MSN産経ニュースより


sankei

連日報道されている元厚生次官ら連続殺傷事件ですが、気になっていたことが取り上げられていたので、引用させていただきます。

 

【元厚生次官ら連続殺傷】腹いせ、逆恨み行政へ向けられる理不尽な刃

2008.11.2320:02

平成10、11年に松尾邦弘最高検検事(当時)と但木敬一法務省官房長(同)宅にナイフなどが送りつけられた。通信傍受法に反対する勢力との犯行との見方が浮上したが、実際に容疑者を捕まえてみれば、司法試験に落ちた男による腹いせの犯行だった。

元厚生次官らの連続殺傷事件では「年金のプロ」といわれた官僚トップ経験者が相次いで標的となったことなどから、警察当局もテロの可能性を視野に入れたが、容疑者の逮捕によって、法務・検察当局の幹部が狙われたのと同じように、事件は違った展開を見せ始めている。

捜査関係者は「行政対象暴力は、逆恨みからくる身勝手な犯行も多く、犯罪は陰湿化する傾向にある」と指摘する。小泉容疑者が供述であげた「保健所」は、都道府県や政令市などが設置しており、厚労省は設置主体ではない。

 

増加していることは、本当に明らかです。なんせ、市民の方からの相談ごとなどは、「市民の声を聞く課」という課が船橋市には1階にあるのですが、そこの課に来訪者が座っていない状態を見るのは、開庁前と閉庁後くらいなものなのです。

 

我々議員の駐車場から議場に上がっていくには、大体「市民の声を聞く課」の前を通るのですが、相談のカウンターや中の打ち合わせテーブルに必ず誰かが座って、向かい合って話をしているケースが多いのです。いつもいつも大変だなあと思っているのです。

 

ところが最近は、他の部署でも、課長さんたちの話を聞くと、「苦情の対応」の話が俄然増えているのです。普通は市民の声を聞く課で対応して下さっているのかと思いきや、もう、間に合わないのでしょう。それに具体的な話になると、担当課なんでしょう。

 

ある課長さんと話したとき、「土下座したこともありますよ~」っていうことでした。こちらに問題がなくても、その場を収めるためにということでした。なんともやるせなく、その課長さんの気持ちを思うとやりきれなく、涙が出そうなくらい、私自身が悔しい気持ちでいっぱいでした。

 

課長という管理職で、その場の瞬間の判断で、土下座までしなければならない。確かに今回の事件や、この記事を読めば読むほど、「命を張って」いるわけですし、常識では計り知れない行動に出る可能性もあるのですから深刻です。

 

警察庁の統計によると、昨年、全国の警察に寄せられた行政対象暴力の相談件数は2536件で、統計が残る7年以降で最多となった。14年以降は、2000件を超える状況が続いている。

 

また、ある課の課長さんは担当している事柄に関して、延々と数時間にわたり電話で苦情を言われ、それを執拗に連日繰り返されて、参っていました。電話での苦情なんて暴力ではないと当事者は言うでしょうが、立派な暴力ですね。あそこまでいくと。さらには、議会事務局の職員の方も、あるクレーマーの方に「能無し」呼ばわりされたり、ひどいものです。

 

昨年4月、長崎市の伊藤一長市長(当時)が銃撃され死亡した事件は暴力団関係者による犯行だったが、暴力団などの反社会勢力が資金獲得の手段としているケースも目立ち、組織のトップや幹部職員が凶悪事件に巻き込まれることも多い。

13年秋、廃棄物収集運搬の許可をめぐる逆恨みから殺害された栃木県鹿沼市の環境対策部参事、小佐々守さん=当時(57)=の妻、洌子(きよこ)さんは、「身勝手な自己主張を繰り返す犯人が多いが、どんな理由であろうと、人の命を奪う行為を許してはいけない」と、行政対象暴力に対し、社会全体が毅然(きぜ ん)とした態度で臨むべきと訴えている。

 

職員の方々も、「御身大切に」という感じです。

もっとも我々議員なんてもっと過酷です。ある政策をめぐって対立が激化したりすると、もう無言電話なんて当たり前、電話に出るといきなり怒鳴られて一方的に切られたり、看板の破壊なども日常茶飯です。大体陰湿ですね。堂々と議論できない人が多いようです。