再びですが、改めまして、東日本大震災の被災者の皆様に、特にご家族、ご親族、友人、知人を失った方々に哀悼の意を表しますととともに、心よりお見舞いを申し上げます。

さて、今回のこの大震災はいろいろと考えさせられることがありました。この原稿を書いている時点(3月21日午後6現在)でも、計画停電、首都圏鉄道の停電による運行時刻表の変更など、被災地ではないところでもいろいろな影響がでてきております。

不謹慎ではありますが、「没有办法」に慣れている私にとっては、ある意味自然に受け入れられる話でした。「没有
法」は仕方がない。ということで、私が中国に駐在しているときに、まさに計画停電は当たり前のように生活に溶け込んでいました。

贅沢な暮らし、何でもある暮らしに慣れきってしまい、平和も電気も安全も当たり前にあるものだと勘違いしていたのが昨今の日本国民だったのかもしれません。市民の皆様にご不満もあるようですが、少々残念です。日常と違っていることが起こっているので、「イライラ」があるのでしょうが、さてさて、どうなんでしょう。

前述したように、計画停電が行なわれれば、あたり前のようにその停電の計画に合わせて行動をすればよいでしょうし、鉄道も遅延を織り込んで行動すればよいでしょう。初動にご不満を漏らす方々が多いようですが、その方その方の価値観の問題のような気がします。

国全体のレベルで見れば明らかに「異常事態」なのですから、何事も「通常考えられる」ような状況にはならないことを認識し、「仕方がないよな」と受け止めながら、どういうことが進んでいるのだろうと考えればよいのではと思います。

Twitterなどでは、政府や自治体なども含めて船橋市役所に対するご不満も多いようです。市役所に何を求められていらっしゃるのか理解できません。くどいようですが、日常生活に支障をきたしている。しかし、それって、私が思う(感じる)には、電気の問題は東京電力が鋭意努力をしている。鉄道の問題は東京電力の供給の影響がある。食料品の品薄、ガソリンの品薄は、既に風評によるものではと思います。

情報発信ができていないということが多いようです。しかし、情報を発信するには、「情報の確かさ」が必要です。その確認作業をするのなら、その確認作業の時間があるのなら、まずは優先してやることもあるでしょう。そもそも、何をやるにしても、「手順」があるはずです。現状の把握・認識、その対応方法・手順のまとめ、行動開始。でしょう。

前述したように、通常ではないことをまずは把握して、何が通常通りで、何が通常通りではないのかの区別から始まって、それぞれに序列をつけていくことが肝要でしょう。

先般も私の元へ、市の対応の悪さを言っている人がおいでになりました、更に出会う人出会う人が、現地にものを送りたいのに市は対応できないとか、しないのかと、かなりの怒気を含めておっしゃっていました。じゃあ、誰がどこへ何を持っていき、それを誰が誰に公平に分けるのですか? と言うと黙ってしまいます。

そういうことを、きちんととりまとめをして、支援物資がムダにならない方法を現場合わせしているのが今までの状況だったでしょう。この1~2日で支援物資の動きが自衛隊の物流体制も含めて構築されました。これらにより、物不足も一気に解消していくでしょうし、被災者の皆さんの生活も改善の方向に向かうと思います。

消防の話を聞きましたが、支援に市の消防職員も派遣をしています。彼らは、衣食住を自己完結させます。被災地に行き、寝るところや食糧を求めません。すべてを自分たちで対応しながら、救援活動、支援活動を行います。自衛隊もまったく同じ。体力も効率的に使い、交代要員の送り込みもスムーズにしています。

過去の大震災の経験から、足手まといのボランティアが少なからずいたことは否定できません。気持ちは理解しますが、餅は餅屋。専門の訓練を受けた人たちの手に委ね、できるだけ早い救援支援の体制で頑張っていただき、これまた手順を追って対応していくことがたくさんあるでしょう。

私は、個人的には、被災者でない人は元気よく経済活動をどんどん行い、どんどん消費をし、お金の流通を活発にし、被災地復興がスムーズに、かつ加速度的に復興していくように、多額の税金が投入できるようにしていくのがよいのではと思います。同時に、いま一度冷静に振り返り、家族と大災害時の対応をよく話し合い、対策も講じておくべきでしょう。