先日、この回のことでブログを書いていてなんだか納得できなかったのが、
この市役所は「自分の考え=市民の考え」と思っている職員ばかりか?ということです。

今、改めて、前回のブログを読み返したのですが、この10月22付けブログ に掲載の資料9です。
新たな「地域支援のあり方」の考え方ですが、やっぱりおかしいですね。
園外の保護者、子どもの利用を想定していますけど、保育園って「待機児童がでるくらい、いっぱいいっぱいの利用」をしています。そこに、園外保護者が園庭利用する? 毎日実施の育児相談をする?

育児相談育児相談って言いますが、わざわざ保育士を配置して「毎日行う」育児相談って、保育士がすべて対応できる?
責任をもって対応できる?
保育士が対応できるってこと?
今現在の育児相談の実態ってどうなってるの?
保育士で対応できるってことが見えているの?
って感じです。

私は、お医者様か看護師さんが「それはきちんと専門のお医者様に見ていただいた方が良いでしょう」、栄養士が「それは、これこれこういう調理で、こんなものを食べさせるところからやってみたらいかがでしょう」とか、専門の領域の方が的確なアドバイスをしてあげることが大事なことであって、ちょっと違うんじゃないのって思います。

保育士だけにわざわざ仰々しく「地域担当保育士」などという名称をつけて、一見重責を担っているように見えても、結局何も対応できないというのが関の山だと思います。なぜなら、保育のあり方検討委員会の議論をずっと傍聴し、それぞれの方々のスキルを感じ取るケースがあるのですが、まず公立保育園保育士が発言するたびに思うことは、社会性のなさ、社会常識のなさとでも言うのでしょうか? 人格攻撃ではありませんよ、これは。保護者よりも優越性のある社会性があるのか、知識があるのかということでは「?」となります。

私立保育園の情報はまったく持っていない、私立幼稚園の情報もまったく持っていない。簡単に言うと、公立保育園、私立保育園、私立幼稚園、認可外保育園の違いや特性をきちんと述べて、育児初心者マークのママたちの「集団保育等の相談」にどこまで対応できるのでしょうか? 絶対無理です。

なぜなら、まさか園長クラスなら総合的なことを理解しているだろうと思ったら「さにあらず」です。保育のあり方検討委員会のはじめの頃だったと思いますが、自分たちはこんなに働いています。長時間にわたって子どもを預かって面倒をみています。というような発言に続いて、「それは我々公立保育園だけです」くらいのことを言いましたが、全く逆。私立保育園や認可外保育園の方が、長時間子どもたちを預かるし、保護者側の立場を考慮した多様な保育サービスを展開しています。となると、誤った知識の、誤った情報を提供するということにつながるのです。

だいたい、僕は昨日愕然としたのですが、子育て支援部で「そうことはやっていますよ」と情報を答えられない事業を「他部」で行っていた事実。そして庁内の連携によって情報共有ができていない実態。そのように市役所庁内でさえ情報が共有できていない中で、どんな保育士を「地域担当保育士」にしようと言うのでしょうかね?

そもそも、そういう実態把握さえできていない「井の中の蛙」状態で「独りよがりな理屈」で事業を行う。市民の皆さんからお預かりした税金を使う。信じ難い暴挙です。私は、すべてがクリアにならない限り、この予算は絶対認めるべきではないと思います。

別の考え方、10月15日付けのブログ に書きましたが、私立保育園、私立幼稚園は80園以上あります。「忙しい忙しい」「大変だ大変だ」と言って、臨時や非常勤の保育士をたくさん採用しなければならない公立保育園に負担をかけるより、この80園の園長先生に助けてってお願いした方がずっと費用もかからず、良いのではないでしょうか? そもそも「人件費」が問題なのですから。

80人の園長先生、医師会、看護師会、薬剤師会のそれぞれの先生方、かなりの人数になるでしょう。小中学校栄養士は80人近くいます。まあこの部分は厳密に言うと市が給料を払っている職員は少ないのですが…

僕は場合によっては、小学校低学年の教諭としての経験豊富な先生の「目」っていうのもものすごく大切で、興味深い話も聞けるのかもしれないと思いますけどね。

結局、こう考えると、事業スキームの不純な動機による杜撰な事業計画としか言いようがありませんね。

私は、事業の総論を否定するものではありません。10月15日付けのブログにも書きました「公」が担うべき子育て支援は間違いなく存在し、そこの部分はきちんと行っていかなければなりません。地域において子育て支援をすること。利用者が増える、利用しやすい環境整備も必要です。私が異を唱えるのは「拠点保育園」の考え方、「地域担当保育士」の考え方です。今のスキームでは事業が成功するとは思えません。ただ単に、検討委員会の会長の「理想」を「形」にするだけで、「実」をとることはできません。

くどいようですが、この内容では、予算として認められる話にはなり得ません。
今後は、10月17日付けブログ にも書いた議員連盟で非公式勉強会を27日に、来月に公式勉強会を予定しています。それらを通じ、議員としての使命をきちんと遂行していこうと思います。