■個人重視が招く母親の孤立

人前で子供を罵倒(ばとう)する、自分の子供が転んでも助けようとしない親がいる。赤ちゃんにおっぱいをやりながらメールをする親もいるという。何かおかしい、と思っている人は多いだろう。

多い多い。スーパーや電車の中、道を歩いていても多く見受けられます。

川崎医療福祉大教授の佐々木正美氏は、授乳しながらメールする親の話について、「赤ちゃんは生後1-2カ月で母親がほほえみかけると、笑みを返す。そうした大切な瞬間にわき見をしているようでは。赤ちゃんの感情をどんどん育ててあげる側が力を失っているよう」と話す。

そうそう。前の記述の子どもが転んでもって言うのは、転んでもチラッと見て携帯のメールへ目を戻す。こんな光景あちこちで見られるようになりました。

わが子に注意しない親が多い傾向も民間の調査に表れた。財団法人「日本青少年研究所」が今春公表した調査では、日本の小学生は中国、韓国に比べ、家庭で注意される機会が少ないという結果が出て話題になった。特に親から「先生の言うことをよく聞きなさい」「親の言うことをよく聞きなさい」と言われる割合が低かった。

これがモンスターペアレントの問題と無関係ではないと思います。

政府の教育再生会議が緊急提言しようとした「親学」に対して異論がでたことも記憶に新しい。

親学は、若い親たちに子育ての知恵や楽しさを学んでもらい、家庭教育の重要性を自覚してもらおうというものだった。

これに対し「母乳による子育て」などの提言項目に「家庭教育のマニュアル化」「国が子育ての仕方を押しつけるのか」などの批判が起きた。

バカですねえ~。狂っていますねえ~。ここに書かれているような実態があることがわからないのか、あるいはそういうことも容認するのかですね。自分さえ良ければ、社会なんかどうなっても良いって言う人たちが、「個」の権利を主張するんですね。

家庭科などの教科書でも、父親や母親の役割、家族の絆(きずな)の大切さを記述するより、独身者の増加や夫婦別姓といった個人の自立や家族の多様化を強調する傾向が強い。

「祖母は孫を家族と考えていても、孫は祖母を家族と考えない場合もあるだろう。犬や猫のペットを大切な家族の一員と考える人もある」という記述が国会で取り上げられ、疑問視されたケースもある。

本当に疑問ですね。

これでは、子供をしっかり抱いて子守歌を聞かせたり、早寝早起きを守らせるなど昔からの子育ては十分伝わらない。

早寝早起き朝ごはんです。絶対に。http://www.hayanehayaoki.jp/

不登校などの教育相談にあたる民間の研究所の女性は、「親から子、さらにその子供へ、直接、手をとって教える機会が少ない」と語る。例えば、料理のだしの取り方などにしても知らない人が多いという。世代間の伝達が薄れている。

そうそう。料理のできない人が多いみたいですね。

明星大教授の高橋史朗氏によると、親学は、カナダや米国・ミズーリ州など海外で積極的だ。そこでは国や地域をあげた取り組みがあり、親同士が学び合うなど教育プログラムがつくられ、日本国内の自治体でも参考にされている。

自治体などが親学講座や子育て講座を開催するケースが増え、約2万の講座が開催されている。各地の講座は盛況だ。子育てに悩んだり、子育てについて知りたいというニーズは高い。

そうあるべきですね。保育サービスの充実の前に、こういうことに力を入れて、自分の子育てスタイルを自分で考え、確立できる、情報提供の機会ですね。

佐々木教授は「主役はお母さんだが、皆がそれを支えていかないといけない」と孤立しがちな親への支援の大切さを指摘する。同時に「個を大切にすることはうっかりすると孤立化した生き方と誤解される。周囲との人間関係が家族の人間関係を深める」と話す。

核家族化の中で母親が疲れている様子がみえる。児童虐待などの事件の背景に親の孤立化を指摘する意見もある。個人重視が誤解され、マイナス面を生んでいないか。佐々木教授の指摘は示唆に富む。(沢辺隆雄)

本当に大切なことですが、今の世の中が、なにか大きくずれているのがこの記事からも感じ取れました。