私の自宅の本棚には、「安倍晋太郎 輝かしき政治生涯」という本があります。平成5年、安倍晋太郎伝記編集委員会の発行になっています。この本の総括・年譜を担当したのが、毎日新聞政治記者だった西山柳造さんで、私の父の後援会長として父の市議生活を最後まで支えて下さった方です。

この本の題字は、福田赳夫元内閣総理大臣です。昔の毎日新聞は、日本の政治を側面で支えていたようです。というより、各新聞社ともそういう感じだったのではと思います。そんな中、最近、三宅久之氏の発言が好きで、いつもうれしく思っておりましたし、何かの研修会でお話を聞かせていただいたこともあったので、なるべく関係する記事などは見るようにしていたのですが、肝心なご出身を知りませんでした。むしろ読売系の評論家の方かなって漠然と思っていたのですが、今日のこの記事を見て、「あっ、西山さんと同じ時代に同じように仕事をしていたんだ」と勝手に思って、今、これを書かせていただいております。

大学を卒業するとき、就職の相談に、安倍晋太郎事務所に、西山さんにお連れいただいたことがありました。赤坂だったと思いますが、下記にもあるように「安倍ちゃん」って呼んでいらっしゃったのを鮮明に覚えています。

ですから、安倍晋三前総理に初めてお会いしたときは、もちろん総理に就任前でしたが、清和研の定例総会のときだったと思います。そのときに、この西山さんのお名前をお借りして、自己紹介した覚えがあります。そんなこんなで、安倍前総理は、自分自身では本当に頑張ってもらいたいなあって思っておりました。

MSN産経ニュースより

【わたしの失敗】政治評論家・三宅久之(77)

2007.10.16 03:14

首相辞任に愕然

「うそだろう」。9月12日、外出先から自宅事務所に戻った三宅久之は、首相の安倍晋三が辞意を表明したという秘書の言葉に絶句した。直後に電話が鳴った。首相辞任に伴う番組出演を依頼するテレビ局からだった。「本当なのか」。がく然として聞き返したが、突然のニュースに相手も「事実を確認中ですが」と答えるだけだった。その後も各局から出演依頼の電話が続いた。数時間後、首相が会見で辞任を表明。三宅は各局の番組に出演する多忙な日々を過ごした。「今回は、本当に政治評論家として、上を向いて歩けないような状況になっちゃってね」。安倍内閣擁護派を自任していた三宅は苦笑いを浮かべながら振り返った。


「晋太郎さん」。こう呼ぶ三宅の声には親しみがこもっている。毎日新聞の政治部記者時代、先輩に安倍の父親で元外相の安倍晋太郎がいた。岳父・岸信介の秘書官になるため退職した夜、晋太郎は三宅らを連れて銀座に繰り出し、退職金を全部使い切った。

「将来の選挙のために大事にした方がいい」と忠告する三宅に対し、晋太郎は「散々わがままして君らをこき使ったんだから、それはまた別だよ」と語った。

呼び捨てが一般的な中で、先輩記者に「安倍ちゃん」と呼ばれ、ある種の雰囲気があったという晋太郎。「その晋太郎さんにかわいがられたから、よく知る晋三さんに対して父親のような気持ちでなんとか盛りたてたいと思って肩入れしたけれども

昨年9月、安倍が「戦後レジームからの脱却」を訴え、「美しい国づくり」を掲げて首相に就任した。


「安倍晋三という人は聞き上手な人でね、彼の国家観などには批判もあったが、私は久しぶりに出てきた正統派の保守の政治家だと思って応援してきたんですよ」

私も心の底からこの通りだと思っておりました。憲法改正もきっちりやっていただきたかったし、教育再生も。それぞれの一つ一つが、非常に政治家として尊敬できることばかりでした。

今年7月、自民党は参院選で惨敗したが、安倍は首相続投を宣言。「私は獲得議席が30議席台なら辞めるべきと思っていたが、彼が続投し、新しい国づくりに取り組むというからそれならと思ってね」。内閣支持率が20%台に低迷し、安倍に対する風当たりが厳しい中でも「あえて安倍内閣を擁護する」と論戦をはった。

そうでした。だから、三宅氏の評論、発言がうれしかったし、「うん、うん、その通り」なんて一人で納得していました。

「そうしていたら投げ出した。私としては本当に目も当てられない」

安倍が内閣改造前の外国訪問時から体調不良だったことは、側近の秘書官に聞いて知っていた。「それにしても別の辞めようがあったはず。自分の所信表明演説に対する代表質問が行われる日に辞めたというのは、少なくとも政治家のとる態度ではありません」と厳しい表情で言い切る。

そうなんだよなあ~としか、言いようがないんですが…

50年以上にもわたる政治部記者、政治評論家としての活動の中で、さまざまな局面に直面し一筋縄ではいかない老獪(ろうかい)な政治家たちとも対峙(たいじ)。テレビなどでは時に手厳しい発言をしてきた。

そう、三宅氏は本当に表も裏も知りつくしていらっしゃる。今後もご活躍いただきたいと心から思っております。左翼思想の発言者として活動しながら、右方向に転向してきたインチキ政治評論家が多い中、ぜひとも、保守本流中の本流の政治評論家として頑張っていただきたいと思っています。

「『安倍さんに甘すぎる』といわれて、その通りになってしまって、最近の大失敗ですね。ゆっくり落ち着いたら安倍さんに文句言ってやろうと思っているんだけれども」。そう言いながらも言葉には優しさがこもっていた。=敬称略(文・池田祥子)

ぜひぜひ、よき理解者として安倍前総理と良い話をしていただきたいなあと思います。