なんだかブログを書くことが減ってしまって反省していますが、いよいよ議会が始まるとなるとなぜか出てくるブログ虫。

新聞報道もある、納税課職員の賠償命令の件ですが、なんともストーンと納得できる話ではないので、感想を書かせていただきます。
事件のあらましは、下記の新聞報道をご確認いただきたいと思います。

MSN産経ニュースより

船橋市議会 勝手にe-報告 (長谷川大のe-通信簿)-sankei

市税300万円紛失 職員が全額支払い 船橋市
2011.2.14 21:21
 昨年4月、千葉県船橋市の市税収納作業にともない、収納されたはずの300万円がなくなっていた事件で、藤代孝七市長は14日、納税課長など担当職員8人に計300万円全額の賠償補填(ほてん)を求め、8人は即時支払った。紛失した公金を職員が補填するのは、全国的にも極めて珍しいという。
 先月31日に市監査委員から「過失が紛失の原因」とする内容の監査結果が出されたことを受けた処置。補填額は納税課長(53)と同補佐(59)、収税作業を直接行った同課副主幹(56)が75万円。同じく作業に当たった同課主任主事(39)が18万7500円。20、30代の同主事の男女3人がそれぞれ6万2500円。責任者として会計管理者(60)が37万5千円。
 昨年4月19日、職員5人が市内の納税者宅を訪れて固定資産税と都市計画税の計2141万3700円を収税した。市役所に戻った後、会計課金庫に保管したが、翌20日朝に調べたところ300万円が不足していた。市は船橋署に盗難の被害届を出していた。
 市でも5人から事情を聴くなどしてきたが、盗難や着服の証拠は見あたらないとして、昨年11月に賠償についての監査請求を行った。
 市によると、盗難などの被害ではないので保険による補填はできないという。8人については今後、懲戒審査会に処分を求めるとしている。

私のブログを見れば新聞記事もありそうかなと思いましたら、この件は特段新聞記事を引用させていただいていないようです。

いや~、事件発覚のときもそうなのですが、これって、この金額を賠償せにゃいかんのか?ということ。これは監査委員の決定に異議を唱えるものでもありません。
なんで、今、この時期なのよということです。

もっと言えば、昨年11月25日に市長から監査委員に対し、市に損害を与えた事実があるかどうかを監査し、賠償責任の有無及び賠償額を決定することを求めた。とのことです。警察への被害届を出し、受理された。そのことと今回のタイミングって整合性があるのだろうかということです。

監査委員の決定は読めば読むほどきちんとしており、なんら問題はないと思います。が、しかし、

http://www.city.funabashi.chiba.jp/nozei/fumeitaiou.htm
平成22年4月19日(月)に、納税課職員が、納税者の方からの依頼を受け自宅を訪問し、市税を現金にて徴収、領収書を発行したうえ帰庁し、会計課金庫に保管しました。
翌朝、納税課にて現金を確認したところ、300万円が不足していることが判明しました。
納税課内の捜索、納税者宅への置き忘れの確認を行うとともに、担当した職員に対して事情聴取を行いましたが、現金は発見されず、不明となった原因も解明されなかったため、4月26日(月)に船橋警察署に盗難被害届を提出しました。

と警察の被害届を提出したことが市のホームページにもありますが、警察の捜査の結果はどこにも書かれていないのです。内部調査と警察への被害届との関係がわからないのです。

仕事の仕方?に問題があった。ことはその通りだと思います。しかし、この損害賠償額を決定することをこのタイミングで求めたのはなぜなのでしょうか。年度内決着?というくだらない理由でしょうか。まさかそんなことはないと思います。以前、不祥事があって処分のあったときもそうだったのですが、どうも納得しにくい処理がなされているような気がします。

もう一つ。
監査委員のいろいろな指摘事項がありました。至極当り前のことが書かれています。しかし、職員の教育体制に問題が無かったのだろうか? 当たり前のことを当たり前のように言うことよりも、教育体制に問題が無いかの検証も必要だと思うのです。先ほどの市のホームページにも「臨戸徴収における現金等での市税収納(徴収)業務マニュアル」を策定したとあります。このときに初めてマニュアルが策定されたわけです。

「年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず」人事教育担当責任者というのは、市役所庁内全体の「業務分析」をし、その事務に問題が無いかを常にチェックし、問題点があれば「人」のせいにするのではなく、「変化してきている時代時代の職員気質」に合わせた指導、監督をできる体制を常に考え、業務に反映させられる状況でなければならないと思います。

今回の件も、担当課がマニュアルを作っていなかったことを責められるのでしょうか? 私は「否」だと思います。むしろ何もかもが野放しになっていて何の統制もとれていない市役所を放置していることの方がずっと問題だと思います。だから、不祥事が絶えない。当り前の話なのです。トカゲのシッポ切りとは少々ニュアンスが違いますが、まっ、そういうことです。

今回の監査委員の意見を真摯に受け止め、この市役所庁内全体をどうするかを真剣に考える時期に来ています。

先般も、ある市役所の部長さんといろいろな話をしましたら、「船橋市にはコンプライアンスって皆無なんですねえ」というニュアンスのことをいわれました。はっきりとうちは違いますよとおっしゃっていました。所詮は田舎の役場なのだと感じました。

ボクは、こういう田舎役場的幹部職員の振る舞いに若手職員がやる気をなくさないかが一番の心配です。