またまたおもしろい記事が。

MSN産経ニュースより

日本人の食生活は悪い方向に変化し続けているのでは、って心配しています。中国に駐在したときに、これだけは信じてもいいなと思う事柄が、「医食同源」の考え方と、それに伴う、歴史あるそれらの説です。

中華人民共和国成立後の中国のものはどうも怪しいものが多いし、昨今世界中で言われている「危ない」のは十分理解できる思想です。

さて、その「医食同源」の考え方でいろいろ聞いた話では、納得することばかり。ものすごく大切なことだと思うんです。従って、「漢方薬」も信じる方ですが。

まあよく聞く話ですが、「自然界」「自然治癒力」みたいなもの。「自然」が一番だと思うのです。そして、中国も日本もその自然の摂理に則った、自然に逆らわない「食」が長い歴史の中で培われて現代に至っていると思うのです。

今は食べるようですが、中国人は私が駐在していた頃、「生野菜」など食べませんでした。「火を通さないものは口に入れない」のです。しかし、栄養学的にもできる限り、その栄養効果を引き出すための調理方法をとっていたと思います。それは、日本食もそういう裏づけのあるものが多いようです。

葉酸不足でうつ多め 食習慣調査で判明

2007.11.17 08:53

野菜や果物などに含まれる葉酸の摂取量が少ないほど、うつ症状の人が多い傾向にあることを、村上健太郎東京大医学部助教と溝上哲也国立国際医療センター研究所部長らが調査で見つけた。

日常の食事が精神的な健康にかかわっていることを示す研究。関連は欧米では報告されていたが、日本人のデータは初めてという。国際栄養学雑誌に近く発表する。

研究グループは昨年、福岡県の20代から60代の517人(男性309人、女性208人)に、過去1カ月間に食べたものを詳しく聞き、各栄養成分の摂取量を算出した。同時に別の質問でうつ症状があるかどうかを調べ、摂取した各栄養素との関連を探った。

その結果、葉酸の摂取が少ない人ほどうつ症状の割合が高かった。摂取が多い人では、少ない人よりうつ症状が半減していた。この傾向は女性でもうかがえたが、男性でよりはっきりしていた。

年齢や肥満、喫煙、飲酒、結婚しているかどうか、ストレスなどの影響を除いて解析した結果で、葉酸そのものがうつ症状を減らしている可能性が高いという。

溝上部長は「原因は明らかでないが、葉酸がうつ症状に関与する脳内の物質量に影響しているかもしれない。結論が確定するには、別の調査も必要だ」と話している。

葉酸  ブロッコリーなどの野菜やグレープフルーツなどの果物、緑茶に多く含まれるビタミンBの1種。胎児の成長に不可欠で、妊娠の可能性がある女性は1日0・4ミリグラムの摂取が望ましいとされるが、不足がちだという。米国では小麦粉に添加されている。安価なサプリメントもある。

すばらしい研究だと思います。こういう研究がどんどん進み、「食」の大切さが更に認識されるようになれば良いと思います。が、しかし、その部分だけを抽出したというような健康食品が出回るんだろうなあということは容易に想像できます。

上記の内容とは若干その意味合いが違いますが、下記記事の最後の方の記事が類似する意味合いがあるのかなあと思います。

下記MSN産経ニュースより一部抜粋

【溶けゆく日本人】快適の代償(3)出来合いの食 誰も彼も容易に

2007.11.15 08:25

東京の公立小学校に35年間勤め、現在も嘱託で教えているベテランの山本恵子教諭(61)=仮名=はあきれ顔で話す。「運動会のとき、水筒に牛乳を入れてきた子がいたのには驚きました。ジュースを入れてくる子供は普通に見かけるようになりましたが、常識のない親が増えましたね

なんかものすごく増えているらしいですね。

弁当を持参する日。子供の弁当をのぞくと、冷凍食品のオンパレードだ。コンビニ弁当を持たせるのも、もはや珍しくない。「もっとも、この数年、若い先生は男性も女性も給食のない日に近所のスーパーやコンビニで弁当を買って食べています。先生がこれでは食育指導なんて

これが曲者です。前にも書きましたが、「料理」「調理」それらの姿を見せる。それらのもつ意味が、それらの与える影響がってことを考えられない親が増えました。本当に困りものです。こういう「食」に関わるさまざまなことが狂っているがために、「食育」に重点をおかなければならないということになったのです。そもそも、文部科学省が「わざわざ」決めて、学校を絡ませなければならないこと自体が異常でもあります。

前述したように、中国では、「医食同源」の基本的考え方をきちんと親から子へ伝えられています。いわゆる「食育」がきちんと家庭で行われているのです。本当にこれだけは、中国に学ぶべきと言っても過言ではないでしょう。

冷凍食品が利用されるようになったのは昭和40年ごろから。この年、電気冷蔵庫の普及率が7割になっており、まさに冷蔵庫の普及に足並みをそろえるように冷凍食品は広まっていった。昭和50年代以降は電子レンジが家庭に普及し始め、さらに冷凍食品がもてはやされるようになった。冷凍庫で長期保存し、レンジでチンすればいつでも手軽に食べられる。冷凍食品は家庭生活には欠くことのできないものになった。

レンジでチンがお料理だと思っている子どもがどれだけ増えたことか、考えるだけでもぞっとします。

しかし、東京医科歯科大学の藤田紘一郎 名誉教授(寄生虫学・感染免疫学)は、コンビニ弁当や便利な食材による生活を危惧(きぐ)する。「私たちの体を守る免疫細胞を活性化しているのが腸内細菌。防腐剤や食品添加物などを使った食品をたくさん口にしていると、腸内細菌は減るばかり。免疫力が低下すれば病気にかかりやすくなる」

添加物だらけの食材に囲まれた食生活を見つめ直すことも必要なのかもしれない。

この藤田先生の講演を何度か聞かせていただいたことがありますが、なるほどなあということばかりでした。著作もたくさんあります。