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毎度おなじみの早寝早起き朝ごはんです。

MSN産経ニュースより

【やばいぞ日本】第4部 忘れてしまったもの(6)

2007.11.11 02:56

私は2期目のときに、学校給食の民間委託の問題に取り組みました。

そのときいろいろな議論をしましたが、まあ民間委託に反対の人達の論理矛盾ははなはだしいものだらけでした。

学校給食に、すべての「食」を求めるようなことを言ってみたり、家庭が責任を持つべき「食生活」放棄させるようなことを言ってみたり、それはそれはひどいものでした。子どもの「食」を考えるにあたって政治を持ち込む典型的な例でありました。

荒廃一変させたご飯給食

「夕日とトンボと働く人」と題されたこの水彩画は、全国8千余点の応募から第1位に選ばれた作品だ。長野県上田市真田町の本原小学校6年生、三浦由美子さん(現在、市立真田中2年生)が描いた自宅の窓から見た田園風景である。

夕日に照らされる中、無数の赤トンボが乱舞する。大人たちが田んぼを手入れする。傍らの農道を子供たちが駆け抜ける。

「なつかしいふるさとや家族の良さを感じさせてくれる、ほのぼのとした絵である」。

1昨年、「ふるさとの田んぼと水 子ども絵画展」(主催・全国土地改良事業団体連合会)で、農林水産大臣賞に輝いた三浦さんの作品への審査講評だ。

この作品を目にした上田市教育委員長、大塚貢氏(72)は感慨深げにこう語った。

「その農道は、かつて非行少年が連夜、改造した盗難バイクを乗り回していた。真田中学を卒業したばかりの2人が無免許運転で事故死したこともあった。それが、わずか数年間でこんな美しく描かれるまでに落ち着きを取り戻したとは

大塚氏が真田町(合併前の旧真田町)教育長に着任したころ、その地区の学校は荒れていた。「教育長、この騒音が聞こえるか」。連夜、暴走族の往来で眠れない町民から苦情の電話がかかってきた。

それが今や、上田市真田地区の公立小学校と中学校は、非行ゼロだ。それだけではない。全国で百数十万人が受けた教研式CRT全国学力テストでは、多くの教科で圧倒的多数が全国平均より高い点数を取っている。しかも通塾率が低く、放課後は思いきり戸外で遊んでいるというのにである。

何が劇的な変化をもたらしたのだろうか。その一つはご飯給食のようだ。大塚氏がかつて生徒数1100人強の大規模中学校で校長を務めた経験に基づくものだ。その中学校も教室にたばこの吸い殻が散乱し、廊下をバイクが走行していた。不登校生は60人を超えた。

そんなある日、朝礼で次々に生徒が倒れた。非行少年たちであった。大塚氏はそこで球技大会の朝、コンビニエンスストア前で張り込んだ。見たのは親と車で乗りつけ弁当を買う生徒の姿だった。「伸び盛りにかわいそうだ。普段、ろくなものを食べていないに違いない」。

大塚氏は給食改善に乗り出した。2年をかけて、米飯、具たくさんのみそ汁、焼き魚、副菜という和食の献立にした。


朝食

子どもの育ちには、お母さんが口うるさく言う「食」が必要なのです。コンビニエンスストアのお弁当は本当においしいです。誰だって食べたくなります。栄養バランスも考えられている。食材も良いものを厳選されている。味も本当にすばらしい。

でも、違います。子どもがまず食べなければいけないのは、母親にしろ、父親にしろ親の作ったご飯です。味でもなく、素材でもありません。親が作ったという事実と、作っている姿と、作る手間隙と、見せるものがあって、味わってもらうものなのです。

ペットに餌を与えるのとはまったく違う次元です。買ってきたできあいの食べ物を食卓に出す。これは飼育しているペットに餌を与えていることに他なりません。野生の動物だって親が手に入れた餌を子どもに与えていて、親の役目をきちんと果たしているのです。動物園の動物と同じですね。親でも親でなくても誰でも関係なく、別の人が用意した餌を与えられる。「愛情」が育まれるはずもありません。

この校長先生は、その状態があまりにもひど過ぎるということで、少しでも本来の姿に近い状況を作ってあげようと取り組まれたようです。栄養士の献立ではない、家庭の献立に近いものだったのでしょう。素晴らしいことです。

サンマ、イワシといった青魚はカルシウム、亜鉛などが豊富で、キレにくい子に育つのだ。生徒は掌のくぼみ一杯の小魚を毎日食した。野菜や果物を含め、一日の食事は給食で十分というほどたっぷり出した。これだけで学校は驚くほど落ち着きを見せ始めた。

これができない親が増えたんでしょうね。なにを食べさせたら良いか。悩みに悩むのが親の役目です。それを放棄して、喜ぶものだけを食べさせる。しかも買ってきて。

その後、真田町教育長になった大塚氏は、域内全校の完全ご飯給食を実現した。「子供が好む揚げパンやスパゲティを」「給食費を払うのは親だ」などの苦情が出たが、大塚氏はこう説得して父母らを納得させた。

栄養とその効果を無視した、成長期の子どものことを無視した、独りよがりな考えでの発言ですね。何を考えているのでしょうか。

「バランスの取れた給食によって、『心』と『身体』は健やかに育(はぐく)みます。その土台ができて初めて揺るぎない学力が身に付くのです」。

日本中に増殖を続けているアホ親には百回くらい聞かせたい話ですね。