また中国・西安のことです。繰り返しますが、1986年のことです。夏の暑い日のお休みの日に、駐在している同僚と3人で街をふらふらしたときの話です。街にはアイスキャンディを売る人やジュースを売る人がいまして、ジュースは歩道に冷蔵庫を置いて売っています。この冷蔵庫は、コンセントが差してないのですが、なぜか、歩道においてジュースを売っているのです。で、そこからジュースを取り出して、お客さんに売るのですが、そのあとが怖かったのです。通行人から見えないところで、返却された空き瓶の底に少しだけ残ったジュースを一本の瓶にまとめているのです。そうそう、当時の中国はジュースはガラスの瓶入りを売っていました。しかもラベルなんか貼っていないものです。もうその先はとても書くことができません。

別の日にというか、駐在を始めたばかりの頃です。上司から、「街でおかゆでも食べてみようぜ」って感じで誘われ、街に出たらホテルからすぐのところに、おかゆの屋台。

書き忘れましたが、先ほどのジュースは店舗のあるところで、冷蔵庫だけ歩道部分に出して売っているのではありません、念のため。何もないところの歩道にある木陰になぜか冷蔵庫と自転車とジュースの空き瓶入れがあるのです。

このおかゆもそうです。単に歩道にいきなり屋台があるのです。なんというのでしょうか、日本だと屋台が出るところのセオリーみたいなものがありますが、何の脈絡も無くとでもいうのでしょうか、なんでここにこの屋台が存在しているのだろうと思われるところにあるのです。

まあ、朝の自転車の通勤ラッシュの中で、おかゆを食べました。何の味も無い、ただのおかゆを、言葉も通じない中、出されるままに食べました。食べながら、店主の様子を見ていると、汚いバケツの水の中で、これまた汚い雑巾のようなタオルみたいなもので洗い、もう一つのもう少しだけきれいな水のバケツですすぎ、洗うのは終わり、またそれが次の客さんのおかゆのために使われます。

あ~あ。

さて、話は職場での話に変わりますが、当時の中国では、食住は会社が用意します。共産主義国家ですから。従って、私の職場にも食堂がありまして、そこで食事を作ってもらいます。いつ頃の時期か記憶が定かでなくなっているのですが、社員食堂の中国側従業員用の食事で食中毒事件がありました。すでに日本から総料理長が赴任しておりましたので怒りましたねえ。最もやってはいけないこと、食中毒を出すこと。調理場、厨房の責任者として最も恥ずべきことをやってしまってものすご~く怒っていたのを思い出しました。普段温和でやさしくておもしろい総料理長でしたが、ものすごくホントに怒っていたので妙に印象深いのです。


そして当然ですが原因を調べます。すると、食材の扱いがアンビリバボーでした。排水、汚水の流れるところに鶏肉を置いていました。置いていましたというより放置していました。それがいけなかったのですね。

一時が万事ですね。