高度地区変更原案の市民の皆さんに対する説明会が行われました。

配布資料は、

http://www.city.funabashi.chiba.jp/toshikeikaku/tokei/pdf/koudo.pdf

の通りです。

今回の説明会での驚きは、内容よりも、司会進行役の職員の進行がすばらしかったのです。本題と関係ないことで感心していてはいけないのですが、実は技術職の優秀な職員さんに限って、説明会などのときに緊張して、司会がうまくできなかったりするということを思い込みすぎていたのです。申し訳ないくらいの驚きです。非常に流暢でした。話のスピード、質問者の質問を要約し、的確な言葉にし、その結果を簡潔にまとめ、わかりやすい言葉にし、質問者に再度確認し、終わる。この質疑応答でのまとめ方は、かなり熟練のコーディネーターであると思いました。今度、市役所に行ったとき、どうしてあんなに上手にできるのかを聞いてみたいと思います。

さて本題です。

従来から我々に説明をしていただいていることに特段大きな変更はないものの、我々は、東京都や横浜市を視察させていただいて、知識の蓄積ができてきているので、気になるところが出てき始めています。

また、説明用のパワーポイントで作成した資料と配布された資料とでは、日本語に少々の齟齬があったり、微妙に意図的に使い分けているとすればよろしくないことだなあと感じる部分もありました。しかしながら、まだ変更原案の説明ですから、いろいろと整合が取れていないことがあるのも仕方がないことかもしれません。

これらを、ひとつひとつ、そして、一語一語、細かくチェックしていく作業があると思います。われわれの会派でも、高度地区変更問題のプロジェクトチームを組みましたので、そのチームで作業をすると、いろいろと問題点が浮かびあがってくるのではないかと思います。

質疑応答を聞いていると大変残念なことが浮かび上がってきました。もちろん、市民の方への説明ですから、市民の方が思いのままに質問をしていただけば結構ですが、自分の身近な問題とリンクさせて質問や意見があったことです。もちろんリンクさせての質問は結構ですが、都市計画という船橋全体の街づくりをどうするかという問題の中での高度地区変更の考え方であって、個別事情で物事を捉えられては本質をはずれてしまい、ちょっと違うなという感じです。そういう場合はということで、都市計画課長の回答は、「地区計画」で個別対応をしていただくようにしたい旨のことでしたが、これは、まったくその通りであります。

私が参加した会場の質疑の大半の方は、早く高さの制限をすべきだという考えに基づいた質問だったように思います。しかし、それはすべて自分の住居を基本に考えた話で、船橋市の都市計画をどうするかに基づいた話ではないことに悲劇があるような気がします。

「発言者の多くは」という主語で始まる言葉になり、一人歩きすることが大変怖いことだなあと思いました。私の見方はまったく逆です。会場にお越しにならない、約58万人の市民の皆様は、高い建物が建ったっていいじゃない。って思っている可能性が高いのです。サイレントマジョリティ。「声なき声」が何を言いたいのか、声の大きい方の意見が大勢の意見では無い。ということを常に頭に入れながら考えなければいけません。

この高度地区の変更は、常に“船橋市全体の都市計画をどう考えるか”を念頭に考えていきたいものです。