この夏、長女が青少年育成団体の活動の一環でメキシコに行きます。そろそろ準備に入ります。

私は、業務で中国には駐在、営業でアメリカ、香港、議員になってからは中国、ドイツ、スウェーデンに行きましたが、幸い事故に遭遇したことはありませんでした。しかし、中国駐在の際は、海外経験の豊かな人材を採用し、一緒に駐在しておりましたので、いろいろな話を聞きました。香港の街を歩いているときに、いきなり目の前(目の直前)にハンカチが出現、瞬時パニックに。その間に財布をすられた経験の人もスタッフでいました。

アメリカでは、ニューヨークで会社の営業代理をしてくれていた人と、アメリカ数都市を営業して回って、最後にニューヨークでした。その方がニューヨーク在住でしたので。ニューヨークでは超一流ホテルばかり勉強のために宿泊をしたのですが、あとは「ホテルサカイ」と呼んでいましたが、その方の自宅に数泊させてもらいました。

その酒井さんの話だったのですが、日本では有名なアメリカホテルチェーンは、一流ホテルのように思われているけど違うよって話でした。それらのホテルは、千室規模のホテルとしてアメリカでは経営しているとのこと。ニューヨークは特に大きいようです。もうそれくらいのホテルになると従業員管理が不十分で、日本人観光客は一流ホテルだと思い、油断して(日本人は全体的に油断が多いらしい)持ち物の管理は客室内でわりとルーズだったりするようです。酒井さんの友人も、そのホテルに宿泊し、スーツケースの中のものをものの見事に、客室係かベルボーイかに盗まれたとのことでした。従業員も信用してはダメだという例だよって言われました。酒井さんは、永住権も持っていて、企業経営もしていた方ですが、奥様ともども命の危険にさらされることもあったそうです。生活になれて用心していても、怖いことはたくさんあるとのことでした。

さて、西安に駐在しているとき、建物の工事も進み、各種スタッフの採用も進み、外国人スタッフ(我々日本人)の宿舎を先に完成させるということで、我々はある時期からは、ホテル併設の新築の宿舎に住み始めました。そこで、公安局(日本で言うと警察と入国管理局を足したような業務をしているセクション)の指導で、外国人の安全を確保するために出入り口の警備をきちんとすることになりました。中国では、それらの業務につく者はピストルを持ってよいらしく、ホテルの警備部門ではピストルを購入して携帯していました。日本のように業務ごとに分業が進んでいませんので、当時はまだ警備会社はなく、自社で警備部門を持つのでした。同時に、番犬も必要ということで、シェパードを2頭購入しました。従業員入口は工事期間中1ヶ所だけで、そこにピストルの警備係もシェパードくん2頭もいました。

このシェパードをなつかせようと、日本から送られてきた魚肉ソーセージかなにかだったと思いますが、僕があげようと思ったら、なんと、お尻に噛みついたのです。日本のものは食べたくなかったのですかねえ~。まあ当時我々は、「日本鬼子」って陰で呼ばれていましたからねえ~。犬にも嫌われていたんですかねえ~。それから大変です。狂犬病予防ということで、中国側親会社の医務室で、注射を打つこと毎日、1週間続けました。まああちらの医療事情はまた書きますが、アルマイトのお弁当箱みたいな箱の中に入った注射器で注射をしていただきました。

まあ、それはそれで良いのですが、それから何日か経って犬の姿が見えなくなりました。「どうしたの」の質問にかえってきた答えは、ピストルの試射に使ったそうです。どうもその後は食べちゃったみたいです。

そういえば…この辺で犬見たことな~い、と思ったのでした。