再び市政執行方針を振り返ってみましょう

 教育費につきましては、教育、文化、スポーツの振興等のための経費として、181億6940万円を計上いたしました。
 防災対策につきましては、小中学校等の校舎及び体育館の耐震化を推進してまいります。
 葛飾小学校と前原中学校の校舎耐震改修工事を平成21.22年度の2か年で行うほか、高根東小学校及び夏見台小学校の校舎と丸山小学校及び特別支援学校の体育館の耐震改修工事を行ってまいります。
また、国の平成20年度補正予算を活用し、宮本小学校、三山小学校、高根台第三小学校、葛飾中学校、習志野台中学校の校舎耐震改修工事と芝山西小学校、七林小学校、三山中学校、坪井中学校の
体育館耐震改修工事を実施してまいります。
 小中学校の施設整備といたしましては、児童の増加に伴い教室数が不足する法典西小学校の校舎を増築するほか、老朽化が進んでいる校舎や体育館の外壁、屋上防水、トイレ等の改修を引き続き行ってまいります。
 また、中学校の理科室と視聴覚室等にデジタルテレビを整備するほか、教育的効果を向上させるため、教材提示用カメラを設置してまいります。さらに、国の平成20年度補正予算を活用し、小学校1年生のすべての教室にも同様に整備してまいります。
 特別支援教育の充実につきましては、臨床心理士を増員するとともに、薬円台小学校に通級指導教室を開設してまいります。
 小学校給食につきましては、新たに2校で給食調理委託を行ってまいります。
 幼稚園教育につきましては、就園児の保護者負担の軽減を図るため、私立幼稚園就園児補助金の引き上げを行います。 市立高校の姉妹都市交流事業につきましては、ヘイワード市・モロー高校との姉妹校提携20周年記念事業としてスポーツ交流などを行うほか、オーデンセ市との姉妹都市提携20周年記念事業として、サッカー部を派遣し親善試合等を行い、交流を図ってまいります。
 また、市立高校の吹奏楽部が、文化庁主催の「第24回国民文化祭・しずおか2009」に参加いたします。
 生涯学習の推進につきましては、坪井近隣公園内に(仮称)坪井公民館を平成21.22年度の2か年で建設してまいります。この公民館には、環境に配慮した太陽光発電設備を整備してまいります。
 法典公民館につきましては、老朽化が進んでいることから建替えることとし、平成21年度は建替えにかかる基本・実施設計を行ってまいります。
 夏見公民館につきましては、高齢者や障害者が気軽に利用できるように、エレベーターを設置しバリアフリー化を図ってまいります。
 また、公民館等を利用する市民の皆様の安全を守るため、公民館や図書館などの生涯学習施設に自動体外式除細動器(AED)を整備してまいります。
 市民文化ホールの老朽化した舞台設備を、平成21.22年度の2か年で改修してまいります。

 教育費はいくらあっても足りない感じですね。福祉も教育も何もかもがそうですが、旧態依然とした事業スキームはもうどうにもならないのです。ですから、ここらでど~んと考えないと、何もかもが出来なくなります。

 だからこそ、生涯学習部の各事業費がかかりすぎるとこのブログで言い続けさせていただいております。近年始めた事業でより良い事業がたくさんある生涯学習において、数十年にわたり同じ事業を続けているのも事実。見直せばいいのに、見直せない。困ったものです。それは生涯学習に限ったことではありませんけどね。本当は。しかし、枠が大きすぎるのです。受益者負担と公費のバランスを考えるべき事業が多いのが生涯学習のような気がしますね。

 さて、じゃあ、学校教育はこのままで良いのかと言うと、まったく違います。小中学校の校舎の効率的運営をしなければいけません。妙なセクショナリズムで、小学校は小学校、中学校は中学校。教育行政は現場の人間が良く知っている? 大きな間違いです。先生と言われるほどの…社会人失格者が多くありませんか? 自分たちだけの世界に入り込んでいませんか? 教育に素人は口を出すなと思っていませんか? じゃあどうしてこうも教員の不祥事が多いのですか? 一部の教員だけだと言うのですか? 周りが社会人教育をなさらないのではないですか?
「人を教える」ことと「教えて育てること」は違うんでしょうね。

 次に特別会計、企業会計の概要につきましてご説明いたします。
 国民健康保険事業につきましては、被保険者の保険料の負担軽減を図るため、61億5330万円を一般会計から繰り入れ、国民健康保険料率は、医療分、介護分、後期高齢者支援金分とも据え置くこととして、歳入歳出536億8000万円を計上いたしました。

