今回のご質問の趣旨も参考にし検討を加えてまいりたいと存じます」・・・

おいおいおい、なに言ってんだかわからんよ。と煙に巻きながら時間だけを消費するということも行われています。まあ、例えもよくわからんとは思いますが、事実上は反問だろうが反論だろうがしようと思えばできる。日本語能力が優れていれば、いくらでもできるということに気付いていらっしゃらない。それくらい船橋市議会のルールは緩いのですが…。

3つ目は、予算特別委員会と決算特別委員会の常任委員会化の件でした。これも継続して協議しようという結論でしたが、まあ、私としては常任委員会化した方が、議会の活性化につながるのではないかと思いますね。

これは我々の会派の提案です。
地方自治法の改正によって、常任委員会への所属が複数できるようになりました。次の通りです。

第五節 委員会
第百九条  普通地方公共団体の議会は、条例で常任委員会を置くことができる。
○2  議員は、少なくとも一の常任委員となるものとし、常任委員は、会期の始めに議会において選任し、条例に特別の定めがある場合を除くほか、議員の任期中在任する。

一つ以上の常任委員になることができると規定されました。改正前は一つの常任委員になることだったようです。これによって条例で定めれば、複数の常任委員会に所属できるのです。

○3  前項の規定にかかわらず、閉会中においては、議長が、条例で定めるところにより、常任委員を選任することができる。
○4  常任委員会は、その部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、議案、陳情等を審査する。
○5  常任委員会は、予算その他重要な議案、陳情等について公聴会を開き、真に利害関係を有する者又は学識経験を有する者等から意見を聴くことができる。

従前は、複数の常任委員会に所属できませんでしたから、船橋市議会においては「予算」に関しては予算を審議するために、予算が議案となるたびに「予算特別委員会」という「特別委員会」をその都度設置しています。その根拠が第百十条です。

○6  常任委員会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査又は審査のため必要があると認めるときは、参考人の出頭を求め、その意見を聴くことができる。

こういう制度がありながら、特別委員会において特定事件だけを扱い、特別委員会の結論を導き、特別委員会を終わらせる。予算という大変重要な案件を扱うにも関わらず、参考人招致もできず、スケジュールに追われながら、充分な審査もできずに、丁寧な検証もせず無理矢理結論に導くことが議会としての本来の姿なのかというのが我が会派の考え方です。

私どもの会派は、常置、常設の常任委員会としての予算・決算特別委員会という大変重い、重要な審議をするという委員会にすべしと考えているのです。交渉会派としての要件である会派構成員3人に1人の委員を選任し、閉会中でも「予算」に関する事項の調査が常にできるようにしておくことこそが、議会の本来の権能を発揮する形ではないかと思うのです。

○7  常任委員会は、議会の議決すべき事件のうちその部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関するものにつき、議会に議案を提出することができる。ただし、予算については、この限りでない。
○8  前項の規定による議案の提出は、文書をもつてしなければならない。
○9  常任委員会は、議会の議決により付議された特定の事件については、閉会中も、なお、これを審査することができる。
第百十条  普通地方公共団体の議会は、条例で特別委員会を置くことができる。
○2  特別委員は、議会において選任し、委員会に付議された事件が議会において審議されている間在任する。
○3  前項の規定にかかわらず、閉会中においては、議長が、条例で定めるところにより、特別委員を選任することができる。
○4  特別委員会は、会期中に限り、議会の議決により付議された事件を審査する。ただし、議会の議決により付議された特定の事件については、閉会中も、なお、これを審査することを妨げない。
○5  第百九条第五項から第八項までの規定は、特別委員会について準用する。

これに関しては、われわれのような提案ですと、委員長ポストが2年に1回の改選となります。

現状の特別委員会の方式ですと、多ければ2年間で8つのポストができます。補正予算のための特別委員会の場合は、小さい会派にも委員長ポストが回る場合があります。補正予算の予算特別委員長も、3月の当初予算の予算特別委員長もどちらも肩書きは「予算特別委員長」です。そのポスト欲しさにこういう考え方を否定する輩が出てくるであろうことも想像できるところが悲しいところです。

4つ目が公聴会日程の設定ということでした。
が、現状の制度で多数決で決まれば可能であることから、協議を打ち切りました。

5つ目が常任委員会の分散開催についてでした。次回までに正副委員長案を提案させていただくことになりました。常任委員会を現在では同じ日に設定をして行っています。それを分散して開催すれば様々な面で違ってくることがあるのではないかということです。

私は、特段問題ないと考えております。先般視察に伺った京都市会も分散開催をしているということでした。私が考えたのは、本来の議決事項(会議を開く理由となった市長提案議案)の審議を先に済ませてしまう。というのが基本的考えです。

船橋市議会では、議案上程→提案説明→休会(議案等の勉強会を会派単位で行う)→議案質疑→一般質問→常任委員会(議案の付託・審査)→本会議議決という手順です。これを見ていただくと一般質問という議決事項と関係ない日程が間に入ってしまいます。そうしますと、それぞれの日程の間に事務的作業を行う時間が必要となってきます。それを次のようにしていくと、議決事項は先議というか先に決着を付けて、議決に関係ない一般質問は思いっきり時間をかけてでも好きなようにやっていただけるのです。

議案上程→提案説明→休会(議案等の勉強会を会派単位で行う)→議案質疑→常任委員会(議案の付託・審査)→本会議議決→一般質問とすればよいのです。これは名案だと思うんですよねえ~。

ってなことで、様々な協議事項はここまでで、あとは先進市視察の話やら、各種音響、映像システムのデモンストレーションの案内やらをし、近々に想定される臨時会の出席理事者を特定しておくことにしました。臨時会は主要な出席者に公務の設定のない日にすべきだと思い、土日がよいのではと思ったのですが、あまり皆さん乗り気でない感じでした。不思議なんですよね~。平日は絶対に誰かに公務が入っているはずなんですよね。土日には政務はあっても公務はないはずなんですけどねえ。

ってなことで楽しい議会運営委員会は閉会しました。