ネットのニュースより

新衆参議員会館 広さ2・5倍 事業費1700億円 歳出削減どこへ?

10月12日8時1分配信 産経新聞

衆院は11日、平成21年度中の完成を目指し、総事業費約1700億円をかけて建設が進む新議員会館の「議員事務所」のモデルルームを報道陣に公開した。個々の事務所は現在の約40平方メートルから2・5倍の100平方メートルに広がり、米国に次ぐ豪華な仕様に生まれ変わる。衆参両院では議員宿舎など建て替えラッシュが続行中。与野党ともに歳出削減を声高に主張しながら、国会予算の増大に口をつぐむのはなぜ?

必要なものに必要な予算措置を講じる。当たり前のことのような気がします。増大?とは思えません。国家国民のために24時間体制で働いている国会議員とそのスタッフ。どうして、こういう理論のすり替えのような批判をするのでしょうか。反体制、反政府などを言って喜ばれていたのは昔の話だと思います。メディアの役目は、事実を事実として報道すること。そして、それらがわかりにくければ、わかりやすく説明をすること。だと思います。

国会議事堂裏にある衆院2棟、参院1棟の議員会館は平成11年に建て替えが決定し、18年に着工。3棟とも現在の地上7階地下3階建てから地上12階地下4-5階建てに生まれ変わる。

各議員事務所には、議員執務室と秘書室に加え、会議室と待合室を併設。会議室と執務室は半透明のガラスで仕切られ、10人用の会議用テーブルが置ける広さ。秘書室には4人の秘書に大型机が置かれ、応接セットも完備。不審者対策として生体認証キーの導入が検討されている。

これにより、議員1人あたりの事務所占有面積は、先進国では米国(平均160平方メートル)に次ぐ2位となり、ドイツ(同54平方メートル)、イギリス(同38平方メートル)をはるかに超える。各省庁の事務次官室を参考にしたというが、まさに「重役級のオフィス」(笹川堯衆院議運委員長)といえる。

単純に、広さの比較だけで良しとするところに報道姿勢の未熟さを感じます。議員の定数から始まって、国会の性質や公設秘書の数、国会議員の役割、年間会議日数や政治資金の扱い等々、国会議員を取り巻く環境が同一の場合は、単純に広さの比較をして、「はるかに超える」などという表現をしても良いと思いますが、悪い印象を与えるためのデータの羅列は悲しいですね。特に、産経新聞の配信というところが残念です。大好きなのに。

確かに築後40年以上の現在の議員会館は手狭で、有力政治家の事務所前の廊下は面会人が行列を作るほど。OA化が進み、身動きできないほど窮屈なスペースで仕事をする秘書も少なくない。

ここで現状把握ができていて、肯定をしておきながら下記の記述です。悲しい。

しかし、閑散とした議員事務所も多数ある。何より国や地方が歳出削減を続ける中、国会施設だけ建設ラッシュが続くのは異様だといえる。

メディアが批判する姿勢をなくしたら終わりなのかもしれません。でも、今の議員会館は誰が見ても絶対に手狭。閑散とした事務所も多数ある?本当だろうか?手狭で、機能を外部に移転している事務所も多いのはご存知のはず。そこにしか事務所機能がなく、閑散としているという事務所が多数あるとは思えないのです。

私がむきになることもないのですが、宿舎の問題もそうです。民間企業の社宅の制度ってどうでしょう?もちろん、上から下まであるでしょう。社宅のない会社の方が多いでしょう。しかし住宅手当の制度が充実していたり、住宅取得の制度が充実していたりしていると思います。それ以外でも、公営住宅、旧公団住宅など公的住宅制度もあります。どうして、自分たちが投票して当選した議員さんが気持ちよく思い切り仕事をしやすい環境づくりになると、こうも批判的になるのでしょうか。

関係者によると、これらの建て替え・改修プランは11年の自自公連立の国会改革に大枠が決まったという。以降は衆参両院とも毎年度20億円超の施設整備を計上し、着々と整備が進んでいる。

4月に334億円かけて完成した高層の衆院赤坂議員宿舎は「豪勢すぎる」と批判を浴びた。参院も清水谷宿舎の建て替えを計画中だが、許認可権を持つ石原慎太郎東京都知事が「環境破壊」と難色を示している。

「豪華すぎる」と言ったのはメディアだけ?じゃないのですか。