<MSN産経ニュースより>


sankei


両院議長合意 勝者はどちら? 玉虫色で痛み分け
2008.1.31 19:14
30日の衆参両院議長の調停による与野党幹事長合意を受けて、揮発(ガソリン)油などの暫定税率を維持する歳入関連法案(日切れ法案)をめぐる与野党激突はギリギリで回避され、国会は31日、すっかり正常化した。与野党ともに「事実上の勝利」と自賛するが、合意文は「玉虫色」で解釈はさまざま。問題を先送りしたとの感は否めない。果たして合意で勝者はいるのかー。
(大谷次郎、佐々木美恵)

■消滅?4月パニック
「4月パニックや4月政局は完全に消滅した。与野党の話し合いの環境ができたので野党が主張する(道路特定財源の)一般財源化や環境税などもタブー視せずに議論すればいい」
自民党の中川秀直元幹事長は31日、町村派総会でこう語り、30日の与野党合意を称賛した。
もし、ブリッジ法案の衆院通過を強行していれば、野党は参院の問責決議を視野にすべての審議を拒否し、解散風が強まる公算が大きかっただけに、他派閥領袖も与野党合意をおおむね評価し、与党内には安(あん)堵(ど)感が広がる。
しかし、玉虫色の合意文に「あの申し合わせで信用できるのかという感じが多少残る」(森山眞弓元法相)との声は相次ぐ。
まず、第1項の「年度内に一定の結論を得る」が、参院の採決を指すのかどうか、疑問が残る。江田五月参院議長は「採決のことだ」と明言しているが、民主党の輿石東参院議員会長は31日、「『一定の結論』は即採決ではない」とさっそく解釈を変更した。
また、野党が合意文の「徹底審議」を盾に、衆院で審議を引き延ばした場合、2月下旬から与野党攻防が再燃しかねない。年金など別の問題で国会が混乱すれば、野党は「情勢が変わった」と合意を反故(ほご)する可能性も捨てきれない。
最大の懸念は「立法府において修正」の範囲がどこまで及ぶかだ。「税法」と明記されたことを受け、税体系全般まで議論が広がれば収拾が付かなくなる。
もし民主党が揮発油税の暫定税率の期限を10年ではなく1年限りで認めれば、来年以降の与野党協議を求めてきた場合はさらに混乱する。自民党道路族 には、「とても飲めない条件」(中堅)だが、自民党内の若手・中堅には支持する声が上がりかねず、与党内で抗争が起きかねない。
また、切り札として、福田康夫首相が民主党の小沢一郎代表との党首会談に挑み、大連立構想が再浮上した場合、政界再編含みの大政局に発展する可能性もある。

■ぬか喜び?
「国会の歴史に禍根を残す法案を撤回させた。率直に喜びたい」
民主党の菅直人代表代行は31日、記者会見で勝利宣言をした。
だが、手放しで喜んでいられるのは今だけかもしれない。与党側は、現行税率が期限切れとなる3月末までに日切れ法案を参院で採決することを「合意した」と盛んに強調しており、もし民主党が参院採決に応じなければ「約束違反」「議会軽視」とキャンペーンを張るのは確実だからだ。
公明党の漆原良夫国対委員長は31日の衆院議員団会議で「年度末に民主党がグズグズいうなら、衆参議長にお出まし願う」と胸を張った。民主党出身の江田氏が斡旋(あつ せん)人となったことも民主党には重しとなっており、もし合意を反故すれば、世論の風当たりは確実に強まるだろう。
このため、民主党は今後、「ガソリン値下げ」の減税キャンペーンだけでなく、「道路特定財源・暫定税率問題対策本部」(本部長・菅氏)を中心に道路特定財源の無駄遣い批判を続け、国民の理解を得たい考えだ。


それって、筋が違う話のような気がしますけどね。菅氏独特のすり替えでしょうね。どうして、いつもこの方はこうなんでしょうかね。あの変な紙を持った委員会のパフォーマンスも彼の案ですかねえ~。


しかし、ガソリン税の暫定税率を廃止した際に生じる国1兆7000億円、地方9000億円の歳入欠陥の代替財源は示しきれておらず、予算修正を迫られる地方自治体の反発は根強い。これら地方の圧力は民主党内の足並みの乱れを誘うだけでなく、国民新党などとの野党協調にもヒビが入る可能性がある。


本当に地方は困りますよねえ~。船橋市の関係する課長さん!!


さらに民主党は、これまで「3月決戦」による政権奪取を掲げてきただけに、3月末には「合意違反」で民意の支持を失うか、自らの「3月決戦」のスローガン放棄を認めるか、厳しい二者択一を迫られる。


見ものだな!!