28日の晩のNHKスペシャルをご覧になりましたか?
今後のエネルギーに関する内容でした。中東アジアを取り上げておりましたが、この番組でも中国が少々でてきていました。

実は、中国のエネルギー政策に大きく関連してくるのが、私の駐在していた西安です。西安は中国の西北地区のメインの都市ですが、この西安を中心として、「西部大開発」というものが計画されております。
この西部大開発と中央アジアのエネルギーの輸入や、中国とヨーロッパまでをも視野に入れた物流のルートの策定が急ピッチで進んでいるようです。

そもそも、シルクロードの起点であった西安ですから、非常にわかりやすいのです。唐の都だった長安ですから、新しいシルクロードが今計画されていると考えていただいて結構だと思います。昔はシルクを運んだわけですが、これからはエネルギーを運ぶ道になるのです。

しかも、このブログの(1)で書きましたが、GDP が世界第二位になった中国。その豊富な資金で経済発展はいよいよ加速度的になってきています。右肩上がりはご承知のこととは思いますが、日本の高度経済成長など比べ物にならないくらいのかなり急激な急勾配の右肩上がりなのです。それはどういうことかというと、発展の時間がものすごいのです。1年も経過すると街全体が違っているような感じ。

そもそも、私がいた時から今もそうですが、土地はすべて国の財産です。法律がどんどん整備され、その使用の権利はどんどん緩和されていますから、もう留まることを知りません。
もう、なんと言いましょうか?事実上は日本よりもずっと資本主義社会になっているのです。その資本主義度合いはこれまた非常にわかりやすい。「世の中すべて金よ!」って感じです。

もう「輸入力」も尽きました。何を輸入すればよいか、いくらで輸入すればよいか、どこから輸入すればよいか、どのくらいの量を輸入すればよいか。そして、輸入したものをどうするか? 明確です。
よく市場規模を言う方がいますが、まだまだ貧しいところは貧しいのです。そこはきちんと理解しておいた方がよいでしょう。

しかし、最初に発展した「経済特区」そこが中国経済の牽引車になって、いまやそれが全国に拡大しているのです。アメリカの州に該当すると思われる「省」、その省の人民政府が置かれている「省都」。それはすべて日本と同じくらいのレベルになっていると考えてよいでしょう。むしろ日本より進んでいる都市の方が多いかもしれません。私が駐在していた頃は、会社の上司も、訪中してくるお客様も、全員が全員「戦前の日本くらいだな」と言っていましたから、想像ができると思います。そんな状況から一気にここまで来たのですから、その発展ぶりはまさに驚異的なのです。