下記のような新型インフルエンザは、結構シビアらしいですね。
一応、船橋市の保健所も対策のための会議などを行っているようですが、決定的なことを決めるには至っていないようです。

通常業務で手一杯のところで、新型インフルエンザが発生した場合、その緊急対策本部を立ち上げたりするようですが、果たして机上の論理で動かせるかという不安や、事務方の心配もあるようです。ましてや、災害とちょっと違い、他部局の職員の皆さんには正直言って「ピン」と来ない感じのようです。


MSN産経ニュースより
【竹内薫の科学・時事放談】インフルエンザ
2007.11.24 08:33
■新型、ほぼ確実に来る
今年はインフルエンザの流行が例年よりかなり早い。学級閉鎖も多いし、街でもコンコン咳(せき)をしている人が目につく。


実は今、ニューヨークに向かう飛行機の中でこのコラムを書いている(その理由は次回書く予定)。長時間のフライトなので新書を1冊読破した。『H5N1型 ウイルス襲来』(角川SSC新書)で、著者は国立感染症研究所の研究員、岡田晴恵さんである。岡田さんには以前、私がナビゲーターを務めている金曜日のラジオ番組(J-WAVE、JAM THE WORLD)にゲストとしてお招きし、新型インフルエンザの脅威について詳しく伺ったことがある。


インフルエンザはすべて鳥の世界からやってくる。ウイルスは突然変異を繰り返し、やがて、鳥から人に感染するようになり、最終的に人から人へ感染するようになる。この「人から人への感染」という性質をもったとき、「鳥」インフルエンザから「新型」インフルエンザへと名称が変わるのだ。

たとえば、90年前に全世界で大流行し、数千万人の死者を出したスペイン風邪(風邪と言うが実はインフルエンザ)も、かつては鳥の世界の病気だったが、それが 人間界に侵入して大勢の命を奪った。しかし、今、人類が直面しているH5N1型のインフルエンザは、スペイン風邪より数段手ごわい。
なぜなら、スペイン風邪は弱毒性だったが、H5N1型は強毒性だからである。弱毒性は呼吸器などに炎症を起こすのに対して、強毒性は全身を攻撃するため、致死率が非常に高くなる。


また、昔と比べて飛行機の輸送網が整備された現代は、大量の人間や物資が短時間で世界中を駆け巡る。当然のことながら、ウイルスもあっという間に世界中に蔓延(まんえん)してしまう。地球の裏で新型ウイルスが発生しても、わずか1週間足らずで日本に侵入すると考えられている。H5N1型の新型インフルエンザによる日本人の死者は、64万人から210万人と見積もられていて、最悪の場合、日本のGDPの4%が失われる恐れがあるという。


しかし、本当にH5N1型の新型インフルエンザは襲来するのだろうか? 岡田さんによれば、ほぼ確実に来るそうだ。実際、H5N1型の鳥インフルエンザは、すでに人間の世界に入る前段階の変異を遂げているのだ。
今のところ、世界でこの脅威に対して迅速かつ的確な対策に取り組んでいるのは、スイスとカナダとアメリカだけであり、日本を含めたほとんどの国の対策は十分とはいえない。厚生労働省は予防のための備蓄ワクチンを1000万人分しか用意しておらず、医療従事者やお役人や国会議員が優先的に接種を受けるのだそうだ。
政府も厚労省も対策が生ぬるい。国会議員の多くも新型インフルエンザの危険性を認識していない。いざというときには、自分たちは優先的に備蓄ワクチンを接種してもらえるから、高をくくっているのかと、思わず疑いたくもなる。


政府が頼りにならないとなると、自分で身を守るしかないが、果たしてウイルス撃退用のマスク、手洗い、消毒で新型インフルエンザの猛威をしのぐことができるだろうか。かなり不安である。(たけうち・かおる=サイエンスライター)


まさに、自分で身を守るしかないようです。