やはり識者はみんな思っているのでしょう。同時に国民だってバカじゃない、って思います。
エスカレートすればするほど、なんだかなあ~って思います。
そんな中、新聞でもこのような記事が出始めました。

MSN産経ニュースより

船橋市議会 勝手にe-報告 (長谷川大のe-通信簿)-sankei

【政治の病】(上)ポピュリズムのツケ 無自覚での風頼み
2009.8.11 20:45
8月冒頭、静岡県浜松市内で開かれた無所属、城内(きうち)実(44)=静岡7区=の集会。「ポスターに芸能人を使ったのは余計だったんじゃないか」。支援者が発言すると、城内は「お騒がせして申し訳ありません」と頭を下げた。
問題となったのは後援会のポスターに、タレントの真鍋かをりとの写真を使った件。真鍋はブログで「写真を勝手に使われた」との見解を表明し、騒動になった。仲介業者のミスだったが、城内は7月31日、真鍋との写真を使ったポスターを撤去することを決めた。
城内は前回、郵政民営化法案に反対して自民党を離党し、「刺客」の片山さつき(50)に敗れて落選。その後、復党もしなかったことから「信念の人」とのイメージがあった。それだけに今回の騒動に「城内もポピュリズムに負けたか」と落胆の声が出た。

確かにポピュリズムにはほど遠い感じの人でしたが、残念ですね。選挙が近くなると、候補者というか候補予定者は、事務所の隅々まで目配り、気配りは行き届きません。そういう意味では、作業が雑になって、思慮深さにも欠けたのかもしれません。僕個人は、城内先生は立派だなって思っていたし、平沼先生と同じように本当に信念の人であるし、政治家としては尊敬できる振る舞いだと思ってきたのですがねえ~。

真鍋との写真を使った理由について、城内は「若年層に政治への関心をもってもらおうと思った」と説明。そのうえで「結果としてポピュリズムといわれても仕方がない」とし、選挙戦では「ブレない、こびない、投げ出さないを掲げ、自分の信念、筋を貫いていく」と語る。城内でさえ有名人に頼るほど、今の選挙はポピュリズム的風潮が支配しているのである。

そうなんだよなあ~、「城内でさえ」と記事に表現されるくらい「さえ」なんですよねえ~。それほど今回の選挙はポピュリズムの傾向が強い選挙戦になるんでしょうかねえ。

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自民党も同じ構図で騒動を起こした。宮崎県知事の東国原(ひがしこくばる)英夫に出馬を要請した問題だ。東国原の知名度を利用して劣勢を盛り返す狙いだったが、党内から反発が出て断念した。しかし、選挙の現場から「自民党の堕落を印象づけた」との声は消えていない。
福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三と3人の首相に仕えた自民党群馬県連元事務局長の戸塚一二(いちじ)(78)は厳しい。「往年の自民党ではあり得ない話。(選対委員長だった)古賀誠さんは党のためと出馬要請したんだろうが、野中広務(元幹事長)さんのように、党内をまとめて野党と戦える実力者がいたら『バカなことはするな』と一喝しただろう」と語る。そして「党も議員も厳しさがなくなり組織が緩んだ。だから風を頼る」と、ポピュリズムに走る要因を指摘する。

もっともなことだと思います。

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民主党も「政権交代」という風に頼る。「民主党が支持されているというより、有権者は『一度政権を代えた方がいい』と考えている」(幹部)とみて、政策以上に「政権交代」を前面に打ち出している。
このため、批判が出ればマニフェスト(政権公約)も変える。大阪府の橋下徹知事が「国と地方の協議の場」を求めれば追加し、日米FTA(自由貿易協定)締結も表現を見直した。
前回衆院選は「小泉劇場」で自民党が圧勝したが、有権者が期待した政治は行われたか。今回も政権交代を看板にした「劇場型選挙」になりつつある。
ジャーナリストの櫻井よしこは「1人しか当選しない小選挙区制では、二大政党の一方が大勝しやすい。今回は『政権交代』という文字だけが躍り、国民はとにかく変えてみようという空気で、中身の議論はかすんだままだ。政治家は世論に政策を訴えなければいけないのだが、世論にこびることに終始している。まさにポピュリズムで、日本の政治の行方が本当に心配だ」と警告する。問題は政治家にも、そして有権者にも投げかけられている。

あ~悲しいくらいこの現実。

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今回の衆院選は、民主党が支持されているというより、自民党政治が否定される中、「どちらがマシか」という低レベルの選択になろうとしている。日本の政治の質の低下を検証する。(敬称略)