ここのところ、良いニュースを聞くことができない日本相撲協会。

「国技」ともいえる相撲。

最近、我が国の伝統的なものに大きな興味を持っております。和服、和食器、和食、歌舞伎、能、狂言、落語、柔道、神社、仏閣等々です。

「伝統を守る」ことは非常に大切です。「しきたりを守る」ことも含めて大切です。お作法の一つ一つ。動作、細かい動作、何もかもを守る。ものすごく大切なことです。しかし、現代社会、法治国家である我が国で伝統を守る大前提は、我が国の法律に基づいてということになります。あまりにも当たり前すぎる話ですけど。朝青龍の問題は道義的な問題というか、なんというか。

鎖国政策のように、日本人純血主義でいくのなら、まだ先輩が後輩を育てるなどの伝統的力士育成方法で良いかもしれません。しかし、生まれてからまったく違う国で育った人に(まったく異質な教育を受けた人に)、成人してから、その伝統を無理やり押し付けたって無理に決まっています。教育とはそういうものだと思います。しかも、彼の場合は、通訳が訪日時からどの程度の時間アテンドしていたか知りませんが、モンゴルの言語と日本語を十分に理解できる通訳なんてなかなかいないと思います。言葉が十分通じても理解しあうということはなかなか難しいものです。

「郷に入っては郷に従え」確かにそうです。しかし、そうそう簡単なことではありません。モンゴルの人は、日本人に顔つきや骨格も似ていると言われますが、そういっても、まさにまったく違う国に育った人は、やはり違うと思います。

「品格」「格式」「伝統」「粋」「江戸」などといっても、どこまで理解できるのか。理解しようと思えるようにしているのか。考えれば考えるほど、朝青龍の苦悩というか、苦しみが理解できるような気がします。だからといって、それを是とするものでもありません。関係者の多くの方々、もう少しの気遣いがそれぞれにあったのなら…。

朝青龍の問題は、日本相撲協会が単なる興行プロダクションのような存在ならば、「しょうがねえなあ」で済ませられるかもしれません。使い捨てにして、また、新たに外人を招聘すれば良いのですから。しかし、文部科学省所管の財団法人であるとその責任の重さは、はかりしれないものがあります。

さらには、ネットのニュースで(毎日新聞 2007911日 2010分)

日本相撲協会の北の湖理事長は10日、横綱・朝青龍に関する一連の騒動に関してテレビで解説をした、元NHKアナウンサーで東京相撲記者クラブ会友の杉山邦博さん(76)=日本福祉大学客員教授=の発言が協会批判にあたるとして、協会発行の取材証を返還させた。

これはさすがに驚きました。私は、決して報道の自由を言う人たちを擁護するわけではありません。むしろ、嫌いです。がしかし、これはダメです。中国かと思いました。あまりにも前時代的。開いた口がふさがらない。とはこのことでした。いやあ~政治家もよく「出入り禁止」にしたりしていますが、政治家のそれとは完全に異質です。本当に驚きました。これはコメントのしようがありません。なんともなあです。

そして、大相撲の元序ノ口時太山の事件です。

最悪ですね。残念です。名門部屋なのに。