ウェブのニュースで「参院選公示を目前に控え、先送りされてきた消費税引き上げ論議に焦点が当たり始めた」とありました。

今日、車の中でたまたま聞いていたラジオ番組で、幸田真音さんが、受益と負担のバランスのことに触れていました。悲しいことですが、行政にさまざまなことを国民の皆さんは求めます。それは県や市に対しても同じです。ぜ~んぶお金のかかることです。「工夫すればいいじゃないか」「役所の無駄遣いを減らせばいいじゃないか」とあいまいなことを理由に、サービスだけを受けたがって、負担はしないという姿勢。消費税上げ論議なんて、一般市民の世界では、セットになりえない話になっておりまして残念です。幸田さんもそこのところをおっしゃっていました。今日サービスを求めることを言っても、税金を上げる話にはならない。これらは同時に議論しなければならないということを強調していました。

以前も書いたかもしれません。市議2期目だったと思います。スウェーデンとドイツに視察に行きました。福祉国家として有名な国スウェーデンです。高齢者福祉施設の視察をし、行政担当者との話の中でも、いろいろな話がでました。

スウェーデンは、大学を卒業するまで国が面倒を見てくれます。そうです。日本の義務教育のように、学費の面倒を見てくれるのでしょう。高齢者福祉施設も立派でしたし、その仕組みも立派でした。ゆりかごから墓場まで確かに安心な国です。でも収入に占める税金の割合は85%近い話でした。それじゃあ、なんでも行政で対応しなくちゃいけないなあ~。という率直な感想。日本でじゃあそれだけの税金を徴収できるかといったら、無理でしょう。

消費税導入のとき、消費税アップのとき、どれだけ拒否反応があったか。悲しい現実ですね。市の予算・決算の話のとき、「税収が減り」とか、「税収の伸びが…」なんて言葉がちょくちょく出ます。収入と支出のバランスがとれなければ、新しいことや、皆さんが望む新しい公共サービスなんてできないんです。それを鬼の首を取ったように、あたかも公務員が悪いかのようなことをいう政党や議員さん、あるいはそれに賛意を示す市民の方々。ご自分のご家庭での収入と支出のこと、家計のことを考えていただけばすぐにわかるはずです。収入が少なければ、支出を控えるのは当たり前。我慢しなきゃいけないことも当たり前。それでも何とかしなければいけないときは、しかるべき手段で借り入れるしかありません。あとは、どうしても支出が見込まれ、借り入れも限界、どうしようというときは、より収入が増えるように、アルバイトをしてさらに働くか、より良い仕事先を探すかです。

権利や主張ばかりして行政サービスを求めてばかりの政党、議員、市民の皆さんは、ぜひ中国などの共産主義国に行って、その生活を経験していただければ良いと思います。とはいえ、今の中華人民共和国は、一言で言ってしまえば、もう日本よりずっと優れた資本主義国かもしれません。私が駐在しいていた頃から比べ、はるかに進んでしまい、経済発展が凄まじいくらいですから。

まあ、それはさておいて、ぜひ、賢明なご判断をいただきたいのは、受益と負担のバランスを考えていただきたいということです。