 来年は国民健康保険料の値上げでしょうね。そういうニュアンスのことを関係者全員が口裏を合わせたでしょう。その単語。その言い回し。って感じで、ものの見事に、来年は値上げです。みたいな感じでした。だったらなぜ、平成21年度で値上げしないか?政治ですねえ~。

 下水道事業につきましては、平成21年度末の下水道普及率70%を目指して、高瀬及び西浦下水処理場の施設整備や市内を横断する県の連絡幹線を暫定的に利用する高瀬暫定処理分区の整備など各処理区の面整備を進めてまいります。これらの経費として一般会計から65億円を繰り入れ、歳入歳出244億1300万円を計上いたしました。
 小型自動車競走事業につきましては、引き続き開催運営を民間業者に委託することにより事業運営を行い、他のオートレース開催事業者とも協力して売上の増加を図りながら、施行者としての利益を確保してまいります。これらの経費として歳入歳出98億2300万円を計上いたしました。
 船橋駅南口市街地再開発事業につきましては、再開発ビルの管理運営などの経費として一般会計から6億6340万円を繰り入れ、歳入歳出24億200万円を計上いたしました。

 先日、市内の会社の社長さんと話をしていたら、南口のFACEの賃料の方が、幕張新都心のWBGより高いそうです。それくらい、千葉市の経済は冷え込んでいて、あの幕張メッセ周辺の不動産賃貸料はメロメロだそうです。これからは経済という側面でぜひ船橋の将来を考えていただきたいと言われました。その他諸々のお話を賜り、なるほどということで、私は、地域主権型道州制論者でしたが、少しハンドルを現実路線に切って行くかなあと思っているところです。

 介護保険事業につきましては、平成21年度から3か年にわたる介護保険事業計画に基づき介護給付や予防給付を行うとともに、住み慣れた地域での生活を支援する地域支援事業を行ってまいります。また、介護報酬を改定することにより、介護従事者等の処遇改善を図ってまいります。
 これらの経費として、一般会計から37億6246万円を繰り入れ、歳入歳出241億2400万円を計上いたしました。
 後期高齢者医療事業につきましては、75歳以上の高齢者を対象とした医療制度を運営する保険料の徴収を行うほか、保険証の引渡し、各種申請の受け付けなどの窓口業務を行ってまいります。
 これらの経費として、歳入歳出39億7100万円を計上いたしました。
 中央卸売市場事業につきましては、市場活性化に向けた検討を引き続き進めるとともに、大屋根吊りケーブル改修工事などの経費として12億7800万円を計上いたしました。

 船橋経済再生の鍵は、船橋駅周辺の計画的な再開発だそうです。この市場のことも将来について十分な検討が必要です。

 病院事業につきましては、平成21年度から地方公営企業法の全部適用を行うことで経営形態を見直すほか、診療科を増設するとともに緩和ケア病棟をオープンさせるなど、より高度で質の高い医療サービスを提供してまいります。
 これらの経費として、150億4400万円を計上いたしました。

 病院事業は会派あげて応援して行く方針ですから、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。

 以上、各会計にわたり平成21年度予算の概要についてご説明いたしました。
 この度上程いたしました平成21年度予算は、非常に厳しい財政状況の中ではございましたが、力点をおいた分野を中心に 効率的な予算配分ができたと考えております。
 今、地方公共団体を取り巻く環境は大きな変革の中にあります。
 私は、市政の運営にあたりましては、市民の皆様の声を羅針盤として、時代の流れを的確につかみ、変えるべきものは変え、守るべきものはしっかりと守りながら、明るい船橋市の未来に向って、「生き生きとしたふれあいの都市・ふなばし」の実現を目指し、引き続き全力を注いでまいる所存でございます。
 市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

 日色健人議員 が、勉強会で質問をし、指摘していたのですが、こういう結びの重要な部分で、市長の気持ちを表している部分なのですが、なんと「広報ふなばし」 3月1日号では、微妙に言い回しが違っているんです。格調高く議会で自分自身の気持ちを表す「市政執行方針」は、国で言うと、内閣総理大臣が行う「施政方針演説」にあたる重要なもの。新聞でも全文掲載をするものですが、身内が発行するというか、市長自身が発行責任者である広報において、その内容が違った形で報じられるという非常に不思議な現象が起きていたのです。

 誰もが当然同じと思い、チェックもしなかったことですが、なんと日色議員はきちんとチェック。指摘したのでした。これについては、本来であれば、市長が、「市民の皆様には、よりご理解をいただけるよう、議会向けの言葉を使わず、一部言葉の置き換えをしております。」などと断りを入れるべきでしょうね。見出しが「市政執行方針」となっているんですからね。ゆるいね。この役所。