MSN産経ニュースより

船橋市議会 勝手にe-報告 (長谷川大のe-通信簿)-sankei

【衝撃事件の核心】豚の頭も投げ込まれた壮絶選挙…“復活”ブログ市長は新たな「抵抗勢力」をロックオンした
2009.6.7 18:00
ブログ問題などで2度の不信任決議を受けて失職した鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(50)が、出直し市長選を小差で制した。市職員の高給ぶりを徹底批判したことが勝因とされるが、市を真っ二つに分断した激戦は市民の間に険悪な雰囲気をもたらし、落選候補陣営には豚の頭が投げ込まれる嫌がらせも。一方、市長が改革への最大の障壁と位置づける市職員組合との間では、ついに“全面戦争”勃発(ぼっぱつ)の気配が漂い始めた。「ブログ選挙」が誘発した地方都市の大混乱。その主は「独裁者」か、それとも「真の改革者」なのか…。(花房壮)
4カ所に豚の頭…“犯行”めぐり両陣営応酬
出直し市長選翌日の今月1日午前6時半ごろ。阿久根市にある福祉施設の入り口付近の道路脇に、豚の頭2個が置かれているのを出勤してきた職員が発見した。
「とにかく不気味だったので、施設周辺の警戒を警察に要請しました」
施設長は言いようのない不安感を募らせた。
この福祉施設は、今回の市長選で落選した元国土交通省職員、田中勇一氏(56)を応援した元市長が開設者だった。豚の頭は田中氏の選挙事務所の駐車場や、同氏を支援した地元選出の県議や市議の自宅敷地内など計3カ所でも見つかっている。
阿久根署や市議などによると、豚の頭は20~30センチ程度で原型を留めていないという。いずれも1日未明から早朝に投げ込まれたとみられ、同署が廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いも視野に捜査に乗り出している。
同署幹部は「今回の市長選と関係あるか、全くわからない」と慎重に話す。ただ、地元では「豚の頭事件」と市長選を結びつけるさまざまな憶測が乱れ飛んでいるのだ。
例えば、反市長派市議の関係者はこんな見方を口にする。
「田中氏が落選直後にマスコミ向けに発言した『市民の良識の敗北』という言葉に竹原支持者が反発したが、その中から嫌がらせで投げ込んだ人がいるに違いない」
一方、市長派市議は「むしろ田中陣営の内紛に原因があるのではないか」とした上で、こう続けた。
「当選後に公共事業の受注を期待して多くの業者が田中氏を応援していたようだが、落選したことで一部業者の怒りの矛先が田中陣営幹部に向かったのではないか」
こうした憶測について、議会関係者は興奮した口調で話す。
「今回の選挙はまさに市を分断し、住民同士も疑心暗鬼になるなど、これまでにない異常な雰囲気の中で行われた。誰が何をしてもおかしくないような状況だった」
前回を約7ポイント上回る82・59%という高い投票率に、8449票対7887票の際どい勝負。そして乱れ飛ぶ怪文書と誹謗(ひぼう)中傷の数々。「豚の頭事件」は市長選の苛烈さを象徴する出来事だったのかもしれない。

ここまでの記述は、地方ではまあ、あるかなって感じの話ですよね。ついこの間までは内容は違っても、船橋市の市議選などでも嫌がらせなどは日常茶飯。
恐いのは、次の部分ですね。

「背任組織」との全面戦争へ
今回の市長選で、反市長派との一連の泥仕合に決着をつけた格好の竹原市長。だが再選早々、新たな敵との全面戦争が勃発しようとしている。
「市民の税金を不当に使っている背任組織だ。退去はなるべく早くやる」
1日の初登庁後、竹原市長は記者団に対し、“宣戦布告”を口にした。
「背任組織」と不名誉な呼び方をされたのは、庁舎内に事務所を構える市職員労働組合(組合員約200人)のことだ。
5月16日の市長の個人ブログ「阿久根時事報」でも、《税金にたかることと、職員の間に悪平等をつくることしかできない無駄な組織》とこき下ろし、市役所からの早期追放を“公約”として掲げていた。
市長の「公務員叩き」は人気の源泉にもなっている。今年2月、市職員全員の給与明細を1円単位で公開、職員の半数以上が市民の平均年収を大幅に上回る700万円以上となっている高給ぶりを暴き出し、市民の圧倒的な支持を獲得した。結果としてこれが追い風となり、3月の出直し市議選での市長派市議の躍進、そして今回の出直し市長選での勝利につながった?とされている。
いわば、労組は市長にとっての「抵抗勢力」の本丸であり、市政改革の最終ターゲットでもあるのだ。

いや~、僕もターゲットは職員組合ですけどね~、ここまで酷くは言いません。正常な職員組合であれば、全然問題ないでしょう。むしろ、存在して然るべきでしょう。私自身会社員時代、労働組合の執行委員長を務めていましたから、組合そのものはまったく否定しません。

