気にはなっておりましたが、いよいよという感じですね。ラサだけですむのかなあというのが率直な感想です。この問題とは別に、地方の農村と都市部の格差の問題は一触即発の危機的状況であることはず~っと言われていることです。


だけど、このニュースを流すのにテレビメディアで驚くべきことがありました。ラサ問題なのに、インドの映像を流している局があったのです。あまりにも視聴者をバカにしているのか、担当者が国際問題オンチなのか…。


<MSN産経ニュースより>


sankei

チベット騒乱!僧侶が五輪開催に抗議 弾圧で死者も
2008.3.14 23:06
【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は14日、チベット自治区のラサで同日、複数の店舗が燃やされ、暴動で負傷者 がいると公式に伝えた。AP通信などは目撃者の話として、同日に数百人の抗議行動が発生、数台の公安車両などに火が放たれたほか、主要寺院が封鎖されたと伝えている。中国支配に抗議したチベット人らの騒乱は北京五輪開催に抗議する意味もあるとされ、当局が社会安定を理由に、相当な弾圧を加える可能性が出てきた。抗議行動が青海省など各地に飛び火する可能性もある。
騒乱は1989年のラサ暴動以来、最大規模となりそうだ。新華社電は、店舗への放火で煙がもくもくと立ちのぼったとし、ジョカン寺など主要寺院に近い土産物販売の店舗は店を閉じたとしている。複数の車両が燃やされたとの情報もある。
AP通信などによると、14日のデモ隊は僧侶と一般市民で、放火された車両には軍車両も含まれるほか、焼け落ちた建物もあるという。同日までに、ラサにあるセラ寺院など3大仏教寺院を含めた複数の寺院が数千人規模の武装警察部隊などにより封鎖されたほか、寺院では僧侶が、拘束された僧侶らの釈放や武装警察部隊の撤退を要求し、抗議のハンガーストライキに入っているとされる。
観光客は主要な寺院に入れず、現地の当局者は、抗議行動に関する詳細な情報の提供を拒否している。

米政府系放送局「ラジオ自由アジア」などは14日、チベット自治区のラサで、僧侶2人が武装警察の暴力などに抗議する形で手首を切るなど混乱が続いていると伝えた。手首を切った僧侶は腹も刺し重体となったが、病院への搬送を拒否したという。
ラサでは1959年の「チベット動乱」から10日に49年を迎えた。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世がインドのダラムサラに亡命して49年となるが、亡命チベット人住民がダラムサラ近郊で13日、中国政府への抗議デモを行い約130人が拘束されたと伝えられる。ダライ・ラマは最近、「想像を絶する人権抑圧」が続いていると述べ、極めて事態が緊迫していると訴えていた。

「暴動はダライ集団の策動」 中国、威嚇発砲認める 10人死亡も確認
2008.3.15 13:05
【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は15日、中国西部のチベット自治区ラサで14日に起きた僧侶らによる大規模暴動で10人の死亡が確認されたと報じた。ラサは15日午前現在、鎮静化したものの、厳重な警戒態勢を敷いていると報じた。また、同電は暴動鎮圧で、治安当局が威嚇発砲し、催涙弾を使用したことを確認した。
新華社電は同日、14日の暴動で多数の警察官が重傷を負ったほか、あらゆる施設などで放火や略奪が発生、石や瓶、引火性液体などを詰めたリックサックを背負った者を多く目撃したことや鉄の棒や刀類を持った暴徒がいたと伝えるなど、暴動の激しさを強調。
同電は「警官隊は武力行使しないよう命じられたが、デモ群衆を解散させるため、限られた催涙弾を使用し、威嚇発砲を行わざるを得なかった」としている。一方、同自治区のシャンパプンツォク主席は同日、当局による発砲を否定した。

一方、同電によると、暴動では「関係部門が法に基づき、効果的な措置をとり、適切に事件を処理している」と述べた。これは抗議行動に参加した僧侶や住民を拘束していることを意味するとみられる。また、「暴力行為は社会秩序を破壊し、人命と財産を危険に陥れた。ごく一部の者による陰謀は消滅する運命だ」として、今後も武力鎮圧を強化する姿勢をみせた。
同電によると、チベット自治区当局者は14日、「暴動はダライ(・ラマ14世)集団が策動した。十分な証拠がある」と述べた。中国政府がダライ・ラマが暴動を動かしたと決めつけ、従来通りの強硬姿勢を貫く構えをみせたことで、インド亡命中の支持者だけでなく、自治区内の僧侶らが反発するとみられる。
現地の市民は15日、産経新聞の電話に対し、「店やホテルや車やバイクなどが焼かれたが消火された。いまは落ち着きを取り戻したが、抗議行動がいつあってもおかしくない」と興奮した様子で話している。


あの天安門事件のとき、日本にいましたが、中国の仕事をしておりましたので、どうにも不安ですね。