公立学校教員採用試験が大変だという話は以前から聞いていました。都市部の教員採用試験の受験者が年々減少しているとのこと。競争率3倍を割ると、「優秀な採用したい希望者」だけを採用することができなくなるというのです。なるほどねえと思いました。県全体の採用試験でそういう状態です。ですから、大変ですよね。

それなのに、東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会報告書を読んでいたら、「また、政令市移行で市立小中学校の教員の任免権が市に移譲されるため、採用・異動・育成 を一貫して行えるようになる。」という記述がありました。この4市研究会というのは、机上で好き勝手なことを言い合って、もっともらしく書類にした感じです。

教員採用は、中核市になった段階で、だいぶ様子が変わってきているらしく、人事異動もそう。船橋市と県教育委員会との関係はきわめて良好で、非常に良い教員配置ができていると聞いたことがあります。政令指定都市の千葉市は独自の採用で、船橋市が県の中ではトップの市ですから、いろいろと配慮をいただいているようですね。

そもそも、優秀な教員採用のための絶え間ない船橋市教育委員会の努力というものがあるからだと思います。なんら教員の市内配置には問題がなく、むしろ今が一番良い状態だと思うのです。

そういう実情無視の研究会報告に憤りを感じ、読み進めば読み進める程、不思議な表現、不思議な部分がたくさんありました。これでは船橋市民をミスリードすることは間違いありません。今後は、この報告書のどこに問題があるか徹底的に検証していきたいと思います。

もし、合併、政令指定都市になったら、この報告書にあるように市独自に採用事務をしなければなりません。うぬぼれるなってことですね。「都市部の教員採用試験が厳しい」んです。合併、政令指定都市になった新市がたくさんの応募者がきて、良い人材を採用し続けることができるとでも思っているのでしょうかね。船橋市の教育の危機を率先して誘導していくわけにはいきません。

市の職員の皆様には熟読をいただきたいと思います。職員の皆さんに事情を聞いたりしながら、この報告書が出来上がっているとは思えないことだらけです。いかに企画部が庁内全体からかけ離れているかということです。

中核市になって権限委譲等が進み、それらが完全に軌道にのって、中核市のメリットを感じられるだけの市政運営が続いて来たのならともかく、中核市になって現場がどれだけ変化したかを把握しない状態で、夢物語を書き連ねてもらっても困るのです。夢物語は必要です。その分野のエキスパートが、現状分析や将来予測をしながらのものであれば問題はありません。ところがこの報告書は、船橋市以外には、まず中核市を目指していくといいでしょう、と言っているような気がします。ですから、市川、松戸、鎌ヶ谷が頑張れば、こういうことになります。ということが書かれていると思います。

毎日.jpより

船橋市議会 勝手にe-報告 (長谷川大のe-通信簿)-mainichi

教員採用試験:来年度公立学校、倍率は4.5倍 /千葉
県教委は、来年度公立学校教員採用試験の志願状況をまとめた。1445人の募集に対し前年度を553人上回る6480人が出願。志願倍率は4・5倍になった。
教職員課によると、出願の内訳は、小学校2076人(3・1倍)▽中学校、中高共通は3537人(5・7倍)▽高校は208人▽特別支援学校392人(3・7倍)▽養護教諭(一般選考)238人(9・5倍)▽同(特別選考)29人。高校は各教科・科目とも募集が若干名で狭き門。7月12日の1次選考、8月下旬の2次選考を経て、10月中旬に最終合否が決定する。

東葛飾・葛南地域4市政令指定都市研究会報告書より
第10章 新市の将来像と政令市制度等
一人ひとりの成長を支援するひとづくり都市
合併により新市の市立高校は2つ(現・市立船橋高等学校、市立松戸高等学校)になる。
また、政令市移行で市立小中学校の教員の任免権が市に移譲されるため、採用・異動・育成 を一貫して行えるようになる。これらを活用して、市立高校を核とする中高一貫教育など、 地域の実情に合った特色のある教育が、市独自に実施できるようになると期待される。
後略