しかし、経営者側である市政執行部と大人の関係を築けない組合などは追い出すべきです。なぜなら、ここの部分だけは竹原市長とたぶん同じ意見なんだと思いますが、市役所の職員は、税金でその身分や給与等を保障されているわけです。更には労働組合ではなく、職員組合を組織することも認められていますが、その「公務員」の特殊性というか、その立場から民間企業の労働組合とは明確にその違いを求めてもいるのです。ですから、その法に定める職員組合の意味、意義から逸脱することは絶対に許されないことなのです。

これ以上は私の今後の活動の手の内を明かすことにもなりますから書きませんが、まあ、そういうことです。

「竹原さんは市職員と労組の実態を6年前からチラシやブログで市民に知らせているが、今回は本気で労組つぶしをやるつもりだ」
そう議会関係者が言うように、さっそく4日に労組側と退去に向けた事務レベル交渉を実施し、市長本人も近く労組幹部と直接対決する予定だ。
一方、労組側は「課長の代理決裁とはいえ市長名で4月からの1年間の使用許可を得ており、職員の福利厚生にも必要。市長の退去発言は理解に苦しむ」として、明け渡しに難色を示している。
この“労組追い出し”は市長の市役所改革の足がかりにすぎない。その先に見すえるのは、公務員給与の大幅削減による約8億円の確保と、それを原資とした学校給食費の無料化や後期高齢者医療への補助などの政策実現である。
ただ、市長が掲げる政策には、住民の間から現実味に乏しいとの声がすでに上がり始めている。
「公務員の給与を削減するにしても、条例を作って議会で承認を得る必要があるが、反対派が多数を占める議会では無理な話だ」
「給食費を無料化するより、これまでの未収金を回収する方が先。また、市の基幹である農林水産業の振興を優先させるべきだ」

思いはわかりますがバランスだよって感じですね。この字面だけだと少々無理を感じます。

こうした意見に対し、竹原市長は産経新聞の取材に「優先順位はつけられない。改革のすべてはつながっており、どれも重要である」と答えた。
「ブログ市長」改め「チラシ市長」
「いつか更新されると期待して、告示後も毎日チェックしていたのですが…」
竹原市長のブログに興味を持っているという地元の50代女性は、市長選告示後の5月24日以降、市長の書き込みがないことを残念がった。
実際、同21日を最後に書き込みはぱったりと止まり、再開されたのは選挙後の今月3日になってからだった。
公職選挙法では選挙期間中、ホームページやブログの更新は法定文書、図画以外の頒布にあたると解釈され、「選挙運動」にかかわる内容は更新できないことになっている。
ただ、竹原市長は昨年8月の市長選の間に別の候補者を批判する書き込みなどで更新を続けて県警から警告されたほか、今年3月の出直し市議選の告示後も市長派候補の実名を書き込んだり、反市長派候補に関する過去のニュース映像をブログにリンクさせるなど、「違反スレスレ」(議会関係者)のことをやってのけているのだ。
「ブログは自分の日記であり、更新は違法ではない」
県警や市選挙管理委員会から違法性を指摘されるたびにこんな持論を展開してきた市長だが、今回の市長選ではなぜ書き込みを封印したのか。
「大事の前の小事。ブログより選挙の方が大切だし、ブログを更新することで騒動になったら支持者が心配するから」
竹原市長は言葉を選びながらこう話した。
だが、1度だけ告示直後に書き込みをしていたことが議会関係者への取材で判明している。
この関係者によると、市長は自身を応援する別のブログサイトに市長選への思いを書き込み、わずか数時間で削除していたという。
この点について、市長は事実を認めたが、「内容は忘れた」としている。
一方、市長側はブログの代わりに、議会や市役所を批判するチラシを精力的に配布したという。
「ブログを見ている大半はマスコミや市外の人たちで、地元住民はあまり見ていない。これからはブログ市長ではなく、チラシ市長だ」
冗談まじりにこう答えた市長。地方都市でのチラシの影響力の大きさを改めて認識したようだ。
今後の議会運営はどうなるのか。市長が再選したことで、反市長派市議による不信任決議は事実上、不可能となった。可決に必要な12人の賛成に1人足りないからだ。だが、反市長派は市長選の間から市長派の取り込み工作を本格化させ、「再び不信任可決を狙っている」(議会関係者)という。
市長を支持する市民グループも反市長派市議の数人について、リコール請求に向けた準備を行っている。
「一体いつになったら議会も市役所も正常化するのか。このまま行けば、本当に選挙で市が破綻(はたん)しかねない」
60代の自営業の男性は、どこまでも続く混乱に懲りたような口調で吐き捨てた。

だね。泥沼っていうのはこういうことかも。

「ブログ選挙」が地方都市にもたらしたカオス状態。その行く末は荒涼とした戦場をイメージさせるのだ。

ま、公職選挙法は守りませんとね。