先般、市民の方から電話をいただきました。

「船橋市動物の愛護及び管理に関する条例」があり、どうしてそのことを周知しないのでしょう。ということ。この条例に違反した場合は、30万円の罰金に処される場合があるということになっているのにそれも周知されていないのはなぜでしょう。という趣旨でした。


1)まず、ペット飼育のマナー違反が非常に多くて、嫌な思いをしている市民が大変多いことは承知しておりました。

2)とは言え、このマナーに依るところの多い事柄で、取扱いが非常に難しい実例が多いことは、これまた別の相談をいただいたときに、担当課から聞いておりました。

3)昨今のペットブームは時折ニュースになるように、無責任で非常識な飼い主が増えていることを物語っているのだと思っていました。


今回、このお話を賜って、伺う内容は、条例のことでありましたが、ご本人がかなりの被害を受け、嫌な思いをしたことが推察できる状況でした。たぶん、夜も眠れないくらい悔しい思いをなさったのだと思います。と申しますのは、まず、24時間365日家の前にいるか、監視用カメラなどの設置をし、録画をしない限り、マナー違反をした飼い主を特定することができません。飼い主を特定していただかないと、市役所(この場合は、市役所の保健所が担当)も積極的な対応ができないのです。それでいながら、片付けても片付けても、毎日のように平気で糞を自宅敷地などに残されてしまう。臭い、片付けの手間隙、やりきれない気持ちは当然です。


一方、市役所の方は相談されても対応方法がありません。犬の予防注射のときには啓発活動をしております。あとはモラルの問題です。としか答えようがないのです。

では、予防注射をすべての犬の飼い主が受けるかというとそうではない。ということ。そして、飼い犬の現状調査ができているかというと、できておりません。


狂犬病予防法という法律で、

第四条  犬の所有者は、犬を取得した日(生後九十日以内の犬を取得した場合にあっては、生後九十日を経過した日)から三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長(特別区にあっては、区長。以下同じ。)に犬の登録を申請しなければならない。ただし、この条の規定により登録 を受けた犬については、この限りでない。

 市町村長は、前項の登録の申請があつたときは、原簿に登録し、その犬の所有者に犬の鑑札を交付しなければならない。


となっていて、本来は登録した犬の頭数イコール市内の犬の登録数だと思いますが、実際は、そうではない。ということです。登録をしない飼い主がいるということ。これは罰金20万円以下という罰則の規程があるにもかかわらず、推定方法にもよりますが、登録件数の約2倍はいるのではないかという説があるそうです。そうなると、注射も受けないわけですから、マナーを守るように啓発することさえもできないのです。そもそも、登録をする飼い主はマナーを守れる飼い主なのだと思います。むしろ、登録もせず、注射も受けないような飼い主が問題行動をとるのではと思います。困ったものです。